フランスで日本人が思わず「それはヤバい!」とカルチャーショックを受けること
贈り物にワインをプレゼントするのはNG?
同じく、食関連の伝統や習慣を紹介します。日本で、おしゃれな贈り物といえば、何を想像しますか?
もちろん、いろいろな選択肢があると思いますが、「ワイン」もうれしい贈り物のひとつといった感じではないでしょうか。
実際に、ワインをもらったらうれしいかとの問いに、8割近くの日本人が「うれしい」と感じると答えた調査もあるくらいです。ただ、フランスではこのワインの贈り物、ちょっと要注意かもしれません。
そもそも、ワインの本場で生まれ育ったフランス人に、本場とは言えない日本人がワインを贈ろうという発想にならないかもしれませんが、ディナーに招待された際(そんな状況も稀かもしれません!?)に、手土産としてワインを持っていく行為は特に、控えた方が良さそうです。
その理由は、招待する側が料理に合わせてワインも用意しているからですね。そのホストの努力に泥を塗るような意味に解釈される恐れがあるみたいですね。
ただ、シャンパンはいつでも大歓迎だと、近所に暮らすフランス人に聞くと、言っていました。あくまでも個人の意見かもしれませんが。
同僚や友だちへの挨拶はキスが常識?
食文化の伝統が続いたので、ちょっと異なる種類の伝統を紹介します。フランス人のコミュニケーションについて。日本人にとって、「キス」は誰とする行為でしょうか。
たぶん、愛する人ですよね。パートナー、夫婦などが筆頭で、場合によっては小さいわが子(の頭など)にする場合もあるでしょう。
しかし、フランスの場合は違います。口と口ではないものの、ほおとほおを合わせて「チュッ」と音を立てるキス「ビズ」を、性別関係なく(女性が多いようですが)、フレンドリーな関係性のある対等な関係の人と、日常的に行います。
家族、友だち、友だちの友だち、場合によっては親しい同僚とも社交場のビズをします。
もちろん、地域によってちょっと流儀が変わって、何回ほおを合わせるか、右のほおから始めるか、左のほおから始めるかが違うみたいです。
ただ、ビズが挨拶である点には間違いがなく、新型コロナウイルス感染症の拡大期には、この挨拶について議論が起きたくらいです。
筆者も、もちろん、海外取材中に、初対面のフランス人女性(高齢の方)にビズされた経験があります。
バス停で出会って、話して、お互いの別々のバスを一緒に待って、筆者がバスに先に乗り込む別れ際に、ビズといった感じです。
作法を全く知りませんでしたが、相手が近付いてきて、抱き合うようにほおを2度寄せてきたので、なすがまま、見よう見まねでリアクションしたといった感じです。
それでもなんだか、すごく温かい気持ちになりました。バスに乗っている間中、顔がにこにこしていたと思います。
ビズの文化がない日本人は、もう相手に任せて、心を開放すれば問題なしですね。
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