元米軍住宅、沖縄・港川ステイツサイドタウンが異質なオシャレさ
オシャレなカフェから保育園まで点在する 港川ステイツサイドタウン を道行くニンゲンに案内させることにした。 我輩にでも簡潔にわかりやすく説明しそうなニンゲンを探しているとオシャレな喫茶店の店員を見つけたのだ。
「ガッハッハッハ!!あの店員に話を聞いてみるとするか・・ガッハッハッハ!!」
と、店員に近づき腰を低くさせながら、
「すみません。ココってどういう場所なんですか?」
と、店員を油断させる作戦に出た。
「え、なんですか?それ・・」
店員は恐怖どころか、気になるのは我輩の顔のようだ。 ドーランで塗られ・・いや、目の周りの紋章を見た店員の表情を見るに、我輩の顔は相当ダサいようだ。
「いや、まぁ・・その・・あれです。」
と、我輩は適当にごまかした。
「ちょいダサいですよ。ハハハ・・」
と、店員には笑われてしまったが、この町の歴史を教えてくれた。
昔、米国が沖縄に長期占領を決めた頃に、米軍には家族用の住宅が必要であった。 しかし、沖縄はよく台風が通るため台風に強い家を作る必要があった。 そこで、箱形のコンクリート造りの外国人住宅が次々と登場したそうだ。
けれど沖縄の本土復帰(1972年)後は、セキュリティのため米軍基地の中に高層住宅が建設され、アメリカ人はそこへの移住していった。
その結果、一部の家が民間に賃貸されているが、ほとんどは都市開発によって消えてしまったそうだ。 残った住宅に近年、街の雰囲を気に入った日本人が個性豊かなお店をオープンさせ、発展させ、今では隠れたスポットになるまでになったのだ。
「な・・なるほど、残ったものを再利用するとは、ニンゲンめ!なかなかやるではないか。ガッハッハッハ!!」
と、大魔王ポルポルは強く感心し、
「お忙しいところ、あ・・ありがとうございます。」
と礼を言った。
「この雰囲気は、まるで海外にいるようだ。ガッハッハッハ!!我輩は海外に行ったことがないがな。」
と、異国の情緒があふれる街並みに向かって、ブツブツ言いながら歩き回った。
家の形は全て同じであるが、個性がそれぞれあり面白いお店が多い。 駐車場に車を止めれば、あとは歩いてすべて回れてしまうのも良い。
「今すぐカフェを開きたい。仲間と何かお店を開きたい。 というニンゲンには素晴らしい場所かもしれぬな。ガッハッハッハ!! 他にもお店をやっているニンゲンが沢山いるので刺激を受けながら楽しくお店を経営できそうではないか。 ガッハッハッハッハ!!」
シェアハウスなどが主流になっていく現代において、とっておきの場所ではないかと感心した。
最後に大魔王ポルポルは、何故か、キリストみたいな像が置いてある服屋の前で写真を撮った。
「神と悪魔がここで、対峙するのだ。 ガッハッハッハ!!」
よく分からないことをブツブツ言いながら写真を撮ってまた歩き出した。
この周辺には、もちろん多くの若いニンゲンが買い物に訪れる。 しかし日本を征服するためにそんなことは気にしない。
「ガッハッハッハ!! この場所はとても素晴らしい。魔界にはない場所だ。」
やはり魔界も、このようにアメリカと日本がうまく付き合っていくことが大事なのだ。
ニンゲン界のことを少し勉強した大魔王ポルポルは、再び沖縄の街を歩きだした。
住所:
ホームページ: http://okisho.com/foreigner-house/- image by:大魔王ポルポル
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