封印された一手も。日本人が知らない世界のおもしろ「じゃんけん」豆知識
マレーシアのじゃんけんには封印された一手が?
インドネシアのお隣、マレーシアのじゃんけんはもっと複雑みたいです。まず、3種類版と5種類版があります。
3種類版は、
- 石(グー)
- つぼみ、または鳥(日本に該当なし)
- 水(パー)
があります。「つぼみ(または鳥)」は、5本の指先で砂をつかむような動作です。鳥は水を飲むので、鳥は水に勝ちます。
しかし、石で鳥を殺せるので、石が鳥に勝ちます。要するに、チョキとして考えれば、石と水との間で力関係は一緒です。この3つの戦いに、
- 太陽
- 鉄砲
を加えた5種類のじゃんけんも一部の地域にあるようです。
手のひらを相手にかざすように出す太陽は負けのない最強の一手で、指鉄砲のようなジェスチャーをする鉄砲は鳥と石に勝つものの、太陽と水にまけます。
ただ、最強の太陽は常に勝つ一手のため、あっても使わない一手として封印されているみたいですね。
フィリピンのじゃんけんは日本語?
次は、同じ東南アジアのじゃんけんです。日本と諸外国のじゃんけんを比べたとき、ルールが似ていても、掛け声は全く異なるケースがほとんど。
しかし、ルールも掛け声もほぼまるっきり一緒の国があります。それがフィリピンですね。フィリピンにおいてじゃんけんの掛け声は「Jack en Poy」です。
カタカナ表記をすると「ジャック エン ポイ」といった感じで、一気に発音すると「ジャッケン ポイ」になります。「じゃんけんポイ」と日本での掛け声とほぼ一緒なのですよね。
何か日本との関係があるのでしょうか。インターネット上に公開された「Jack En Poy」の楽譜には、17世紀以降に日本から伝わってきたとの記述がありますが、信ぴょう性の高さはいまのところ不明です。
ただ、フィリピン人の中には「Jack En(And) PoyのJackとPoyって誰よ?」という当たり前の疑問を持つ人もいるらしく、その由来は日本だとの解説がフィリピン人向けにも一部で加えられているみたいですね。
今回は、世界のユニークなじゃんけんの事例を紹介しました。まだまだユニークなじゃんけんは世界各国のさまざまな地域に存在するようです。
旅先のじゃんんけんがどのようなスタイルになっているか、行く先々で確かめてみても楽しいかもしれませんね。
- 参考
- 世界のじゃんけん 外国でもじゃんけんってあるの? – 堺市国際部アセアン交流推進室
- 世界の「じゃんけん」 – ブロードメディア株式会社
- ドイツのじゃんけん文化~夫はゲルマン人(24) – HUFFPOST
- rock paper scissors in French – Language City
- How rock paper scissors is played around Asia-Kontinentalist
- コミュニケーション能力
- マレーシアのじゃんけん – まりちゃん通信(6)
- Who is Jack n’ Poy? [did you know?]
- Jack En(And) Poy
- Jack En Poy Song | Tagalog Kids Songs | robie317 – YouTube
- image by:Michele Piemonte/Shutterstock.com
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