山手線で「無名の田端」と「最弱の駒込」が手を組んだLINEスタンプ
田端は鉄道と文学の聖地だった!
ぐるぐると都心部を回る山手線ですが、実は始発駅と終着駅があります。始点が品川駅で終点が田端駅!路線という視点から解釈すると、品川駅~渋谷駅~新宿駅~池袋駅~田端駅までが山手線の線路で、田端駅~上野駅~東京駅~品川駅の路線は東北本線や東海道本線の路線なんだとか。
しかも、田端駅には山手線内で唯一車両基地があるため、じっくり電車が見られるスポットとして鉄道ファンに大人気。駒込〜田端間にある山手線でただひとつの踏切も、鉄道ファンなら一度は行っておきたいスポットです。
さらに、田端には大正から昭和にかけて、芥川龍之介や菊池寛、萩原朔太郎など近代文学を代表するような文士が集結していました。
ほかにも 陶芸家、洋画家、歌人など多くの芸術家たちが集まっていたそうで、日本のモンマルトル(フランスの都市で、かつては芸術家の街だった)とも呼ばれていたんだとか。
そのきっかけを作ったのが、大正3年に田端に転居した芥川龍之介です。彼を追うように数々の文士や芸術家が集まり、田端文士村を形成していました。
しかし、昭和2年に芥川龍之介が亡くなったことを機に衰退。今ではその面影はほとんど残されていませんが、「田端文士村記念館」で当時の様子を知ることができます。
実はメジャー級にスゴい街、駒込
江戸時代は染井(駒込の一部)と呼ばれ、植木の一大生産地として栄えた園芸の街。園芸品種の開発も行われていたようで、その代表が「ソメイヨシノ」。
そう、日本全国に普及している桜の代表品種の発祥地なのです。その由来は、エドヒガンとオオシマザクラの交配種を植木職人が「吉野桜」として売り出したことがきっかけだと伝わっています。
JR駒込駅北側には「染井吉野桜記念公園」もあるので、桜のシーズンにぜひ散策や花見に出かけてみてください。
ちなみにですが、発祥繋がりでもうひとつ。「田端2 feat.駒込」でもネタにされていますが、理科の実験などで使った「駒込ピペット」も駒込発祥。
1920年代に東京都立駒込病院の第5代院長・二木謙三によって安全で迅速にサンプルを採取するために、考案されたそうです。
駒込には江戸期を代表する庭園「六義園」、国の名勝に指定されるバラが美しい「旧古河庭園」、見事なソメイヨシノと高村光太郎・智恵子、二葉亭四迷らの墓がある「染井霊園」など、超メジャー級の名所が点在。
桜の木が目印・勝負の神様「妙義神社」、桜や梅が楽しめる「門と蔵のある広場」などもあり、名所巡りを楽しむのもおすすめです。
田端も駒込も知らないだけで、どちらも魅力いっぱいの街。「田端2 feat.駒込」でいくつもネタ化されているので、その意味を深堀りしてみてください。自虐ギャグの裏に「へぇ〜」というトリビアがきっと見つかるはずです。
- 記事提供・編集協力:P.M.A.トライアングル
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