東京から島根へ乗船トリップ。隠岐諸島旅行で楽しむ「フェリー旅」
島根県の北側、かつて隠岐国と呼ばれた「隠岐諸島(おきしょとう)」。180の小島と4つの有人島からなり、自然豊かな魅力溢れる島です。
そんな隠岐諸島と本土を結ぶのが隠岐汽船の運航するフェリー。今回は隠岐諸島へフェリーの旅に出かけてみましょう!
「隠岐諸島」はユネスコ世界ジオパークに認定された貴重な場所
鳥取県と島根県の県境から、北へ60kmほど進んだ位置にある「隠岐諸島」。島根県に属しており、本州に近い有人島3つを島前(どうぜん)、奥にある一番大きな島を島後(どうご)と呼びます。
島前3つの島は「中ノ島(別名:海士島(あまとう)」「西ノ島(別名:西ノ島町)」「知夫里島(別名:知夫村)」、島後は町名を取って「隠岐の島町」と呼ばれることもあります。
隠岐諸島は日本で10カ所しかない「ユネスコ世界ジオパーク(注1)」のひとつに認定されるとても貴重な場所。人の営みと自然の調和が重要視される世界ジオパークに認定された島々は、美しいだけでなく深い歴史が生きる場所です。
※注1:国際的な地質学的重要性を有するサイトや景観が、保護・教育・研究・持続可能な開発が一体となった概念によって管理された、単一の、統合された地理的領域。
隠岐諸島へのアクセス
東京からは隠岐諸島へ向かうには、羽田空港から伊丹空港または出雲縁結び空港で乗り継ぎ、隠岐空港(隠岐世界ジオパーク空港)へ向かい、港についてからフェリーに乗って島へ向かいます。
空港までは約3〜4時間。フェリーの乗船時間は約2時間です。
フェリーは島根県の七類港、または鳥取県の境港から出航しています。
「フェリーおき」「フェリーくにが」「フェリーしらしま」の3隻がそれぞれ一日1便。出航時間やルートが少しずつ異なるので、訪れたい島や見たい景色によってフェリーを選択しましょう。
島後観光なら「フェリーおき」がおすすめ
一日で一番早い時間に出発するのが「フェリーおき」です。七類港を午前9時に出発、島後こと隠岐の島町の港には、午前11時半頃に到着します。
島後の魅力には後で詳しく触れますが、隠岐諸島でもっとも大きく、古い歴史と絶景、さらに独自の文化を持つ島後は見どころたっぷり。朝に到着して島後をしっかり観光したい方は「フェリーおき」に乗船しましょう。
島前のパワースポット巡りには「フェリーくにが」
ダイナミックな海岸沿いの景色と数々のパワースポットを訪れたい方は島前を拠点に選びましょう。
島前に早く到着するには、七類港から出航する「フェリーくにが」を利用します。毎日午前9時半に出航する便に乗れば、ちょうど2時間で島前に到着です。
ゆっくり午後から旅に出るなら境港出発の「しらしま」
鳥取県の境港を出発する方は「フェリーしらしま」に乗船しましょう。
「フェリーしらしま」は、3隻のフェリーのなかで唯一、午後に出航する本船です。午後2時25分に境港を出発し、翌朝5時に島前の中で一番大きな別府港に到着します。
その後島後に到着し、午前8時半に再び島前へと向かって乗客を乗せた後に、本土へ向かうルートを辿ります。
午後出航なので、船上から日本海の美しい夕日も楽しめます。
天候のよい日であればデッキ甲板が開放され、ベンチに腰掛けながら真っ赤な空を眺めることができます。遮るものが何もない海上から見る夕日は格別です。
船内にはグループで使える個室、ゲームコーナーも
2~3時間の船旅となる隠岐汽船のフェリー旅。3隻のフェリーの船内には、大部屋のほかグループ利用で使える部屋や、予約制の個室が用意されています。
ファミリーやグループ旅なら、プライベートを満喫できる個室がおすすめ。インターネットでは予約を受け付けていないので、電話予約が必須となります。
そのほか、船内には売店や授乳室、ゲームコーナーなどもあるので、数時間の移動も安心です。
- フェリーおき・くにが・しらしま
- 電話番号:営業所による(公式サイト掲載)
- 料金:運賃表(2022年改定価格)
- 公式サイト
- フェリー予約に関するページ
島前を巡る内航船も
3つの有人島がある島前には、島同士を繋ぐ内航船も運航しています。
西ノ島の「別府港」、中ノ島の「菱浦港」、知夫里島の「来居港」を行き来する内航船は観光にも最適。小型船の「いそかぜ」と、「フェリーどうぜん」を利用しましょう。
内航船はいずれも片道300円と格安。気軽に島を移動できるのがうれしいですよね。島前三島はいずれも見どころたっぷりなので、内航船を活用して上手に観光しましょう。
- 島前内航船 いそかぜ・フェリーどうぜん
- 08514-7-8412(隠岐観光株式会社 別府営業所)
- 料金:大人片道300円、小人片道100円
- 公式サイト