クリスマスはケーキより「パネットーネ」?イタリア伝統菓子の魅力に迫る
パネットーネの魅力を、いざ体験!
日本の方にパネットーネの魅力をより深く広く楽しんでもらいたいと、イタリア・ヴェネト州を本拠とする「オリヴィエリ1882」のベーカー、ニコラ・オリヴィエリさんが2022年に初来日。試食会が開催されるとのことで参加してきました。
ニコラ・オリヴィエリさんは、代々続く製菓製パン店の伝統を守りながら、さまざまなフレーバーのパネットーネを展開している、コンテンポラリーパネットーネの代表的な作り手の1人。
2021年秋、伊勢丹新宿店の「イタリア展」において初お披露目となった「オリヴィエリ1882」のパネットーネは、同展ECにおいて瞬く間に完売したほどの人気を博しました。
この「オリヴィエリ1882」のパネットーネは、イタリアの優れた10のパネットーネに入賞するなど、その味と人気は絶大です。
パネットーネの原料や最低限の使用量、製法もイタリアの厳しい法律によって決められているそう。こうすることで伝統的なレシピや製法を守っているのだとか。
ニコラ・オリヴィエリさんたっての希望で実現したという日本のパネットーネ・ファンの方々とのリアルな交流会では、パネットーネ製造にまつわる話、伝統とコンテンポラリーの違い、最新のパネットーネ事情などについてのレクチャーがありました。
さらに直送されたパネットーネ(クラッシコ、アプリコット&塩キャラメル、3種のチョコレート)とパンドーロをいただくことに。
食べる時は、最初にビニールの袋を開けた時に香りを確かめるそうです。パネットーネらしい乳酸発酵の香りやバニラとフルーツの香り、バターなど芳醇で甘美な香りが漂います。
最初に試食したクラッシコは、オレンジの香りが豊かに広がるリッチな味わいでした。
残ったパネットーネはまたビニールの袋に入れて保存します。が、ここで冷蔵庫に入れてしまうと固くなってしまうので、23度くらいの常温で保存するのがベスト。
また、パネットーネが美味しく食べられる期間は50〜60日で、製造日から10日目ぐらいが最も美味しいそうです。
この日試食したパネットーネは製造から3週間ほど経ったものでしたが、いずれのフレーバーも生地がしっとりとしていて新鮮そのもの。
パネットーネの伝統的な製法では、自家培養発酵種(イタリア語でリエヴィト・マードレ)を使い、プリモ・インパスト(第一生地)で26度程度を維持し一晩寝かせ、セコンド・インパスト(第二生地)で通常5時間程度発酵させます。
このようにじっくり生地を発酵させることで、時間が経ってもふんわりとした食感と豊かな風味が続く、美味しいパネットーネが出来上がるのです。
ちなみに2番目に試食したアプリコットと塩キャラメルがとても美味しく、すっかりお気に入りになりました。日本で手に入れることができるのなら、迷わずこのフレーバーを購入しようと思います。
ベースの生地にレーズンとオレンジピール、場合によってチェードロ(シトロン)の砂糖漬けを入れたクラシカルなタイプから、最近はピスタチオやチョコレート、レモンチェッロなどのリキュールに浸ったものなど、フレーバーもさまざま。
さらに「パネットーネ・アルティジャナーレ」といって、職人が一つ一つ作るパネットーネが人気で、有名シェフやパティシエたちが独自のレシピで毎年競っているそうです。
甘すぎず重くなく、飽きずに楽しめるパネットーネは、日本でもこれからさらに人気が高まること間違いなし。
また今回の試食会で虜になった「オリヴィエリ1882」のパネットーネは、2022年11月より「三越伊勢丹」の公式オンラインストア、その後に「伊勢丹 新宿店」の店頭で販売するとのこと。
今年のクリスマスシーズンは、ぜひ絶品のパネットーネを堪能してみてください。
- オリヴィエリ1882
- 公式サイト
- 取材協力:パネットーネ・ソサエティ
- image by:Shutterstock.com
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