ランキングに異変?お城ファンが実際に訪れた日本のお城TOP10
日本各地に残る「日本のお城」。明治時代の廃城令を乗り越えて現存するものから復刻されたものまで、圧倒的な存在感で歴史を感じさせるその姿は、国内はもちろん世界からも絶賛される観光スポットとして支持を集めています。
そんな数えきれないほどの日本のお城の中でも、実際に足を運ぶ人が多いのはどこのお城なのでしょうか。GPS城郭スタンプラリーアプリ「ニッポン城めぐり」が発表した『お城ファンが実際に訪れた日本のお城ランキング』より、31万人の会員が選んだトップ10をチェックしてみましょう。
大河ドラマの強力な影響!徳川家康ゆかりのお城が次々とランクイン
今回、調査の対象となっているのは「日本100名城」「続日本100名城」をはじめとした日本全国に実在した3,000城。
GPS位置情報データによって、著名な城郭から遺構の存在しない城跡、入場者カウントの行われない山城も含まれており「お城好き」による本気の支持率が判明しています。
10位(↑) 浜松城/静岡県浜松市
10位にランクインしたのは、徳川家と縁が深い「浜松城」。1570年に徳川家康が入城し、その後に起きた「関ヶ原の戦い」を経て、徳川家の譜代大名が住むお城へと進化。城主となった大名は次々に幕府重鎮となり、「出世城」という別名でも愛されるようになりました。
家康は南北約500m、東西約450mの城郭を築き上げ、城下町も整備。29歳から45歳まで浜松城に居城し、家康の生涯において名高い激しい戦闘をいくつも経験。江戸幕府を開くに至る人生の苦難を多く乗り越えています。
明治時代を迎えて、廃城令により存亡の危機が訪れるも、天守曲輪に加えて本丸も一部分が残され、1950年には浜松城公園が開園。1958年には当時の石垣を土台に天守閣が再建されるなど、今も立派な姿で来場者を楽しませています。
- 浜松城
- 静岡県浜松市中区元城町100-2
- 053-453-3872
- 浜松駅
- 入場料:大人(高校生以上)200円/中学生以下・70歳以上無料
- 定休日:12月29~31日
- 受付時間:8:30〜16:30(入場は10分前まで)
- 浜松城公園ホームページ
9位(↓) 小田原城/神奈川県小田原市
「日本100名城」のひとつとして知られる「小田原城」が9位に登場。室町時代に築かれた城郭をもとに15世紀ごろに建造され、1500年ごろより北条氏の居城として君臨。3代目・北条氏康が当主を務めていたころには「無敵の城」と呼ばれたほどの権勢を誇りました。
関東の中心として拡張を広げ、最大時には総延長9kmまで拡大。豊臣秀吉の攻撃に備えるも、歴史に名を刻む「小田原攻め」により改修へ。北条氏の滅亡と共に変化してゆくこととなりました。
明治を迎えて廃城となり、関東大震災で決定的なダメージを受けたことで、戦国~江戸に栄えた姿は消滅。1960年になって天守閣が再誕し、かつての遺構を残しながら、国の史跡指定を受け小田原のシンボルとなっています。
- 小田原城
- 神奈川県小田原市城内6-1
- 0465-22-3818(天守閣等施設の指定管理者)
- 小田原駅
- チケット料金:一般510円/小中学生200円
- 休館日:12月第2水曜(館内整理のため)/12月31日〜1月1日
- 開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)
- ホームページ
8位(↓) 彦根城/滋賀県彦根市
8位は、国宝指定された天守を持つ「日本100名城」の「彦根城」。「彦根八景」「琵琶湖八景」としても知られ、天守のみならず附櫓、多聞櫓も国宝であり、城跡も特別史跡に指定されているという、由緒正しき日本のお城です。
徳川家康によって1604年に建造が始まり、完成までに20年の歳月を要しただけあって、その外観は圧巻の美しさ。
国の重要文化財に指定されている櫓や門、馬屋など、貴重なものがそろいにそろったスポットでもあり、世界遺産の暫定リストにも掲載されています。
江戸時代を通じて、大老として君臨した譜代大名・井伊氏が14代に渡って暮らしたお城としても知られる彦根城。
1996年には、6万枚に昇る屋根瓦をはじめとした大改修が行われ、その壮麗な姿は、夜間ライトアップなどを通じて今も市民に愛され続けています。
- 彦根城
- 滋賀県彦根市金亀町1-1
- 0749-22-2742(彦根城運営管理センター)
- 彦根駅
- 入場券:一般800円/小中学生200円
- 定休日:なし
- 8:30~17:00(最終入場は彦根城、玄宮園は16:30まで。開国記念館は16:45まで)
- ホームページ
7位(↑) 岡崎城/愛知県岡崎市
徳川家康が誕生したお城として名を馳せている「岡崎城」が7位にランクイン。「神君出生の城」と呼ばれ、出生時にはお城の上空に黄金の龍が出現したという伝承から「龍ヶ城」とも呼ばれています。
江戸幕府が開かれたのちも譜代大名によって堅持されていましたが、明治維新後には城郭を中心に破壊される憂き目に。その後1959年を迎え、長年に渡る市民たちの熱い想いによって、かつての天守閣が復元されました。
「日本100名城」のひとつでもあり、城跡は「岡崎公園」として整備され、「日本さくら名所100選」に名を連ねる桜の名所となるなど、市民の憩いの場に。家康の産湯に使用された井戸、遺言の石碑など、家康ファンにはたまらない聖地となっています。
- 岡崎城
- 愛知県岡崎市康生町561-1
- 0564-24-2204(岡崎パブリックサービス)
- 東岡崎駅/中岡崎駅
- 入館料:大人(中学生以上)300円/小人(5歳以上)150円
- 定休日:年末(12月29日~12月31日)
- 開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
- 愛知県岡崎市公式観光サイト
6位(↓) 松江城/島根県松江市
6位に登場したのは、国宝天守を持つ「松江城」。山陰地方唯一の現存天守として知られ、その堂々たる姿は、江戸時代中期に行われた大改修により培われたもの。城跡は国の史跡であり「日本100名城」にも名を連ねています。
明治時代の廃城令により全解体後に売却という方向で進行する中、豪農・勝部本右衛門や旧藩士・高木権八など地元有志が当時の金額で180円を国に納付し、天守閣を死守。取り壊しから逃れ、現存天守として今にその姿を残すこととなりました。
石垣を築く際に崩落が相次いだことから、盆踊りを開いて少女をさらい人柱に捧げたという小泉八雲の「人柱にされた娘」伝説、その後も北東部の石垣崩落が続くことにより虚無僧が人柱となった伝説など、オカルト的な言い伝えもひっそりと支持を集めています。
- 松江城
- 島根県松江市殿町1-5
- 0852-21-4030(松江城山公園管理事務所)
- 松江駅/しんじ湖温泉駅
- 入場料:大人680円/小人(小中学生)290円
- 定休日:なし
- 入場時間:4月1日〜9月30日 8:30~18:30(受付終了18:00)/10月1日〜3月31日 8:30~17:00(受付終了16:30)
- ホームページ