ロマンあふれる神秘体験。避暑で行きたい青木ヶ原「富岳風穴・鳴沢氷穴」

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2019/08/28

江の島まで繋がっている?ロマンあふれる「鳴沢氷穴」

鳴沢氷穴の案内看板。洞穴内の温度は0度 image by:梅原慎治

鳴沢氷穴は1150年以上前の864(貞観6)年に、富士山の側火山である長尾山が噴火した際に出来たものといわれています。

その作られ方は、溶岩が固まりかけたときに地下のガスが噴出することで空間が形成され、それが固まってできたんだとか。

ガスが上昇する力によって形成されたため、富岳風穴に比べて勾配がキツイ竪穴型の洞窟です。

鳴沢氷穴までの遊歩道。道を外れるととんでもないことになりそう image by:梅原慎治

富岳風穴に比べて階段や狭い通路が多いので、足腰の弱い方には少々キツイかもしれません。

内部は富岳風穴と同様に、種子の保管や氷の保管に用いられていた事が再現されています。井戸の跡もありましたが、岩盤に井戸など掘れたのだろうかと不思議に感じますね。

鳴沢氷穴の入口を下から見た様子。“ぽっかり口をあけている”という表現がこれほど似合う場所があるでしょうか image by:梅原慎治

最深部の立ち入り禁止となっている地獄穴は、足を踏み外すと戻って来ることができないといわれるほど深く、神奈川県藤沢市にある江の島の洞窟「第一岩屋」に繋がっているという伝説があるほど。

image by:photoAC

実際私も第一岩屋に行ってみたことがありますが、立て看板に、“富士山につながっている”という旨が書かれていた記憶があります。真偽は定かではありませんが、こういった伝説というのは、非常にロマンを感じますよね。

  • 鳴沢氷穴
  • 山梨県南都留郡鳴沢村8533
  • 0555-85-2301
  • 入洞料金:大人350円、小人(小学生)200円
  • 公式サイト

オマケ:観光用、じゃないけど気になる国指定の天然記念物「富士風穴」

image by:photolibrary

ご紹介した2つの洞窟は観光用として整備されていますが、実は2つの洞窟からは少し離れた場所に「富士風穴」と呼ばれる洞窟もあります。

具体的な場所は、青木ヶ原樹海の西側を突っ切る県道71号線(富士宮鳴沢線)沿いの停車スペースから少し東側へ入ったところ。ひっそりとした森のなかですが、歩ける場所を進んで行けば案内看板があるので、迷うことは無いでしょう。


この富士風穴は、大きな窪みの端に洞窟への入口が設けられている、不思議な構造をしています。実際に洞窟へ入ることは叶わなかったのですが、大きな窪みへ近づくためにほんの数m下っただけで、外界とは明らかに気温が変わる不思議な体験をしました。

富士風穴も国指定の天然記念物ですが観光洞では無いため、入洞には河口湖町に対して入洞許可申請を行う必要があるのでご注意を。

image by:Shutterstock.com

そしてもうひとつ。ここ青木ヶ原樹海自体も県有林であるため、「富士・東部林務環境事務所」の許可が必要な場合があります。

県有林内へ入山される方へ」で公表してある通り、個人で見学に行く程度であれば問題無いと解釈できますが、入山許可が必要な行為については事前に目を通し、必要に応じて入山許可をとるようにしましょう。

まだまだ夏の暑さが続きそうな今日このごろですが、富士山の麓で自然の神秘を感じながら、一時の避暑を味わってみてはいかがでしょうか。

  • image by:photoAC
  • ※掲載時点の情報です。内容は変更になる可能性があります。
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埼玉県生まれ、都内在住のツーリングライター。主に関東近郊を走り周り、美味しい物や良い景色などを見つけて楽しんでいる。

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