富士山と姉妹のパワースポット「大室山」は不思議な伝説の残る絶景名所
「きれいな富士山」と褒めるのはタブー
絶景の大室山。山頂からは富士山がとても美しく、思わず「きれいな富士山!」と呟いてしまいます。天気の良い日、青空の下にそびえる富士山は日本の誇る絶景中の絶景です。
しかし、誰もが口にしてしまうこの「富士山がきれい」というセリフは大室山ではタブーだといわれているんです。
大室山で富士山を褒めると「小さいながらも不幸なできごとに襲われる」というのはこの辺りの人なら誰もが知っている有名な言い伝え。
姉妹と呼ばれる富士山を褒めてはいけないとは、一体どういうことなのでしょうか?なんとも不思議な言い伝えは、悲しい姉妹の神話と深く関係があります。
その理由は、姉妹の神話が関係している?
大室山浅間神社の御祭神であるイワナガヒメには、とても仲の良い妹がいました。妹はコノハナサクヤヒメといい、富士山にご鎮座する「富士山本宮浅間大社」の御祭神として祀られています。
大室山と富士山にはイワナガヒメとコノハナサクヤヒメの姉妹がそれぞれお祀りされているというわけですね。
ふたりは仲良く暮らしていたのですが、コノハナサクヤヒメがニニギノミコトに一目惚れされお嫁にいくこととなります。
コノハナサクヤヒメは絶世の美女でしたが、イワナガヒメの容姿は醜くお嫁に行けなかったため、父はふたりをまとめてニニギノミコトに嫁がせることに決めました。
ニニギノミコトは一緒に暮らすようになっても美しいコノハナサクヤヒメだけを愛し、イワナガヒメはじっと我慢の日々。苦しい日常を過ごした挙げ句、最後には父の元へと戻されてしまうのです。
こうして姉妹の間には大きな溝ができてしまいました。この神話が元となり、いまでもイワナガヒメの側である大室山で妹のいる富士山のことを褒めると小さな不幸が襲うといわれているのです。
富士山だけでなく、大室山も褒めるべき
悲しい思いをしたイワナガヒメ。その後は「自分と同じ悲しい思いをしないように」と、良縁を授けてくださる神様になったとされています。
しかしきっと心の傷が癒えなかったのかもしれません。また富士山だけを褒められると、少し意地悪をしたくなるのかもしれません。
でも、ついうっかり「富士山きれい」というワードを口にしてしまっても大丈夫。その後に「でも大室山もきれい」というと帳消しになるとされています。
大室山を訪れるときは、ぜひイワナガヒメのことを思い出してくださいね。きっと良縁をさずけてくれるはずです。
また山頂には売店があり、大室山グルメが楽しめます。大きめのお団子が3つ連なった名物の「大室山三福(みつふく)だんご」に加え、ソフトクリームやたこ焼きなど売店の定番商品が並びます。
さらに山頂ではアーチェリー体験ができる施設も。売店で申込みをし、手ぶらで気軽にできます。風のない、天気の良い日に訪れることができたらぜひ体験してみてはいかがでしょう。
今回は富士山の姉妹、大室山をご紹介しました。リフトで気軽に登れる大室山は、体力に自信がない方でも安心して出かけられます。パワースポット大室山で過ごす一日はリフレッシュにぴったりですよ。
- 大室山登山リフト
- 静岡県伊東市富戸1317の5
- 大人700円/4歳以上350円(往復のみ・当日限り有効)
- 日程
- 3月〜9月9:00~17:00(下り最終17:15)、10月〜2月9:00~16:00(下り最終16:15)、元旦5:40~8:00(予定)
- 公式サイト
- image by:photoAC
- ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
- ※一部、情報に誤りがあったため修正いたしました(2023/05/29)。