1時間で横断できる!?欧州ショートトリップにおすすめなお金持ちが集まる国「モナコ」

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2025/05/12

誰もが名前を知っているにも関わらず、「行ったことがある!」という人に出会うことはあまりないヨーロッパのミニ国家「モナコ」。大国に囲まれながらも独自の道を進み、セレブが集まるお金持ちのための国家として独特の存在感を放つモナコへ旅行に出かけてみませんか。

とても小さな国の中にヨーロッパの魅力がぎゅっと詰まっているモナコは、イタリアやフランスからのショートトリップ先としてもぴったり。今回は初めてのモナコ旅行をしっかりとイメージできるように、モナコに関するあれこれを詰め込んでご紹介して行きましょう!

モナコってどんな国?

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「モナコ公国」通称「モナコ」といえば、どんなイメージで何を思い浮かべるでしょうか。元ハリウッド女優でモナコ公と結婚をして公妃となったグレース・ケリーやF1などに加えて、世界中のセレブたちが集まる“お金持ちの国”というイメージがありませんか。

世界で2番目に小さなモナコですが、ヨーロッパに点在するミニ国家のなかでは、とくに世界中に名前を知られる国です。国の面積はなんと東京ディズニーリゾートとほぼ同じ2 平方キロメートルほどで、小さな国のなかに約36,000人の人々が暮らしています。

モナコ国内は4つに分けられている

国内を「カルティエ」と呼ばれる4つの地区、その下に「セクター」と呼ばれる9つの区に分けており、娯楽地区や首都としての機能を果たす行政地区などにはっきりと分類分けされています。

モナコ国内は地下鉄での移動が可能。小さな国なので歩いて観光をするのがおすすめです。

モナコはどこにある?

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モナコは、南フランスの地中海に面した場所に位置しています。イタリアとの国境近くではありますが、周辺はフランス国土に囲まれています。フランス国内のひとつの市が国として成立していると考えてもらうとわかりやすいですね。そんなに小さな国が存在することが私たちにとってはとても不思議に感じます。

モナコは正式にはEU加盟国ではありませんが、加盟国と同じ扱いを受ける国です。フランスからの入国はパスポートチェックはありません。ビザも必要なく、ほかのEU加盟国と同じく3カ月間の滞在が許可されています。


日本からモナコへ行くには?

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モナコは空港を持たない小さな国なので、陸路で入国するしか方法はありません。モナコを最大の目的地とするならば、フランスの南東に位置するニース空港こと「コート・ダジュール国際空港」へ降り立つのが最も近いのですが、日本からコート・ダジュール国際空港への直行便は就航していません。パリやイタリア、そのほかヨーロッパ諸国の空港で乗り換えが必要になります。


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ニース空港からモナコへは、一度街中に出てバスを利用することもできますが、ここでしかできない体験をしたいのならヘリコプターの利用がおすすめ。なんとニース空港からモナコまでヘリコプターを使った空の旅が楽しめるのです!さすがはセレブの国ですよね。

ヘリコプターを使えばニースからモナコまではたったの7分で片道約20,300円ほど。旅の始まりから特別感が味わえるヘリコプター体験はいかがでしょうか。

もちろん陸路での入国も可能です。フランス、イタリアとは鉄道で繋がっており、国境近くの街から日帰りでモナコの旅を楽しむ方も多いです。

どうしてお金持ちが集まるの?

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小さく空港も持たない国モナコにどうしてお金持ちが集まるのか気になりますよね。その理由は、モナコが税金のかからない「タックス・ヘイブン」の国であることがあげられます。

所得税、相続税、贈与税がかからないので、海外で事業を営む経営者のかたにとってとてもよい租税回避地なんですね。そのため海外からの移住者が多いという背景があります。

加えて、モナコへ移住するには少なくとも7,000万円以上の資産の証明が必要であったり、居住地も必要。モナコで家を所持するには莫大な金額がかかるため、一握りのお金持ちしか移住はできないと構図ができあがっています。

モナコの通貨は?

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モナコはEU加盟国ではありませんが、通貨もユーロが使用されています。ユーロの硬貨は片面は共通で、もう片面は国によってデザインが異なります。モナコのユーロには、モナコの国章やモナコ大公の肖像画が描かれていますよ。ヨーロッパを訪れた際は、いろんな国のユーロを集めるのも面白いですね。

モナコはクレジットカードが使える?

