男前&ユニークな「男前豆腐店」京都が誇るものづくり企業に潜入
男前豆腐店のマネージャーに聞いた男前豆腐の美味しさのヒミツ
今までになかった「滑らかな豆腐」の作り方とは?
工場から戻り、広報担当のマネージャー・中井さんにお話を伺いました!
―豆腐の主原料でもある「大豆」に、何かこだわりはありますか?
甘みが強い北海道の大豆をメインに使っています。この大豆にすることで豆腐の旨味がアップするんですよ。ただ、この大豆はタンパク質が少なく固まりにくいのですが、弊社ではこの旨味を重視し、豆腐を固める技術を開発しました!
―なるほど!欠けてる部分は技術で補う……そういうところが男前ですね!では次に、豆腐作りに欠かせない「水」はどのようなものを使っていますか?
まず、豆腐を作るには軟水が適していると言われています。工場の場所をここに決めたのも軟水が出るというのが理由の一つです。
また、この辺りは良質な水がとれるためか、うちの他にも食品工場がたくさんあるんですよ。
―男前豆腐といえば「滑らかな食感」が特徴ですが、作り方に秘密はありますか?
実は、大豆の皮を最初に剥いてしまうことで、エグみのない滑らかな豆腐ができるんです。大豆の美味しいところだけを残しますので、日本酒の大吟醸の作り方と似ているかもしれません。
本来、皮ごと豆腐にしてしまうので、ほかの業者さんからしたらわざわざ皮を剥くのは不思議だったかもしれませんね。
―ひと手間かけることがあの美味しさを生むんですね……う〜ん、まさに豆腐界の風雲児です!
ー男前豆腐のもうひとつの特徴として、個性的なパッケージが目を引きます。
はい、これは基本的に社長である伊藤ジョニー信吾がデザインしています。どんな文字にするかとか、絵柄とかの大枠を作り、書家やイラストレーターさんにお願いしています。
―社長さん自らデザインされてるんですね!社訓の「本物の男前は あなたを裏切ったりしない」がしっくりくるパッケージですね。
そうですね(笑) この社訓はお客様に向けた言葉でもありまして、豆腐を買うのは主婦の方が多いので、「お客様を裏切りたくない」、「本物はあなたを裏切りませんよ」という意味を込めています。
ユニークなのは商品だけじゃない!?男前豆腐の社内ルール
社員全員がもつミドルネームとは
ー男前豆腐店では社員全員にミドルネームがついていると聞きました。
はい、ほぼ全員についてます(笑)「私はいりません」という人にはミドルネームがありませんが……。
社長に命名されるか、自ら申告して名前を付けるかの2パターンですね。ちなみに私は「チャールズ」という名前ですが、理由は「イギリスのチャールズ皇太子に似ているから」だそうです。
―た、確かに……(笑) 他にはどんな名前があるのでしょう?
先ほど工場を案内した社員は「マイケル」です。また、うちの工場長は女性なのですが、「マーガレット」といって「マーガレット・サッチャー(※)」から付いています。なんというか、男前な方なので…(笑)
※「鉄の女」の異名で知られるイギリス初の女性首相(在任: 1979年〜1990年)。
―みなさんミドルネームで呼び合うんですか?
なかなか恥ずかしいですけどね(笑) 結局名字で呼ぶことの方が多いですが、ミドルネームで呼ぶ人もいますよ。