長岡天満宮の見るべきポイントを歴史的観点から徹底解剖!
細川家×八条宮家のゆかしきエピソード
池のほとりに実在した「開田御茶屋」とは?
お花もいいけれど、歴史をもっと深掘りしたい!というかたに注目していただきたいのがこちら、八条ヶ池を超えて、石畳の参道に差しかかった場所に建つ「古今伝授(こきんでんじゅ)の間ゆかりの地」石碑です。
古今伝授とは、古今和歌集の解釈を中心に、歌学や関連分野に関する秘伝の奥義を師匠から弟子へ伝承することを指します。
戦国時代の武将であり、一流の文化人でもあった細川幽斎(藤孝)も、かつて長岡の地にあった勝龍寺城で、公家の三条西実枝(さんじょうにしさねき)から古今伝授をうけています。その幽斎が古今伝授を行った相手が、八条宮家の初代・智仁親王。つまり、八条ヶ池の基礎をつくった智忠親王のお父上ですね。智忠親王は、父たちが古今伝授を行った御所近くの自邸の建物を、長岡天満宮の大改修に合わせて池のそばに移築したのです。
移築された建物は「開田御茶屋(かいでんおちゃや)」と呼ばれ、大切に伝えられてきましたが、明治維新後に解体され、ゆかりのある細川家のもとへ。その後、熊本市の水前寺成就園に移され、「古今伝授の間」として今日に伝わっています。
そして、幽斎と八条宮家を結ぶ開田御茶屋の歴史を伝えるため、平成24(2012)年に建てられたのが冒頭の石碑です。そこに刻まれた「温故知新」の揮毫は、細川家当主で元首相の細川護煕氏によるもので、長岡天満宮で温められたご縁が今も続いていることを実感できます。
▶2020年大河ドラマにも登場する戦国武将・細川幽斎(藤孝)ってどんな人?
天神さんの授与品&お立ち寄りスポット
勉強や仕事を頑張るすべての人に!
数々の見どころを堪能したあとは、長岡天満宮のご利益をお持ち帰りといきましょう!やはり、学業の神様・菅原道真公にちなんだお守りが充実しています。受験を目前に控えた学生さんに限らず、仕事や習い事の上達を目指しているかたにもおすすめですよ。
お正月期間中(1月中旬ごろまで)は、「福桝飾り」(5,000円)や「干支みくじ」(300円)といった寅年の縁起物もお目見えします。
参拝記念に御朱印はいかがでしょうか?天神様の使いとされる牛の朱印がキュートです。ちなみに、社殿の周りには牛の像が合わせて4体あり、なかには愛らしい仔牛の像もあるので、よ〜く探してみてくださいね。
境内のおしゃれカフェでひと休み
ひと休みがてらお茶でもゆっくり……と思い立ったら、八条ヶ池と社殿の中間地点に佇むおしゃれなカフェ「omiya cafe」へどうぞ。
結婚式や七五三、お宮参りなどの撮影を手がける「おみや写真館」のオーナー夫妻が、自家製のスイーツやこだわりのコーヒーを提供しています。
ただし、当面は週末(金、土、日曜)限定のテイクアウト営業となる見込み。テラス席または池のほとりのベンチに腰かけて、ほっと一息入れましょう。
■■INFORMATION■■
omiya cafe
住所:京都府長岡京市天神2-15-13(長岡天満宮境内)
電話:075-953-0922
時間:11:00〜17:00
※当面は、金・土・日曜のみのテイクアウト営業
長岡天満宮
住所:京都府長岡京市天神2-15-13
電話:075-951-1025
時間:9:00〜17:00(社務所)
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