押さえておきたい深い歴史。豊臣秀吉ゆかりの京都「高台寺」

清水寺から「産寧坂(三年坂)」、「二寧坂(二年坂)」を下り八坂神社の方へ向う途中に、いかにも京都らしい風情漂う石畳の路地「ねねの道」があります。人力車が観光客を乗せて行き交う姿をよく目にする場所です。

あのあたりの通りを八坂神社の方に向かって右側に「台所坂」があります。その坂を上り切った左側に「高台寺」があります。

今回は京都に行ったことがある方なら誰でも通ったことがある「ねねの道」のすぐ側にある豊臣秀吉ゆかりの寺、紅葉の名所「高台寺」の魅力をお伝えします。

高台寺とは?

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高台寺は、豊臣秀吉の正室・北政所ねねが秀吉の菩提をとむらうために建てたお寺です。ねねはすぐ近くにある圓徳院(えんとくいん)から毎日、高台寺に通ってお参りしていたそうです。

現在、ねねは「お霊屋(たまや)」と呼ばれる建物の中にある廟所(びょうしょ)で眠っています。

このお霊屋は廟所とは思えないような華麗な装飾・蒔絵(まきえ)が施されています。蒔絵は、桃山時代を代表する工芸手法で、現在「高台寺蒔絵」として知られています。

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境内は桜、竹、百日紅、紅葉がとても印象的で四季を通じて風情を感じることができます。

また、境内の中心にある「池泉(ちせん)回遊式庭園」は、江戸初期の作庭家・小堀遠州の作と伝わっています。近年は、斬新なライトアップやプロジェクションマッピングなど、趣向を凝らした演出で多くの拝観者を楽しませてくれています。

高台寺の歴史

高台寺は1606年、豊臣秀吉の正室・北政所が秀吉の菩提を弔うため創建されました。臨済宗建仁寺派の禅寺です。


伏見城の一部を移築し、創建当時は壮観を極めたようです。しかし火災に遭い、現存するのは表門、開山堂、霊屋や茶室傘亭(ちゃしつからかさてい)・時雨亭、観月台等です。

秀吉と北政所の坐像を安置するお霊屋内部の須弥壇(しゅみだん)に施された蒔絵は「高台寺蒔絵」として有名です。茶室・傘亭の天井は竹が放射状に組まれ、から傘を開いた様子を表しています。

時雨亭とともに、桃山時代の茶室建築の代表的なものとして見どころ満載。臥龍池(がりょうち)を取り囲む池泉回遊式庭園は国の史跡・名勝です。

高台寺の紅葉

夜間特別拝観:2019年12月15(日)まで

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高台寺で一番の紅葉スポットは臥龍池の周辺。秋の夜間特別拝観ではライトアップが行われ、臥龍池のみなもに映り浮かび上がる紅葉はひときわ美しいです。

落ち着いた境内と幻想的な夜間の庭園の雰囲気は、いつまでも記憶に残ることでしょう。夜間特別拝観は2019年12月15(日)までです。詳しくは高台寺のホームページをチェックしてみてくださいね。

京都市内の寺社としては珍しく高台にあるので、境内から京都タワーや綺麗な夜景を望むこともできます。高台寺は、京都の寺院ではライトアップの先駆け的な存在で、春の桜のライトアップも有名です。

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