ライダーの聖地に宿がない!隼駅にゲストハウスを作ろうと決めた理由
空き家をリノベーションしてゲストハウスに
今回のゲストハウスは、隼駅徒歩5分の位置にある空き家をリノベーションして作られます。ライダーコミュニティの創出と地域の空き家問題の解決を担うプロジェクトとして、八頭町に貢献をしていきます。
そんなライダーたちの聖地である地域にライダー向けのゲストハウスを作ろうというのが、今回のトリクミのチャレンジ。トリクミからの依頼を受けて『BASE8823』の設計を担当するのは、マチノコトでも紹介してことがある設計集団「ツバメアーキテクツ」。施工は地元鳥取で活躍するコモン建築事務所の高藤 宏夫さん。
施設の中には、コンテナを改造したバイク専用ガレージを併設し、ライダーの大切な愛車を雨風からしのぎ、ライダーさん同士でメンテナンス、洗車等ができるスペースを設置予定。地域に来てくれた人や地域の方々が集い、お酒が飲めるバーラウンジも設置。宿としての機能も充実させ、しっかりと旅の疲れを癒せる、隼地域独自のおもてなしを提供する場所となりそうです。
設計を担当しているツバメアーキテクツの山道拓人さんは、『BASE8823』の設計についてこう語ります。
山道さん:人が集まる縁側とバイクが止まるガレージを、庭を挟んで90度で向かい合わせにすることで、バイカーもそうでない人も交わるような空間を目指しています。建物自体も、余計な装飾を施すのではなく、床を切り下げ人々が集う土間にしたり、天井を上げて祝祭性を演出したり、風景に対して縁を拡張したり、素材の持ち味を最大化する設計にしています。様々な活動を受け入れる骨太な宿を目指しております。
外から人を呼びこむためのスペースを
これまでも地域でコミュニティスペースを運営してきたトリクミ代表の古田琢也さんにとって、今回の挑戦はどういったものなのでしょうか。
ーーーどうして「ゲストハウス」を作ろうと?
古田さん:八頭町はライダーが多く訪れる町になっていますが、このエリアには宿がないんです。せっかく来ていただいているのに、ほとんどおもてなしができていませんでした。そのため、現在は地域にお金は落ちず、来てくれている人も通りすぎるだけのエリアになってしまっている。その状況に対して、「このままでいいのか?」という気持ちが強くありました。
せっかく訪れてくれているのですから、もっとまちに留まってもらって、地域の方々と交流したり、もっとこのまちを好きになってもらいたい。そのために、情報が集まり発信していける拠点をつくりたいと思ったんです。