親日国って知ってた?ヨーロッパ最後の秘境アルバニアの首都「ティラナ」での旅
「アルバニア」はヨーロッパのバルカン半島アドリア海に面した国です。長年の鎖国政策、国家ぐるみのねずみ講詐欺の影響で経済的にはヨーロッパ最貧国のひとつにもあげられております。観光業も発達しているとは言い難く「ヨーロッパの秘境」ともいわれ、日本人にとって大分馴染みの薄い国ではないでしょうか?
そんなアルバニアですが、実態はどのような国なのでしょうか?首都「ティラナ」に潜入してみましたのでご紹介いたします。
目次
思った以上に親日?

ティラナの街を歩いていると時折目にするのが、日本のアニメキャラクーがペイントされていることです。このペイントはどう見てもキャプテン翼ですよね?

ほかにもドラゴンボールやピカチュウのキャラクターを見ました。ここティラナでも日本のアニメは人気のようですね。意外に親日の国なのかもしれません。しかし、テレビで日本のアニメが放映されているのは見ることはありませんでした。
コンパクトな首都ティラナは1日で全部周れる

首都ティラナは非常にコンパクトな街です。観光名所は「スカンデルベルク広場」の周辺に集中しており、効率良く名所を周ることができます。食事やショッピングも、すぐ近くの目抜き通りである「ゾグー1世通り」の周辺に集中しています。そのため、ヨーロッパ大都市のように迷子になって時間を無駄にするということもないでしょう。
すべての名所が徒歩圏内で、1日もあればすべての名所を周ることができます。道も都市開発のおかげで清潔です。物価もほかのヨーロッパの都市を比べるとかなり安いので、少し財布の紐を緩めても良いかと思います。
ただ現地通貨であるレクはアルバニア国外ではまず使用できない上、両替するもレクをあつかっている両替店があまりなく、両替には一苦労です。
ヨーロッパのなかでイスラム文化を体験できる

ヨーロッパの国だとキリスト教の教会が多くあるイメージですが、アルバニアはイスラム教の影響を色濃く残しております。「ジャミーア・エトヘム・ベウト」というスカンデベルグ広場内にあるモスクは、イスラムのモスクの特徴である丸みを帯びた屋根と尖った塔があります。外壁の装飾や内部のあざやかなフレスコ画は必見です。ほかにも、自然をモチーフに描かれたイスラム絵画を見ることができます。

また「タバカヴェ橋」のように、オスマン・トルコ影響を強く受けた石橋を見ることもできます。東西冷戦後は無神国家の時代もあり、いくつかの文化財は当時の独裁者によって破壊されてしまいましたが、破壊をまぬかれ生き抜いた名所が存在します。
共産主義が生み出した奇妙な建物を見よう

旧共産圏であったアルバニアには、世にも奇妙な建物を目にすることができます。
当時のアルバニアの独裁者エンヴェル・ホッジャによって建てられたSF的なピラミッド型の建物「エンヴェル・ホッジャ記念館」は、通称「アルバニアのピラミッド」は必見です。実際は窓ガラスが割られ、建物の外壁は落書きだらけで剥がれ落ちてしまっておりますが、その独特の外観は廃墟マニアには堪らない建物です。
ほかにも壁面いっぱいに共産主義のプロパガンダを思わせるモザイク画が描かれた「国立博物館」もおもしろいです。アルバニアでは西側ヨーロッパにはない一風変わった建物を見ることができます。共産主義の成れの果てともいうべきでしょうか?
意外においしいアルバニア料理を堪能

アルバニア料理といえば?と聞かれてもまったくイメージが湧かないと思います。期待値未知数のアルバニア料理ですが、一般的にはほかのヨーロッパ諸国と同じで肉料理が中心です。しかし、少し異なるのが牛や豚がメインではなく、羊の肉を使った料理が中心です。それはここがイスラム文化圏であることを示しています。
おすすめなのは、羊の内臓と米とハーブを混ぜ合わせオーブンでこんがりと焼いた「Kolloface(コロファツェ)」という料理です。見た目は日本でいうチヂミっぽいですが、胃にズッシリとくる肉料理とは違い、米が入っているおかげか非常に食べやすいです。
口の中で肉がとろけるように消えていき、かつ肉本来のジュシーさはそのままで大変絶品です。とくにおすすめのレストランは、「Oda」というティラナ市内にあるアルバニアの郷土料理を提供しているレストランです。さまざまなガイドブックやサイトでも紹介されている有名なレストランなので、ぜひ訪れてみましょう。
アルバニアには日本人がまだ知らない魅力がたくさんあります。観光立国というにはほど遠いかもしれませんが、街は清潔で静かで治安も良いです。ただ英語があまり通じないので、言葉で苦労することもあるかもしれませんが、その分人々はみな穏やかで親切ですよ。ヨーロッパの大都市のような喧噪もなく、のんびりゆっくりと旅行することができます。
鎖国政策をとっていた分、外国文化にあまり染まっておらず、いまだ手付かずな魅力がたくさん詰まっております。まだまだ未知の部分も多いアルバニアは新たな発見、刺激を求める人々には最適な国ではないでしょうか?
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