日本のいつもの雪景色に、外国人はなぜここまで心奪われるのか
国籍による興味関心を寄せるスポットの違い
同じ冬の観光地でも、国によって興味関心を寄せるものが異なる傾向にあることが判明しました。
台湾では「蔵王樹氷」、東アジアでは「なばなの里」、アメリカでは「地獄谷野猿公苑」など、国ごとで注目している日本の冬景色は実にさまざま。
台湾では富士山に匹敵するレベルで検索されている「蔵王樹氷」
「蔵王樹氷」は、スノーモンスターとも呼ばれる山形県の郷土遺産。蔵王連峰の特殊な気象条件と植生がつくりだす、雄大な樹氷原です。
樹氷ができる12月下旬〜3月上旬には、ロープウェイの大きな窓から樹氷原を望んだり、オープンデッキの展望台から360度絶景の樹氷原を一望したりと、大自然が織りなす観光スポットに。
以下のグラフは台湾・香港における「蔵王樹氷」の検索数を表したもの。台湾では11月後半から検索数が上昇し、12月の数値は「富士山」の検索数に匹敵するほどの多さです。
樹氷が見ごろとなる1月あたりで検索数が上昇しているのがわかります。
雪だけじゃない冬の絶景。「なばなの里」のイルミネーション
三重県のナガシマリゾート「なばなの里」に興味津々なのは、台湾、香港、タイ、インドネシアといった東アジア。12月後半の連休にかけて検索数が高まっています。
なばなの里へは、バスツアーで団体客として訪れるのではなく、個人旅行先として人気が高い様子。特に冬に行われるイルミネーションは多くの人の心を掴んで離さないみたいですね。
スノーモンキーが超可愛い!アメリカ人が殺到する「地獄谷野猿公苑」
アメリカは、先ほどのランキングでも4位に入るほど「地獄谷野猿公苑」に注目している様子。
野生のサルが温泉に浸かる光景はとても珍しく、スノーモンキーと呼ばれるほど外国人観光客に大人気。
地獄谷野猿公苑では、白川郷と同じくライブカメラを設置しているので公式サイトからリアルタイムの様子を見ることができます。このように日本でしか味わえない景色は海外からも注目されているのですね。
冬季シーズンは「雪」が大きなキーワード。
もともとの環境において雪が珍しい地域の人や、雪の観光地が近くにない国に住んでいる人にとっては、日本の雪景色はニーズが高い可能性があります。
世界中のプレイヤーが愛する「ジャパウ」、日本ならではの文化を楽しめる「温泉」、古き良き歴史を体感できる世界遺産「白川郷」など、主要都市だけが注目を集めているわけではありません。
「日本のあの絶景を見たい」
私たち日本人にとっては当たり前で、毎年見ることのできる景色でも、訪れた外国人の心にずっと残るはず。
そんな外国人の心を掴んで離さない、日本だからこそ見れる雪景色を見に、みなさんも足を運んでみてはいかがでしょうか。
- source:PR TIMES,JTBインバウンドソリューションズ,白川村役場「白川村の観光統計」,旭川市(PDF),岐阜新聞,観光庁「訪日外国人の消費動向」(PDF),観光庁「宿泊旅行統計調査」(PDF)
- image by:Smile Fight / Shutterstock.com
- ※記事内のリストは雪にまつわる観光地を黄色く色づけされています。
- ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。