本気を出した富山がすごかった。イナガキヤストさんの絶景写真集

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2021/03/03

ときには「レタッチ」も大胆に

写真のフォトレタッチ(写真加工)は、いまでは当たり前の技術になりました。

イナガキさんも、「自分にはこう見えている」という一種の表現方法として、撮影した写真をときには「現実以上」に美しく見えるくらいフォトレタッチ(写真加工)しているといいます。

例えば、上の富山県南砺市にある世界文化遺産にも指定された五箇山の写真は、「これだという写真が撮れるまで10回以上現場に通って、撮影できた写真を彩度などを調整して美しくした」のだとか。

誰もがあっと驚くくらいまで写真を調整すれば、その景色を知らなった人が興味を持って立ち止まり、認知するきっかけをつくれます。

イナガキさんの故郷である富山が「盛り上がればいい」という気持ちが根底にあるからこそ、現実の風景よりも魅力を強調する方向に調整するみたいですね。

先ほどは、地元の被写体を分かりやすい構図で撮影するという教えがありました。今度はその風景写真を、「おお!」と見る人がうなるくらいまで、レタッチしてみるとの話です。

いまの「スマホ」は写真の加工も簡単にできますから、自分の中でお手本となるような写真を見つけたら、その写真の雰囲気に似せるような感じで、あれこれ調整してみるといいかもしれませんね。

現場には何度も通って被写体を理解する

先程のこの写真を見てください。最初は海越しに見える岩礁と立山連峰の写真かと思いきや、よく見ると構図の中に、着陸体勢に入った飛行機が入っています。

この海、岩礁、立山連峰、さらに飛行機といった奇跡のような写真を撮るためには、やはりその土地を詳しく知らなければいけません。


「現場には何度も通って、そのたびに反省を持ち帰り、積み重ねを通じて納得のいく1枚が撮れるまで撮りまくります」

とはイナガキさん。

人に愛される、人の気持ちを動かす写真を撮るためには、やはりきちんとした時間と手間、さらには根底に情熱が必要なのですね。

ただ、読者の皆さんも近所の代表的な風景であれば、季節、天候、時間帯などの変化によって最も美しく見える瞬間を、地元民だからこそ知っているはず。

分かりやすい風景を、分かりやすい構図で撮影する際には、その風景が最も美しく見える時間に撮影に出かけて撮影をする。その上で、先ほどの写真加工で特徴を最大限に引っ張り上げれば、「映える」写真になる可能性は大きいです。

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