サンタさんじゃないの?11月にオランダにやってくる「シンタさん」の謎
シンタクラースに負けないほどの人気なお供のピートたち
さてシンタクラースには、お手伝いをしてくれる「ピート」という頼もしい仲間たちがいます。
数年前までピートは黒塗りのメイクをして、赤い口紅に大きな金のイヤリングというのが伝統的なスタイルでした。
でもこれが、かつてのヨーロッパの奴隷制を象徴しているということで人種差別問題に発展し、現在はメディアでも商品でも、ピートは「蒸気船に乗ってくるので、顔にちょっとすすがついている」というスタイルに変わりました。
ですが、このピートたちはシンタクラースに負けないくらい大人気!
ペパノーテンという小さなクッキーをたくさん持っていて子どもたちにくれたり、屋根の上を飛び回れるほど身軽でプレゼントを届けてくれたりと、子どもたちにとって身近な存在なのです。
11月のオランダの小学校では、体育で「ピートになろう!」と授業があるほど。日本でいうところの忍者修行みたいな感じで、ピートになりきって平均台を歩いたり、ジャンプしたりといったことが行われ、最後に「ピート認定証」がもらえます。
旅行客がシンタクラースを楽しむ方法
このようにオランダ現地で大人気のシンタクラースですが、もしこの季節に旅行に来られたら、ぜひシンタクラースハウスを訪れてみてください。
大きめの街では中心地のショッピングモールだったり、お城などの施設に作られています。フォトスポットがあったり、ピートたちがプレゼントを用意していたり、シンタクラースとのグリーティングがある時も。
場所によっては入場料がかかることもありますが、シンタクラースの世界観を存分に再現していて、クリスマスとは一味違う雰囲気を体験できます。何より来場している小さな子どもたちの、わくわく・キラキラした表情が本当にかわいい!
そのほかにも、シンタクラースのイベントに欠かせないアルファベット型のチョコレートや、ペパノーテンにも最近は数種類のフレーバーがあって、この時期しか買えないお土産としておすすめです。
オランダの秋はシンタクラース一色!
さて、サンタクロースの元祖でもあるオランダの「シンタクラース」。世界にはまだまだ知らない風習がたくさんありますし、こんなに現地で人気なんて!ととてもびっくりしました。
でも今では私も、毎年シンタクラースのイベントを楽しみにしている一人です。日本と同じく12月25日にはクリスマスもやってきますが、とにかく11月中旬から12月6日までは、オランダ中さまざまなところがシンタクラース一色。この季節に訪れた際には、ぜひその雰囲気を楽しんでくださいね。
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