美しい椿に、貴重な奇祭も。石川県「加賀の國」を感じる冬イベント4選

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2021/02/10

日本海に面し、美しい大自然やグルメに恵まれている石川県。「住みよさランキング」「幸福度ランキング」などで度々上位を席巻するなど、全国屈指の暮らしやすさも評判となっています。

そんな石川県を代表する金沢市から南に位置する加賀市、小松市、能美市、川北町、白山市、野々市市からなる「加賀の國」では、まだまだ知られざる魅力が眠っています。

そこで今回は、いまの時期だからこそ体験できる「加賀の国の冬イベント」をご紹介します。

※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。

御願神事/菅生石部神社

image by:PR TIMES

地元では古くから「ごんがんさん」「竹割まつり」と呼ばれ親しまれている、菅生石部(すごういそべ)神社の特殊神事「御願神事(ごがんしんじ)」。宮司による祝詞奏上と共にかがり火が炎を巻き上げ、用意された約400本もの青竹が、地元の若者たちによって次々と叩き割られるという神事です。

白衣に白短袴、白足袋とわらじ姿の若者たちは、約2mの青竹を境内の石畳などに叩きつけて激しく割り砕きます。散った青竹は集まった見物客により持ち帰られ、魔除けや「箸にすると歯痛が止む」という伝承も。

続いて、「大蛇」に見立てて作成された長大な大縄を若者たちが拝殿から一挙に引きずり出し、境内や周囲を引き回したのち、敷地橋から大聖寺川に投げ込む「大縄引き」が行われます。180kgもの重さに及ぶという大縄が引きずられる様は、まさに圧巻。

1685(貞享2)年の記録を紐解くと、「御願神事」は竹打ちと大縄引きで競い豊穣と安泰を祈願する神事が原形だそう。ほかの場所では見ることのできない、貴重な奇祭です。

  • 御願神事
  • 石川県加賀市大聖寺敷地ル乙81 菅生石部神社内
  • 開催日:2021月2月10日(水)
  • 開催時間:11:00~12:00
  • 公式サイト
  • ※2021年の神事は新型コロナウイルス感染予防のため、入場を制限する可能性があります。詳細は公式サイトをご確認ください。

第30回 花と緑 ののいち椿まつり

image by:PR TIMES

冬から春にかけて見ごろを迎える、華麗なピンク色が美しい椿(ツバキ)。野々市では、椿を主役に「春を告げるお祭り」として、毎年「花と緑 ののいち椿まつり」が開催されています。

ここでしか手に入れることのできない限定品なども並び、椿にたまらない魅力を感じる方には見逃せないお祭りです。


2020年は新型コロナウイルスの蔓延により惜しまれながら中止となったものの、2021年はテーマに「人の和で 椿十徳 生きるまち」を掲げて復活。30回目となる節目に、「30年のあゆみ写真パネル」の展示が行われます。

椿といえば、道を歩いているだけでもさまざまな家庭のお庭に見かけたりするもの。そのため今年の椿まつりでは「お庭の写真コンテスト」の開催も決定しています。

また国際ツバキ協会から「国際優秀つばき園」に選出された野々市中央公園の見事な光景も必見。野々市市の市花木である椿を大フューチャーした、華やかなお祭りです。

  • 第30回 花と緑 ののいち椿まつり
  • 文化会館フォルテ、教育センター、野々市中央公園
  • 開催期間:2021月3月20日(土)、21日(日)
  • 開催時間:9:00~16:00(2日目は15時に終了)
  • 詳細ページ

片山津温泉 竜神伝説物語 第二章

image by:PR TIMES

70mもの高さの水が上がる迫力満点の巨大噴水や、美しい湖面に魅了される「柴山潟」。ほとりには1653年に発見され、明治時代に大きく発展した「片山津温泉」があり、観光名所としても人気です。

そんな柴山潟では、湖に住み着き、村を荒らしたり村人を襲う「オロチ」が、突然現れた美しい娘が奏でた琵琶の音色に聞き惚れ、竜神として生まれ変わる「竜神と娘」という伝説が古来より伝えられています。

この伝説をモチーフにした、映像とライトアップを融合した光と音楽のイベントとして「片山津温泉 竜神伝説物語」が誕生し、現在2回目となる「第二章」が開催中です。

「弁天さまではないか」と囁かれた美しい娘への感謝として建造された浮御堂が光り輝く、とても幻想的な光景に出会うことができます。

  • 片山津温泉 竜神伝説物語
  • 石川県加賀市片山津温泉 湯の元公園 浮御堂(石川県加賀市片山津温泉)
  • 開催期間:~3月31日(水)
  • 18:30~22:00
  • 片山温泉

企画展示「こまつKUTANI 未来のカタチ」 

image by:PR TIMES

鮮やかな「五彩手」による絵付けの美しさで愛され続ける「九谷焼」をはじめ、弥生時代から伝わる碧玉や切石加工技術などの「石文化」、江戸時代から受け継がれる「曳山子供歌舞伎」などの「歌舞伎文化」と、個性豊かな文化が発展している小松市。

そんな小松市から、「これからの生活のあり方はどのようなかたちになるのか」をテーマに掲げた「こまつKUTANI 未来のカタチ」が港区・赤坂で開催決定。九谷焼を通じて未来を考え、議論を行った東京の美術大学生による作品展示が行われます。

さらに、革新的な料理で話題を呼んでいる小松市のレストラン「SHOKUDO Yarn」より、シェフの米田裕二氏が参加。九谷焼の作り手たちと対話を重ねて、料理と九谷焼のイノベーティブな「ものづくり」への挑戦を行います。

古来より培われてきた九谷焼の世界をベースに、「つくり手の見えるまち・小松」の様々な魅力を感じられる貴重なイベント。九谷焼が気になっていた方や、「SHOKUDO Yarn」のクリエーションに惹かれる方は外せない企画です。

  • こまつKUTANI 未来のカタチ
  • 東京都港区赤坂9-7-6 21_21(トゥーワン トゥーワン) DESIGN SIGHT ギャラリー3
  • 開催期間:2021月3月13日(土)~21日(日)

知られざる魅力たちが眠っている「加賀の国」の冬。イベントを通じ、重ねられてきた石川県の文化や歴史に想いを馳せることができる貴重な機会へ、お近くの方は足を運んでみてはいかがでしょうか。

  • source:PR TIMES
  • image by:PR TIMES
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  • ※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
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美容師・ヘアメイクを経て映画業界に転身。フリーの記者カメラマンとして国内外のレッドカーペット取材や俳優インタビューを行いながら、来日イベントの企画運営・PR、記者会見や舞台挨拶のMCなど洋画をメインに活動。現在は育児のため仕事をセーブし、ライターとして幅広いジャンルの記事を執筆中。

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