夏も冬も楽しい!都会の喧騒を忘れる、北海道「ニセコ」2泊3日の旅

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2022/09/10

「ニセコ蒸溜所」で大人な見学ツアー

image by:岡田すみえ

最終日は2日間お世話になったチャトリウムニセコをチェックアウトし、午前11時からの見学ツアーを予約していた「ニセコ蒸溜所」へ向かいます。同所はニセコアンヌプリの麓にありますが、スマホのマップ検索を頼りにホテルからは20分ほどで到着しました。

実はこちらの蒸溜所は、日本酒の八海山で有名な八海醸造のグループ会社。建物に入ると、木の温もりが感じられる広々とした空間が広がっています。地元後志産のカラマツを多く使っているのも特徴です。

image by:岡田すみえ

さっそく、見学ツアーに進みます。まずはこちらで製造しているジン、「ohoroジン(スタンダード)」の説明を聞きます。ニセコアンヌプリの伏流水(軟水)を仕込み水として使い、ニセコ町産のヤチヤナギ、ニホンハッカのほか、全13種類のボタニカルを使用して製造しているのだとか。

クリアでスムースでありながら、芯のあるしっかりとした味わいに軽やかなシトラスの香りが感じられるジンになっているんだとか。

お土産として販売もされているので、旅の思い出に1本購入しました。ちなみにこの「ohoro(オホロ)」とはアイヌ語で「続く」という意味を持った言葉だそうです。

image by:岡田すみえ

次はウイスキーの材料保管庫です。1トンはあるというモルトの袋詰めが並んでいます。この麦芽を粉砕し、発酵に向かうための麦汁を作り、発酵槽へと進んでいきます。

ニセコ蒸溜所の発酵槽は木製。ここで4日間発酵させ、次の蒸留工程に回されます。

image by:岡田すみえ

蒸留するスコットランド製のポットスチルはストレート型とバルジ型の2種類。ここでは発酵したモロミを加熱し、アルコールと水の沸点の差を利用してアルコールを蒸発させて分離した後、冷却しアルコールを抽出。これにより、アルコール度数70%前後の蒸留液を取ります。

image by:岡田すみえ

次は蒸溜所を出て貯蔵庫へ向かいます。ガイドさんが扉を開けた瞬間から木の香りとウイスキーの香りが漂ってきます。2021年3月から製造されてきた原酒が樽に入って倉庫内で並んでいます。私が訪れた時で180個ほどでしたが、倉庫内には500個ほど入るそうです。


樽は新品のものと、バーボン、ワイン、シェリー酒に使っていたものの4種類。ジャパニーズウイスキーは最短でも3年の熟成期間が必要となるため、ウイスキーとして販売されるのは早くとも2024年以降の予定です。

image by:岡田すみえ

見学ツアー最後は試飲です。まだウイスキーが完成していないので、貯蔵前のまだ透明な原酒(ニューメイク)を味見できます。一緒に出された水は仕込み水です。私は運転手だったので、残念ながら眺めるだけした。

image by:岡田すみえ

蒸溜所内にはショップもあり、八海山の商品(日本酒、焼酎、ビールなど)はじめ、食品に加えて日本の伝統技術や職人技を感じられる工芸品の販売もしています。

私は蒸溜所で作らているジン「ohoro」と、八海山の麹(こうじ)で作られた「あまさけ」を購入し、帰路につきました。

image by:岡田すみえ

ホテルへ戻り預けていた荷物を受け取り、一路新千歳空港へ向かいます。途中峠にある「きのこ王国」というドライブインへ。実はここで食事などしておかないと、ドライブの大半は峠道なので目的地まで何もありません。

とにかく出汁の染み込んだキノコおにぎりが美味しすぎて、食べて大正解。これからニセコへ向かう方は、忘れずに立ち寄ってほしい場所です。

夏のニセコアンヌプリ。image by:Shutterstock.com

今回は2泊3日といえ、あっという間のニセコ旅でした。せっかくニセコへ行ったのだからもっとアクティビティを楽しめば良いのにと思われるかもしれませんが、オフシーズンのニセコは何もしない贅沢が味わえる場所です。

なぜニセコが外国人観光客に人気なのか。それはみなさん、リゾート地の楽しみ方を知っているからです。

観光名所を訪れるのと違って、この時期は都会の喧騒と蒸し暑さから逃れて自然を心から楽しむだけで、十分英気を養えます。せっかく旅行に行ったのだから何かしなくてはという考えは無用なのです。

宿泊先のチャトリウムニセコには、オフシーズンに2〜3カ月長期滞在されるゲストが多いそう。また、世界中から来ている外国人が多く暮らしているので、英語の方がスムーズな場所も多々あります。

そのためか英語を学び暮らしながら、そして働きながらニセコ留学という名目で長期滞在される方も増えてきているそうです。

流石にそこまではできない方が多いと思いますが、私がそうだったように、たった数日の滞在で心も体もリフレッシュできるかもしれません。

スキーやスノーボードなどウインタースポーツのイメージが強いですが、それらができなくても1年中楽しめるものがニセコにはそろっています。ぜひ、その素晴らしさを体験してみてください。

  • ニセコ蒸溜所
  • 北海道蛇田郡ニセコ町ニセコ 478-15
  • 0136-55-7477
  • 定休日:なし(年末年始の営業はお問い合わせください)
  • 10:00~17:00
  • 公式ホームページ
  • image by:岡田すみえ
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
  • ※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
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旅をこよなく愛する編集者。情報誌やエンタテインメント誌、ビジネス誌などで編集・ライターとして経験を積み、中国上海、カンボジア・プノンペンでの在住経験も有。2015年に帰国してからフリーライターとしてワークスタイルを確立。幅広いジャンルのテーマで執筆している。

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