ゴツゴツ岩の正体とは…?今にも鬼が出てきそうな「鬼押出し園」で散策

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2024/02/24

日本文化と深く結びつき、小さいころにはその存在を誰もが信じていた「鬼」。大きな赤い顔、黄色いツノ、ゴツゴツした体と誰も見たことがないにも関わらず、鬼と言われてまず思い浮かぶイメージに大きな差はないのではないでしょうか。

そんな恐ろしい鬼が現れそうな、珍しくも美しい景観を見られるのが群馬県にある「鬼押出し園(おにおしだしえん)」です。今回は奇石・奇勝に出会える鬼押出し園をご紹介します!

今にも鬼が出てきそうな「鬼押出し園」ってどんなところ?

image by:Sompol/Shutterstock.com

鬼押出し園は「鬼」という名前に相応しく、迫力満点の雄々しい姿をしています。この景色の正体はなんと溶岩なんだそう!

鬼押出し園があるのは、群馬県と長野県の県境にそびえる浅間山です。標高2568mの活火山である浅間山は、現在まで何度も噴火を繰り返してきました。

鬼押出し園ができたのは、1783年の噴火がきっかけでした。火口から流れ出した溶岩が冷えて固まり、現在に残る唯一無二の景勝地となったのです。

大地から岩が押し出されたように見えること、もともと浅間山には鬼が住むと伝えられていたことから、いつからかこの場所は鬼押出し園と呼ばれるようになりました。

「鬼押出し園」はどこにある?アクセス方法をチェック

image by:Sompol/Shutterstock.com

鬼押出し園があるのは上信越国立公園内。避暑地として、そしてキャベツの産地として有名な嬬恋村(つまごいむら)にあります。

嬬恋村は軽井沢から車で40分ほどの場所に位置しているので、軽井沢観光の際に足を伸ばすのにもぴったりです。鬼押出し園へのアクセスを見てみましょう。

車で行くなら?

国立公園の中にある鬼押出し園ですが、目の前まで車で行けるので安心です。駐車場は約750台分を完備しており、なんと無料で利用可能です。


鬼押出し園は軽井沢駅から車で約40分ほどの道のり。国道18号と146号を経由して鬼押しハイウェイを目指しましょう。浅間山の麓をまっすぐ伸びる鬼押しハイウェーは絶景の続く道で、ドライブにもぴったりです。

公共交通機関で行くなら?

公共交通機関を使って訪れる場合、最寄駅はJR吾妻線の万座・鹿沢口駅となります。駅からバスで20分ほどですが、本数が少ないので注意しましょう。駅からタクシーを利用するのもおすすめですよ。

軽井沢駅から鬼押出し園行きのバスもあり、こちらは日中であればおおよそ1時間に1本ペースで運行しています。所要時間は50分ほどなので、軽井沢からのミニトリップにもおすすめです。

ワンちゃんも一緒に「鬼押出し園」を散策

image by:石黒まり花

景勝地の中を散策できる鬼押出し園は、ワンちゃんの入場も可能なスポットです。リードさえ付けていればワンちゃんの入場料もかからないので、気軽にお出かけできます。

園内にはワンちゃん用の給水所も設けられていたり、園内にあるお食事処もテラスであればワンちゃんOKだったりと嬉しい気遣いが!マナーを守り利用しましょう。


短いながらも見どころは押さえる「30分」の散策コース

先に見える「浅間山観音堂」image by:Sompol/Shutterstock.com

鬼押しハイウェーの中、ゴツゴツした岩が現れ出したら鬼押出し園に到着です。広く見どころの多い園内は3つのコースに分かれており、時間や体力と相談しながら散策コースを決めることができます。

園内の見どころを押さえてサクッと散策できるのが「30分散策コース」。510mの表参道を歩き、浅間山観音堂へ参拝、裏参道へと抜けて入り口へ戻る約1kmほどのコースとなっています。

短いコースですが朱色の惣門を抜けて奇石の絶景を堪能でき、観音堂への参拝も備えているので見応えは十分。溶岩とその奥に見える山々がとても美しいコースです。

image by:photoAC

浅間山観音堂は噴火による犠牲者を弔うため昭和33年に建立されたもの。厄除けのご利益を授けてくださるといわれています。

お守りやおみくじ、オリジナルの御朱印帳なども授与していただけますのでぜひ思い出にどうぞ。御朱印も手書きでいただけます。

自然も一緒に満喫できる「40分」の散策コース

見晴台から見える絶景 image by:photoAC

溶岩が生み出したゴツゴツした景観とともに、そこに自生する自然を楽しみたい方は「40分コース」がおすすめ。

表参道を通り浅間山観音堂へ参拝した後は、裏参道より南をぐるりと通る高山植物観察コースを通り惣門へと戻ります。

観音堂より高山植物観察コースへ入る散策道には見晴台が設けられており、鬼押出し園と山々の絶景が楽しめます。

高山植物観察コースでは、5月から10月にかけて希少な「ヒカリゴケ」を見ることができます。太陽の光やカメラのフラッシュなどに反応して緑色に光るヒカリゴケは、生息地域が限られているとても珍しい植物です。

時期が合えばぜひカメラにおさめてくださいね。ヒカリゴケ以外の植物にも説明の看板が立てられているので、ゆっくり散策が楽しめます。

また、見逃せないのが「鬼の一刀岩」と名付けられた巨石です。大きな岩にまっすぐ亀裂が入っている姿は、人気アニメ「鬼滅の刃」序盤で主人公・竈門炭治郎が切ったあの岩のよう!聖地巡礼気分で楽しむのもいいですね。

存分に楽しみたい方には「約1時間の散策コース」がおすすめ

image by:photoAC

鬼押出し園を存分に楽しみたい方は「約1時間の散策コース」がおすすめ。表参道を通り観音堂へ参拝、その後約1km続く奥の院参道へと進みます。

奥の院参道には「炎観音」の小さなお堂と観音様が鎮座しています。炎をまとったお姿の観音様はなかなか迫力があります。ここまで進んで来る人が多くないこともあり、なんだかご守護がいただけそうな特別な雰囲気が漂います。

奥の院参道も高山植物の宝庫なので、散策にぴったり。6月にはハクサンシャクナゲやヒカゲツツジ、トウゴクミツバツツジなどが堂々たる溶岩の景観を彩ります。この季節はまた違った鬼押出し園の姿が見られますよ。

鬼押出し園で絶景を楽しもう

今回は自然が生み出した絶景「鬼押出し園」をご紹介しました。散策にぴったりな上、パワースポットとしてもおすすめ。厄除けと絶景を同時に楽しめる一石二鳥のスポットです。軽井沢から少し足を伸ばして、散策に出かけてみてはいかがでしょうか。

  • 鬼押出し園
  • 群馬県吾妻郡嬬恋村鎌原1053
  • 0279-86-4141
  • 万座・鹿沢口駅
  • おとな(中学生以上)700円/こども(小学生)500円 ※団体料金もあり
  • 定休日:なし
  • 8:00~17:00(最終入園16:30)※季節により営業期間・時間の変更、または営業を休止する場合あり
  • 公式ホームページ
  • image by:Shutterstock.com
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
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元々インドア派だったはずが『恋する惑星』でウォン・カーウァイにハマり、初めての一人旅は上海へ。カメラ片手にどこへでも行くアクティブ旅女子になりました。現在は大学院に通いつつフリーライターとして、旅・アート・美容・ファッションをメインに活動しています。

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