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世界上位の裕福な国であるモナコ。もちろんクレジットカードの利用が可能です。ユーロは日本国内でも両替可能ですので、ついつい多めに両替をしてしまいがちですが、クレジットカード払いが最も手数料がかからずお得。現金の両替は必要最小限で大丈夫です。

街中にATMも多くあるので、現金が必要なときにはデビットカードを使って口座から現地通貨を引き出すことも可能ですし、クレジットカードのキャッシングなども可能です。


モナコにはチップの文化がある?

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ほかのヨーロッパ諸国と同じように、モナコにはチップ文化が根づいています。アメリカ国内ほど厳格な決まりではありませんが、レストランやカフェで食事をしたときには、チップを渡すのはマナーとなっているので気をつけましょう。

“お金持ちの国”と聞いたらチップ代もかなり高額になるんじゃない?と思ってしまいますよね。レストランやカフェなどではまずはレシートをチェック。サービス料が含まれていればチップを渡す必要はありません。サービス料は含まれておらず、チップとして渡す場合には会計の10%〜15%ほど渡すようにしましょう。

ホテル内で荷物を運んでもらったり、タクシーを呼んでもらったりといったサービスを受けたときには、1〜2ユーロほどをチップとして渡します。

モナコは英語が通じる国?

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フランスに囲まれたモナコは公用語もフランス語です。しかしモナコは移住者が多いことから英語がかなり通じる国。どこへ行っても最初から英語で話してくれるので、安心して旅を楽しめます。

年配のかたの中には、フランス語のみを話すかたも多いのですが、若い世代はみんな上手に英語を話すので言葉の心配はいりません。

モナコの治安はよい?悪い?

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小さく豊かな国モナコの治安はまったく心配ありません!日本よりも安全といってもよいでしょう。ほかのヨーロッパの国には必ずいる客引きもいませんし、街中は常に警察が巡回しています。海外の治安が心配なかたでもモナコは安心して過ごせます。

モナコの気候は?

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温暖な気候が特徴の南フランス。一応の四季はあり、年間を通してずっと同じくらいの気温というわけではありません。しかし暑くなりすぎることも寒くなりすぎることもない、過ごしやすい気候で安定しています。

一番気温の上がる夏は6月~8月ごろ。日本とほぼ同じですね。この時期はヨーロッパ中から観光客が増えるベストシーズンです。気温は28度~30度くらいが平均で、強い日差しが特徴。

しかし湿気は少なく乾燥しているため、日陰に入るとひんやりとした空気が流れます。太陽の出ていない朝晩は気温が下がるので、長袖のシャツなどを持っていくとよいでしょう。

冬は12月~2月の間です。最低気温は6度ほどまで下がりますが、こちらも昼間は15度前後まで上昇します。氷点下になることはなく、日本の冬服で十分。場合によっては秋服でも心地よく過ごせてしまうでしょう。冬は年間300日が晴天のモナコの梅雨。雨の降りやすい時期なのですが、降り続くことはありません。

セレブの国モナコの物価は高い?

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モナコには、「わりと裕福」な世帯ではなく、「とんでもなく裕福」な人々が暮らしています。気になるのは物価ですよね。ある程度の覚悟を決めておかないと、そそくさとモナコをあとにする…なんてことになってしまうかも。モナコ滞在中は、思い切り贅沢を楽しむと覚悟を決めておきましょう。

まず宿泊費。個人的にはモナコに宿泊するのはホテル代が高すぎておすすめしません。ただ、美しいホテルばかりですので、セレブ気分を味わうのにはぴったりの場所ですね。モナコの中心都市「モンテカルロ」に宿泊しようとすると、安くても1泊2万円から。高いものは果てしなく高く、1泊15万円前後のホテルも珍しくない世界です。

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レストランでの食事もやはり高く、コーヒー1杯が8ユーロ(約1,300円)、朝食は5,000円~10,000円、ランチは10,000円にディナーは3~4万円が当たり前。こんなに食事にお金をかけられるのはセレブだけ、普通の感覚からすると高すぎる!となってしまいます。

毎食を外に食べに出かけていては大変なので、スーパーマーケットを上手に利用しましょう。スーパーではお惣菜類が3ユーロ、水が1.5ユーロと比較的お安い価格で購入できるので、モナコ滞在中は強い味方になってくれるでしょう。

お隣フランスからの日帰り旅行がオススメ

フランス「ニース」の街並み image by:Shutterstock.com

宿泊費がとくに高いモナコ。宿代を抑えたいのなら、周辺のフランスの街から日帰りで訪れるのがオススメ。ニースからモナコへのバスは長距離バスではなく、ごく普通の路線バス。ニースの港近くのあちこちに停車してからモナコに向かいます。

ニースもとても素敵な街ですし、モナコのホテルに宿泊するのはお財布に優しくないのでニースに滞在するのがオススメです。モナコで働くかたの中には、ニースに住んでいるかたも多いんですよ。

モナコに住むのはモナコ人?

