水出し・急須出し・氷出し。プロが教える「美味しい冷茶」の楽しみ方

Array
2019/08/24

美味しい冷茶の作り方その2:急須出し(急冷)

image by:Shutterstock.com

次は急須を使って入れた緑茶を、一気に冷やして楽しむ急冷法(または急須出し)のレシピを教えてもらいました。

  1. 急須にティースプーン1杯(5g)の茶葉(玉露や上級煎茶が理想)を入れる
  2. お湯(60℃、または熱湯)を入れ(60℃の場合は100~150ml、熱湯の場合は80ml)、急須にふたをして待つ(60℃の場合は2分、熱湯の場合は10~20秒)
  3. 氷を詰めたグラスにお茶を一気に注ぎ入れる

ポイントは氷に注ぐ前の緑茶の濃さ。氷で一気に熱い緑茶を冷やすため、氷が溶けて薄まります。その分だけ濃いお茶を注いだ方が美味しく飲めるそうです。ちなみに使う茶葉は玉露や上級煎茶といいましたが、普通の煎茶でもまったく問題ないとの話。さっそく、自宅にある茶葉で作ってみたいですね。

美味しい冷茶の作り方その3:氷出し(氷温)

image by:Shutterstock.com

最後は氷出しのレシピです。少量でぜいたくに抽出し、うま味や甘みをじっくりと楽しみたいときに最適な冷茶です。

  1. 急須に玉露、または上級煎茶を6~8g入れる
  2. 急須に入るだけ氷を入れる(呼び水として少量の水を入れる場合も)
  3. 氷が溶けるまで待ち、グラスに注ぐ

氷出しは氷が溶けるまでの寡黙な待ち時間がありますが、夏の昼下がりに、セミの声を聞きながら文庫を片手に試してみたところ、抽出の間に心が鎮まり整っていく感覚もあって、とてもぜいたくなひと時を楽しめました。

ちなみに同じ氷出しでも、少量の熱湯を使って作る方法もあるそうです。

  1. 急須に玉露、または上級煎茶を5g入れる
  2. 少量の熱湯(30mlなど)を茶葉が軽く浸る程度に注ぐ
  3. 急須の中に氷を詰める

玉露や上級煎茶など、いい茶葉が手に入ったときは、氷出し冷茶を自宅でゆっくりと試したいですね。

image by:Shutterstock.com

以上、美味しい冷茶の入れ方をまとめました。南茂さんによれば、

「日本茶には正解があるようで、ありません。茶葉の種類、茶葉の量、水の量、水の温度、抽出時間で味わいも大きく変わります。同じ茶葉で同じように入れたとしても、絶対に同じ味わいにはなりません。一期一会に近い感覚があります」

との言葉がありました。上述した方法を参考に、自分がもっとも好きな味わいを追及してみてください。南茂さんの言う通りその都度、表情の異なる冷茶との出会いが待っているはずですよ。

image by minami茶
  • 取材協力:minami茶 南茂 麻未
  • 富山市、大手モールにて日本茶喫茶をオープン準備中。 イベント出店やポップアップで活動中。(出店情報はInstagramから@minami__cha)「minami茶では香りや味の個性豊かな品種の茶葉をセレクトし ています。古来からの日本茶文化も大切にしながら、 美味しく新しい日本茶の魅力をお届けしたいです」
  • image by:photoAC
  • ※掲載時点の情報です。内容は変更になる可能性があります。
いま読まれてます

翻訳家・ライター・編集者。成城大学文芸学部芸術学科卒。富山在住。主な訳書『クールジャパン一般常識』、新著(共著)『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日』。北陸のWebメディア『HOKUROKU』創刊編集長。WebsiteTwitter 

エアトリインターナショナル コスパが高いLCC「ジェットスター」直行便でラクラク!ケアンズで大自然の癒やしを満喫しませんか?
水出し・急須出し・氷出し。プロが教える「美味しい冷茶」の楽しみ方
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
TRiP EDiTORの最新情報をお届け
TRiPEDiTORオフィシャルメルマガ登録
TRiP EDiTORの最新記事が水・土で届きます