悲しみの歴史を超えて。美しく生まれ変わった「コソボ」旅の基本
コソボ国内の移動手段は?
一番のおすすめは「長距離バス」
コソボには飛行機の国内便がありません。そのため長距離移動場合は、鉄道もしくはバスを利用することになります。鉄道は南はマケドニア、北はセルビアまで南北を横断する列車が走っていますよ。
また、ペーチやプリズレンのような主要都市を結ぶ路線も運行されています。ただし、時間が掛かるうえ不正確で、車内も快適とはいえません。旅の思い出作りとして乗るのは問題ありませんが、時間がない場合は避けましょう。
そのため、一番のおすすめは長距離バス。本数も非常に多く、時間も正確で、車内も清潔が保たれています。ただし、土日は減便され、特に日曜は運休する路線も多いので注意が必要です。
都市部ではタクシーもありますが、メーターなしのタクシーが多く、観光客とわかると高く請求されるケースがあります。タクシーを利用する際は、必ずメーター付きのタクシーを利用するか、ホテルで手配してもらったほうが無難でしょう。
初めてのコソボ旅で訪れたい街
初めてのコソボ旅行、ただでさえ情報の少ない国なので、どこへ行ったらいいのかわからないこともあるかもしれません。国土の小さいコソボは、バスを駆使して効率よくめぐることができます。さまざまな文化がミックスされているので、見ていて飽きがこないはずですよ。
復興の象徴首都「プリシュティナ」
まず最初に訪れたいのは、急激な発展を遂げている首都プリシュティナです。旧市街はイスラム教のモスクが多くあり、オスマン文化を感じることができます。
街の目抜き通りとなるのが「マザー・テレサ通り」で、プリシュティナで一番のにぎわいを見せています。通りには近代的でオシャレなカフェやレストラン、ショッピング街もあります。ここに来ればコソボの悪いイメージはあっという間になくなるでしょう。
なかでも一番のおすすめは、ルービックキューブのような外観をした「国立図書館」です。とても斬新なデザインとなっているので、特に建築に興味がある人にはぜひ見てもらいたい建物です。
さまざまな文化が交錯する都市「プリズレン」
コンボ南部にある主要都市プリズレンは、かつてのオスマントルコやローマ帝国など、さまざまな王朝の支配下であったため、コソボ国内でも一番、異文化や異民族が入り混じる街です。
それらの文化が色濃く残るプリズレンは、とてもエキゾチックな雰囲気を漂わせており、コソボ観光の中心ともいえる街でしょう。
見どころは、旧市街の中心にあるオスマントルコ時代に建てられた「シナン・パシャ・モスク」や「ウラグリ」です。ここはプリズレンで一番のフォトスポットであり、ここからセルビア正教会やローマ帝国時代の建物も一度に写真に収めることができるため、コソボを紹介する際に、多くのメディアが取り上げているスポットです。
ほかにも小高い丘の上に建つ「城塞」はプリズレン市街を一望できる絶好の展望スポットとなっており、プリズレン観光のハイライトともいえる場所です。
昔ながらのバザールや宗教建築が残る街「ペーチ」
コソボ西部にある街ペーチは、近代化が進む一方で、昔ながらのレトロなバザール(市場)が数多く残っており、連日多くの人でにぎわっています。
一番のおすすめは、13世紀に建てられた赤色の外壁とドーム状の屋根が特徴の「ペーチ総主教修道会」です。世界遺産にも登録されているこの修道院は、セルビア正教会の高い芸術性が凝縮されています。その外観もさることながら、内部のフレスコ画やイコンの完成度も見事なものです。ペーチに来たら必ず訪れたいスポットですね。
また北西に位置する「ルゴヴォ渓谷」は、コソボ有数の自然観光スポットとなっており、トレッキングには最適な場所です。
初めてのコソボもこれで安心!
今回は初めてのコソボ旅行で役立つ情報を紹介しました。いまだに悪いイメージが先行する国ですが、これらの情報を元に少しでもコソボに興味を持ち、旅行したいなと感じてくれる人がいたらと思います。
冒頭でも述べましたが、コソボは紛争から抜け出し、いまはすっかり平和です。海外旅行で一般に挙げられる注意点に気をつけておけば、大きなトラブルに巻き込まれることはないでしょう。
見どころもたくさんあるコソボ、ぜひ一度訪れてみてくださいね。
- image by:Martyn Jandula / Shutterstock.com
- ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
- ※2019年9月時点までにコソボを国として承認している国は約100カ国に留まっています。日本国は国として承認しているため、ここでは国として紹介しました。