奈良と鎌倉、もうひとつは?「日本三大仏」がある意外な県
そもそも大仏とは何だろう?
それぞれの主張を検討する前に、そもそも大仏とは何なのか一度おさらいしてみましょう。辞書で調べると、
<丈六(じょうろく)以上の大きな仏像。多くは坐像>(岩波書店『広辞苑』より引用)
と書かれています。インド北部の小国の王子として生まれ、7年の修業を経て悟りを開いたシッダールタを仏陀(ブッダ、英語ではthe Buddha)と呼びます。仏教の開祖ですね。
仏陀(ぶっだ)の身長は一丈六尺(約4.8m)だったといわれています。そのため、仏陀(ぶっだ)の姿を表す仏像は、多くの場合一丈六尺(丈六)で作られます。座った仏像の場合は、座高が半分の八尺(約2.4m)で作られます。少なくともこれらのサイズを超える仏像を大きな仏像、大仏と呼ぶのです。
兵庫大仏の大きさは座像そのものが11m、蓮台と台座を含めると18mで間違いなく大仏です。岐阜大仏も座像で高さ13.7m。しかも岐阜大仏は、乾漆の大仏として日本一の大きさを誇ります。木と竹と粘土で作った骨格にお経を張り、漆を塗って固め、その上に金箔が置かれている珍しい大仏なのです。
富山県の高岡大仏も座像自体が高さ7.43m、台座などを入れると15.85mに達します。3座ともにサイズで見れば立派な大仏である点に、疑いようはありません。
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