旅も人生も、もっと楽しく編集できる。

時の移ろいに魅せられて。日本国内の観光可能なおすすめ「廃墟」8選

ニッポン津々浦々
ニッポン津々浦々
2019/07/15

いま、ブームになっている廃墟探訪。廃墟に残る朽ちかけた建物や人気を感じさせない雰囲気が、慌ただしい毎日のなかで時の意味を忘れがちな私ちに、その移ろいや儚さを教えてくれます。

日本国内には多数の廃墟スポットが存在しますが、そのなかでも、今回は訪れることができる、日本国内のおすすめ「廃墟」をご紹介します。

猿島/神奈川県横須賀市

image by:Shutterstock.com

神奈川県横須賀市の「猿島」は、東京湾で唯一の無人島です。横須賀港から船で10分程度で行けます。島の大きさは東西約200m、南北約450メートル。徒歩1時間くらいで1周できます。

猿島は、幕末に江戸幕府が砲台を置いたことから要塞化が始まりました。旧日本軍も要塞を築き、レンガ造りのトンネルや弾薬庫、砲台跡がいまも残っています。

こうした史跡探訪と並んで海水浴やバーベキュー、それに釣りといった楽しみ方も可能です。

友ヶ島/和歌山県和歌山市

image by:Shutterstock.com

和歌山県の「友ヶ島」は、紀淡海峡の池ノ島、虎島、神島、沖ノ島の総称です。紀淡海峡防衛のために旧日本軍が築いた砲台が、このなかの沖ノ島にあります。

第1~第5の砲台跡、弾薬支庫跡、ソナー探知拠点だった海軍聴音所跡など、多くの建物跡が残っています。その古びた姿がアニメ『天空の城ラピュタ』を思わせるということで、いまや海外から観光客も訪れる人気スポットになりました。

また、島の中央部にある深蛇池は湿地性植物の群生地で約400種の植物を見ることができます。

別子銅山/愛媛県新居浜市

image by:Shutterstock.com

愛媛県新居浜市にある「別子銅山」は、江戸から昭和まで続いた日本有数の銅山です。


大正から昭和にかけての遺構が多いのは東平(とうなる)地区。標高750mの地点にあり、1916年なかごろから、1930年初めまで採鉱本部が置かれました。

貯鉱場、貯鉱庫、インクラインなどの銅山施設のほか、娯楽場や学校など従業員のための施設も残っています。

高地にあることと、さまざま施設が残っていることから、東平地区は「東洋のマチュピチュ」とも呼ばれています。


大久野島/広島県竹原市

14
image by:御田けいこ

広島県竹原市の忠海港から船で約15分。「大久野島」は、周囲約4kmの小さな島です。

戦前戦中、この島には旧日本陸軍が設けた毒ガス製造所がありました。そのため陸軍が発行した地図には載らず、「地図から消された島」と呼ばれていたのです。

現在は、当時の様子を伝えるものとして砲台跡、毒ガス貯蔵庫、発電場などが残っており、戦後建てられた資料館もあります。

image by:Shutterstock.com

しかし、いまは様子が一変。野生のウサギが700羽以上いるウサギの島」として人気を集めているのです。

文字通りウサギだらけですが、近づくときはマナーを守りましょう。かわいいからと抱き上げたり、決まったもの以外のエサを食べさせてはいけません。

ウサギはデリケートな生き物なので、無理をせず見守って楽しみましょうね。

犬島/岡山県岡山市

image by:Shutterstock.com

岡山県岡山市の「犬島」は、周囲約4kmの島です。明治の末に銅の精錬所ができ、一時は栄えましたが第一次世界大戦後の不況などにより経営が傾き、昭和の初めに廃止されました。

その後は放置されていましたが、平成に入って文化の拠点とする動きが起こり、煙突や工場の遺構は2008年に「犬島精錬所美術館」として生まれ変わりました。

犬島にはこの美術館のほかにもギャラリーや野外展示があり、まさに「アートの島」なのです。感性を刺激したい方は、ぜひお出かけを。

軍艦島(端島)/長崎県長崎市

image by:Shutterstock.com

いまや日本を代表する廃墟ともいえる、長崎県長崎市の「軍艦島(端島)」は、海底炭坑の跡地です。

「軍艦島」という名前の由来は、島の周囲をコンクリートの岸壁で覆ったことや高層アパートが建ち並ぶ姿が軍艦に似ていたから。

この島は、エネルギー源が石炭から石油に変わったのにともない1974年に閉山、無人島となりました。

最盛期の1960年には約5,300人が住んでおり、仕事の場である炭坑、事務所、貯炭場はもちろん、社宅、学校、市場、さらには映画館まである「完全都市」でした。

その多くが遺構として残っており、ツアーに参加すれば、港からは船で訪れることが可能です。ユネスコの世界遺産に登録されており、多くの観光客を集めています。

池島/長崎県長崎市

image by:Shutterstock.com

長崎県の「池島」は、周囲約4kmほどの小さな島です。かつてここに海底炭鉱があり、1959年から2011年まで操業していました。

その跡はいま観光資源となり、多くの人が訪れます。ちなみに無人島ではなく、約100名の方が住んでいます。

九州の炭鉱遺構といえば、先に出した軍艦島が有名ですが、池島は「外から見るだけ」ではなく、「中から体験する」ができます。

トロッコで坑内に入り、坑道で採炭機械が動く様子を見たり、機械を操作して実際に穴を掘る体験もできるのです。

体験ツアーを終えた後は、炭鉱が栄えていたころ建てられた社宅やアパートを見学するのもいいですね。


豊後森機関庫/大分県玖珠町

image by:Shutterstock.com

豊後森機関庫」は、JR九州久大線の豊後森駅構内にあります。蒸気機関車の点検整備のため1934年に設けられ、久大線のディーゼル化にともない1971年に廃止されました。

現在は機関車を12台格納できる扇形の機関庫と、機関車の向きを変える転車台が残っています。

転車台は運転室も残っており、そばに立つとSLを操っている駅員になったような気分に。鉄道好きなら必見のポイントですよ。

人々が生活していた「その時」、さらに流れてきた「時間」を感じることができる廃墟は、私たちを魅了してやみません。

しかし「廃墟」というのは、訪れる私たちにとってのこと。観光施設として運営されている方々にとっては大切な現在進行形の「資源」でもあります。

撮影や訪れる際のマナーをしっかり守って、楽しんでくださいね。

  • image by:Shutterstock.com
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。

本業は某百貨店などのグルメ系イベント企画。日本全国をめぐりすぎて詳しくなってしまったため、紙・Webなど幅広くグルメ・旅行ライターをやっています。

時の移ろいに魅せられて。日本国内の観光可能なおすすめ「廃墟」8選
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
TRiP EDiTORの最新情報をお届け
TRiPEDiTORオフィシャルメルマガ登録
TRiP EDiTORの最新記事が水・土で届きます
ついでに読みたい
株式会社和心 和装が一番映える街、金沢。着物レンタルでカップル旅を格上げ