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モナコに住むのは当然モナコ人でしょ?と思ってしまいますが、なんと住民の80%近くはモナコ人ではなく、モナコに住むことを許可された外国籍の人々だとされています。

モナコはお金持ちの移住は比較的難しくないのですが、国籍の取得は困難だといわれています。モナコに代々住み、モナコ国籍を持っている人のことは「モネガスク」と呼ばれています。

モナコの居住権を持つには金銭的な条件のほかに、一年の半分以上をモナコに住むことが求められます。お金持ちのかたの中にはモナコに家や会社を移動し、住まずに税金対策だけしているかたも多いといわれています。そのため、居住権の更新の際には、居住している証拠として電気代のレシートの提出を求められるのだとか!

モナコで食べられる料理は?

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世界中から人々が集まるモナコにはありとあらゆる料理が楽しめますが、やはり食べたいのはモナコ料理。小さなモナコですが、イタリア料理とフランス料理のよいところを合わせ、さらに美味しい魚介類もくわえた贅沢な食事が楽しめます。

モナコの伝統料理「バー・ア・ラ・モナコ」はスズキをまるごと、野菜とトマトソースと一緒に焼き上げたもの。見た目も豪華ですし、白ワインとよく合います。

モナコのカジノでも見かける「バルバジュアン」は、モナコ版揚げ餃子のようなフィンガーフードです。中にはチーズにきのこ、野菜などのあんが入っておりカリッとフライされています。そのほかシーフードグラタンやブイヤベースなど、魚介を楽しむのもとてもおすすめですよ。

モナコの交通機関は?

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モナコ国内は歩いて観光できるほど。1時間もあれば横断できてしまうモナコですが、街の中は電車もバスも走っています。急いでいるときには利用してもよいですね。

モナコ観光の際にとても便利なのがバス。ほとんどすべての観光スポットに停車しますし、価格も1日券で5.5ユーロ(891円)とリーズナブルです。1回だけの乗車なら2ユーロ(324円)です。

モナコのタクシーはメーターがなく定額制。また、流しのタクシーもいませんので呼んでもらう形になります。ボッタクリにあう心配もありませんし、事前に料金がわかるので安心して使えます。

初めてのモナコはここへ行こう!

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治安のよいのんびりとした国で美しい地中海を眺めながらテラスでコーヒーなんて、贅沢な時間を持てるのがモナコの魅力でもありますが、それでも観光名所といわれる場所は押さえておきたいものです。

まず外せないのが「カジノ・モンテカルロ」。カジノですが建築物も美しく、カジノ広場は観光の中心地となる場所です。このカジノ広場の近くは旧市街が広がり、モナコ大聖堂、モナコ海洋博物館などもあり一日中飽きることはありません。

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観光地というわけではありませんが、「エルキュール港」を散歩するのもとてもおすすめ。豪華なクルーズ船がたくさん停泊しており、見たことのないセレブの世界を垣間見ることができます。

モナコのお土産はどんなものが人気?

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小さなモナコですが、モナコでしか手に入らないお土産もきちんと用意されていますよ。

モナコ王室御用達のチョコレートショップ「ショコラトリ・ド・モナコ」は定番中の定番。滑らかで風味豊かなチョコレートが絶品です。このチョコレートを始めとして、モナコ王室と深く関わりのある陶器や記念切手などがお土産として人気を集めています。

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エレガントで上品なモナコらしいお土産のほかには、F1のグッズなども大人気。お土産屋さんにはもちろん、スーパーでも見つけられるのでぜひお気に入りを探してくださいね。

今回はヨーロッパの豊かなミニ国家「モナコ」をご紹介しました。セレブの国と呼ばれるモナコは、まったく名前負けでなく本当に品のよい国です。

美しい景色や街並みを眺めながら、モナコに来れたという幸せを噛みしめる夢のような旅に出かけてみませんか?フランス、イタリアと合わせてヨーロッパ周遊の旅もおすすめです。ちょっと贅沢な旅に出かけましょう。

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元々インドア派だったはずが『恋する惑星』でウォン・カーウァイにハマり、初めての一人旅は上海へ。カメラ片手にどこへでも行くアクティブ旅女子になりました。現在は大学院に通いつつフリーライターとして、旅・アート・美容・ファッションをメインに活動しています。

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