日本の100年前を振り返る。1923年「10月」に流行った新たな商売とは?

Array
2023/10/11

流行ってすごいですよね。ちょっと冷静になって振り返って見ると「なんでこんなのがブームだったの?」と驚く話が多いです。きっと今流行っているコンテンツも、しばらく経つとあっという間に飽きられてしまうんでしょうね。

しかし、なかには時を超えて定着し、ひとつの「文化」にまで成長した物事もあります。

そこで今回は、ちょうど「100年前の10月には何が流行していたのか」について、『明治・大正家庭史年表』(河出書房新社)を基に、振り返ってみたいと思います。

「関東大震災」を取り上げた書籍がベストセラーに

image by:Shutterstock.com

最初に紹介するブームは『大正大震災大火災』(講談社)です。

ちょうど100年前の1923年(大正12年)は関東大震災が起きた年。その震災関連の出版が相次ぐ中で、講談社が出版した『大正大震災大火災』がベストセラーになりました。この書籍には、東京の被害の様子が詳細に記されています。

<テレビもラジオも無く、ニュースといえば新聞のみという時代、震災の詳細な記録として全国的に受け入れられ、40万部を売ったといわれています>(印刷博物館より引用)

関東大震災では多くの人が犠牲になりました。特に、多くの避難者が駆け込んだ両国の広場には、四方から火の手が押し寄せ、炎の竜巻(火災旋風)が発生し、4万人に近い人たちが命を落としました。

それらの悲劇を含むさまざまな事柄が記録された、今では歴史的価値を持つ偉大な書籍です。

ユニークな「新商売」が東京で続々誕生

image by:kkb3Shutterstock.com

関東大震災を皮切りに、東京ではいろいろな「ビジネス」が誕生しました。

1923年(大正12年)10月号の雑誌『現代』にも、震災後の東京で新商売が続々と誕生していると書かれています。現代的な感性で振り返った時にユニークに感じるお店は、


  • みそ汁屋
  • スイカ屋
  • ナシ屋
  • コップ酒屋
  • マスク屋
  • 野外床屋
  • 巻きたばこのバラ売り屋

などなど。震災後、復興の過程でいろいろな商売が東京で生まれ、震災を乗り越えようとする被災者の暮らしを支えたのですね。

いま読まれてます
 国内 「JKの街」に新大久保が台頭。平成世代の女子高生トレンドをプレイバック ★ 64
 国内 「Z世代」を知りたい!界隈別「流行アイテム」ランキング【2023年上半期】 ★ 11
 その他のエリア 「お子さまランチ」発祥の地はどこ?意外と知らない身近な食べ物の由来・歴史 ★ 582
エアトリ 100%、ピュアです。初体験が詰まった「ニュージーランド旅」が最高な理由
日本の100年前を振り返る。1923年「10月」に流行った新たな商売とは?
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
TRiP EDiTORの最新情報をお届け
TRiPEDiTORオフィシャルメルマガ登録
TRiP EDiTORの最新記事が水・土で届きます