足元に広がる芸術を探して。全国にある「マンホールカード」がスゴい!
福岡県北九州市で「銀河鉄道999カード」をゲットだぜ!
まずご紹介したいのは、やはり私の故郷・福岡県北九州市のマンホールカード『銀河鉄道999』です。
実は、北九州市は下水道の整備にかなり昔から取り組んでいました。その始まりは1918(大正7)年の若松市(現・若松区)です。1918年といえば、第一次世界大戦の最中。当時の北九州地方は筑豊炭田(ちくほうたんでん)で石炭を掘り、それを船に載せて川を下り、洞海湾(どうかいわん)まで運んでいました。
また洞海湾には「官営八幡製鉄所」があり、日本の近代化の中心地だったこともあり、街づくりの最先端を走っていたのです。そして街づくりの初めの一歩はやはり下水道でした。そこで2018(平成30)年、つまり下水道事業100周年を迎えた記念に作られたのが、この『銀河鉄道999』デザインのマンホールというわけです。
『銀河鉄道999』の作者である松本零士さんは、北九州市にある小倉南高校1年生のときに、漫画家としてデビューしており、とても縁が深いことから、このデザインのマンホールとなりました。なお、北九州市の下水道普及率は2006(平成18)年には99.8%に達しています。非常に傾斜の多い土地でこの普及率は素晴らしい成果です。
このマンホールカードは北九州市の漫画の殿堂「北九州市漫画ミュージアム」でゲットだぜ。
- 北九州市漫画ミュージアム
- 福岡県北九州市小倉北区浅野2丁目14-5あるあるcity5階・6階
- 公式サイト
佐賀県で「ロマンシング佐賀(Sa・Ga)カード」をゲットだぜ!
スーパーファミコン用のロールプレイングゲーム『ロマンシング サ・ガ』(スクウェア・エニックス社)を遊んだことのあるかたも多いのではないでしょうか。私は子どものときにゲームボーイ用のソフトで、「Sa・Gaシリーズ(以下・サガシリーズ)」の原点である『魔界塔士Sa・Ga』にドはまりしていました。
平和な世界には混乱が必要で、混乱を収めるためにはヒーローが必要で、ヒーローを作るには情報を意図的に操作する必要がある。その一連が、まさにSaGa(性)なのだというストーリーで、最後の敵が「神」という、筋の通った世界感に夢中でした。もちろんその後継ゲームである『ロマンシング サ・ガ(通称・ロマサガ)』も通ってきました。
さて、そんな有名ゲームであるサガシリーズですが、語感が似ているからという理由で佐賀県とコラボしています。その名も「ロマンシング佐賀」。そしてその企画のひとつで、なんとロマンシング佐賀デザインのマンホールが登場し、それがマンホールカードになっています。
そもそものことの起こりは、スクウェア・エニックス社が、サガシリーズが25周年を迎えるにあたって、広報の企画のひとつとして佐賀県の観光課にコラボができないだろうかと問い合わせの電話をしたことだそうです。
ちょうど佐賀県でも、情報発信に力を入れて観光や産業のPRをしていきたいと考えていたことからコラボが成立し「ロマンシング佐賀」というプロジェクトが生まれました。
その企画の一環としてJR唐津線にロマサガのラッピング電車が登場して地元を走ったり、佐賀県の特産品にロマサガのグッズが生まれて全国で売られたりと、とても楽しい交流が行われています。そんななか2020年に登場したのが「ロマンシング佐賀」マンホールです。
実は日本全国のマンホールの蓋の約6割は、福岡県福岡市に本社がある「日之出水道機器」が製造しています。そして同社の最大の工場が、ここ佐賀県みやき町にある「佐賀工場」です。そんなご縁もあり、マンホールの蓋には熱い熱い思いがあるようです。
世界初、ドット絵のキャラクターデザインがされています。とても精巧な彫りを入れて鋳造されている上に、細かな各ドットに違う色が乗っていることをご覧いただけるのではないでしょうか。大変手間のかかる、だいぶ「ちから」の入ったマンホール蓋です。
なお、佐賀県の下水道普及率は84.7%(2019年時点)。きちんと全国平均を上回っています。
このマンホールカードは、「佐賀工房バルーンミュージアム店」でゲットだぜ。
- 佐賀工房バルーンミュージアム店
- 佐賀県佐賀市松原2丁目2-27
- 公式サイト