どんな変化が起きるのか?コロナ以後の未来をみるニューヨークの実情
まるで911直後のよう。考えられるコロナ以後のニューヨークは?
それは911。多くのかたが犠牲になった世界同時多発テロです。当時、ニューヨークはもうダメかもしれないという状況でしたが、見事復活。
911以前のニューヨークといえば、営利主義で利己的でというイメージが強くありましたが、社会のために、誰かのために何かできないかと考える人が爆発的に増えました。
もちろんほかにもたくさん。むしろ社会貢献がないものってあったっけ?と思うほどかもしれません。それくらい、911以前と以後では社会の仕組みも考え方も変わったのです。
もちろん変わらないものもあるけども、ビジネス書やマーケティング書は、911以前と以後のいつ書かれたものなのか確認してから読むのは、学ぶ姿勢としては常識だったくらいなのです。
教授によっては、911以前のマーケティング本は一切役立たないと断言する人もいたほど。それだけ人間心理の影響を受けやすいマーケティングでは大きく変化しました。まさに新時代。
それが、新型コロナ禍で人々の気持ちは再び911直後のころに戻っています。誰かのために何かしたい、何か助けになることはできないのか?などをより一層真剣に考えるようになっています。
筆者のブログで、アメリカ同時多発テロ事件の国営の公式追悼施設のナショナル・セプテンバー11メモリアル&ミュージアム(別名、9/11メモリアル・ミュージアム)の代表のアリス・グリーンワルドさんのお言葉を紹介していますが、一部抜粋すると、
「現在の(新型コロナの)危機へのニューヨークの人々の反応は、あの9/11直後に似ています。つまり、ニューヨークの人々が(消防士や警察官などの)最前線で闘う人々を応援し、勇気づけたあのテロ攻撃後の日々に。
9/11によってもたらされた人々の絆やつながりを、わたしたちは9/12と呼んでいます。それは、9/11(という未曽有の不安・恐怖・不確実性)ののち、この(ニューヨークという)街が、そして、この(アメリカという)国が示した新しい道なのです。
今、わたしたちは、それをニューヨーク中で、再び目の当たりにしているのです。
毎晩、ニューヨーク市では、あの9/11のときに最初に最前線に駆けつけた数々の消防車が、病院のドアの前に集まって(最前線で新型コロナウイルスと闘っている)医療関係者の方々を応援し、勇気づけています。」
引用元:新型コロナで閉鎖中のニューヨークの9/11メモリアルで、今日も続く伝統とは?
とのこと。ニューヨークらしい視点だと思います。
コロナ以後に変わるもの、新たな生活はどのようになっていくのかを考え始めるとキリがありません。
ですが、上述のアリスさんのお話は非常にうなずけるものですし、実際、911直後の支え合いを見ることが多いです。明らかに人々の意識は、よりコミュニティのためにという心理が強まっているのです。
このあたりをちゃんと認識しておくことが、コロナ以後の新時代を生き抜くには非常に重要となると思います。