西洋建築と最先端のコラボ。レトロ感漂う貴重な「国際子ども図書館」

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2022/07/06

さまざまな新発見のある街歩き。なかでも注目してしまうものといえば、立ち並ぶ「建物」の数々ではないでしょうか。街の景観を作り出す建物のなかには、とてもドラマチックなものもありますよね。

そんな建物のなかでも、明治時代から現役でその美しさを残しているのが「西洋建築」です。

今回は、19世紀の末から20世紀の初頭にかけて台頭した建築様式と日本らしい趣が融合した「明治時代建造の建築物」のなかから、東京・上野公園にある「国立国会図書館 国際子ども図書館」をご紹介します。

※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。

レンガ造りの西洋建築に最先端のデザインと技術が融合した児童書の世界

image by:photoAC

東京23区のなかでも「下町エリア」としてにぎわう台東区に立地する「国立国会図書館 国際子ども図書館」。名称の通り、児童書を専門とした図書館として2002年にリニューアルオープンして以来、多くの人に愛されています。

よくある図書館を想像して現地を訪れてみると、驚くこと請け合い。というのも、この建物は1906年に造られた「旧帝国図書館」が元となっている西洋建築のひとつであり、当時の雰囲気を色濃く残しているのです。

最も特徴的なのは、ルネサンス様式の外観にも大いに見ることができる煉瓦造り。当時は盛んに採用された素材ながら、現在では貴重な存在となっている煉瓦の持つ独特の風合いが、レトロ感を一気に盛り上げています。

この「レンガ棟」に合わせるように、2015年に新たに建築されたのが「アーチ棟」。

建築界の巨匠、安藤忠雄氏が手掛けた優雅な曲線を描くガラス張りの棟は壮観で、レンガ棟と対比するように近未来的な魅力にあふれています。

アーチ棟を増設する際にレンガ棟の改修も同時に行われ、元来の姿を極力残すことを大前提とした復元と補修により、現在もタイムスリップしたような見事さを残す姿は圧巻。内部も貴賓室をはじめ、シャンデリアまで復元されているという徹底ぶりは見逃せません。


国際子ども図書館の魅力は?

image by:photoAC

国立国会図書館の支部図書館であるため、東京本館や関西館と同様に入館制限があるというイメージを受けてしまいがちですが、「国際子ども図書館」は老若男女問わず常時入場可能という嬉しいスタイル。

子どものへや」「おはなしのへや」「世界を知るへや」という3種類の部屋が用意され、そのどれもが旧貴賓室を改修したものという豪華さ。

極上の内装が施されたお部屋で国内外の児童書に触れるという、子どもにとって貴重な体験を行うことができます。

アーチ棟には、児童書や雑誌、関連資料が集まる「児童書研究資料室」も。入場は18歳以上となるものの、パソコンから「国立国会図書館デジタルコレクション」を閲覧することも可能です。

他にも、旧大閲覧室を利用した「本のミュージアム」、各種イベントが催される「大ホール」なども完備。児童書から派生したあらゆるコンテンツを網羅しているといっても過言ではない空間で、充実のひとときを過ごすことができますよ。

国際子ども図書館へのアクセス方法は?

image by:photoAC

最寄り駅が日本でも屈指の密集地である上野駅のため、公共交通機関を利用するのがベター。

最もスムーズなアクセスは電車を利用する方法です。JR上野駅の「公園口」から徒歩で約10分ほど、東京メトロ日比谷線または銀座線の場合は7番出口より徒歩で約15分ほど。

施設側の専用駐車場は有料・無料問わず用意がなく、どうしても車で訪れる場合は近隣の有料駐車場を利用する形となります。障害を持つ方専用の駐車場のみ、事前に問い合わせることで利用することが可能です。

明治時代に最先端の建築様式を取り入れ、そのままの様相をいまにしっかりと伝えている台東区の「国立国会図書館 国際子ども図書館」。

収蔵物はもちろんのこと、訪れるだけで当時の雰囲気に包まれてしまう空間へ、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

  • 国際子ども図書館
  • 東京都台東区上野公園12-49
  • 03-3827-2053
  • 上野駅
  • 休館日:月曜
  • 9:30〜17:00
  • 公式ホームページ
  • image by:photoAC
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  • ※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
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美容師・ヘアメイクを経て映画業界に転身。フリーの記者カメラマンとして国内外のレッドカーペット取材や俳優インタビューを行いながら、来日イベントの企画運営・PR、記者会見や舞台挨拶のMCなど洋画をメインに活動。現在は育児のため仕事をセーブし、ライターとして幅広いジャンルの記事を執筆中。

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