マスク無しの旅行者で大にぎわい。日本人が見たコロナ禍のヨーロッパの今
新型コロナウイルスで遠くなった海外。特に、ヨーロッパはロシアのウクライナ侵攻により、日本とヨーロッパを結ぶ発着便の飛行ルートが大きな影響を受け、さらに遠くなってしまいました。
ウクライナ情勢が先行き不透明であるなか、以前のようにヨーロッパを旅するのは、しばらく厳しい状況です。
日本ではまだ、マスクの常時着用、施設や飲食店などでの人数制限や入場制限、そして入国規制などが続いています。
一方、ヨーロッパは2022年春ごろから、それらの規制を次々と撤廃。早くもコロナ前の生活に戻りつつあります。
2022年春、日本からヨーロッパを訪れ、日本人の目線から見たヨーロッパのいまをレポートします。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
すでにマスクなしが多い海外諸国。ただし一部の国では着用義務残る
ヨーロッパからの何気ない写真を日本在住の友人に送ったところ、真っ先にいわれたのが「マスクをしていない!」でした。
2022年4月時点、ヨーロッパでは一部の国でマスク着用義務があるものの、大半の国・地域や場所ではその義務は撤廃されています。
筆者が今回訪れたオランダ、フィンランド、スイスでは、マスク着用義務はほぼなし。鉄道やバスなどの公共交通機関、空港や駅などのターミナル内でも着用義務はありませんでした。
一方、フランスは、公共交通機関ではマスク着用義務がまだ残っており、乗客全員がきっちりとマスクをしていました。
日本ではマスク着用は義務ではなく、ヨーロッパにあるような「罰金」もありません。しかし、人が少ない野外であっても、誰もがなんとなくマスクをしている状況でしょう。
ヨーロッパではもともとマスクを普段から着用する習慣がないため、義務が撤廃された途端、みんなマスクを外したという感じです。人が多い場所であっても、マスクをしていない人がほとんど。
ただ、「マスクをしていて白い目で見られる」という雰囲気でもありませんでした。ヨーロッパで見かけたアジア人らしき旅行者のみ、ほぼ皆マスクをしていた感じです。
入国規制が緩和、新型コロナ前とすでにほぼ変わらず
ヨーロッパでは、入国時に必要だった新型コロナの検査を受けた後の陰性証明書の義務も、次々と撤廃済みです。
筆者は今回、オランダからシェンゲン協定エリアに入りましたが、オランダでの入国基準は「ワクチン3回接種済み」のみで、未完了だと入国不可。
そのワクチン接種証明すら、出発の空港でもオランダ入国時にも一切確認なし。ワクチン3回接種済みではあったものの、「すでに新型コロナ前と変わらない」と思いました。
日本入国時には、日本人であっても現地出発72時間以内の検査および陰性証明書が必要です。(参考:検査証明書の提出について<厚生労働省>)
しかも、検体の採取方法や検査方法が指定され、日本政府が推奨する書面への記入でないと入国手続きが非常にややこしい状況。
ほかの海外の国・地域でも、日本ほど厳しくはないものの、陰性証明書の提出が必要なところはまだ多くあります。
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ヨーロッパの多くの国・地域は、陸続きです。ヨーロッパ諸国間において出入国審査なしに自由に国境を越えることを認める「シェンゲン協定」エリアでは国境があってないようなもので、出入国スタンプも最初の国と最後の国で押されるだけ。
新型コロナ当初、入国基準は国・地域によってバラバラでしたが、現在すでに新型コロナ前とほぼ変わらない移動ができます。