秘境ならではの哀愁。どこか懐かしい西日本にある「無人駅」5選
利用客の減少などにより、駅員が配置されなくなった「無人駅」。ただ、その昔ながらのたたずまいや秘境ならではの絶景などが人気を呼び、最近では休日ともなると観光客であふれる無人駅も数多く存在します。
今回は西日本にある旅情あふれる無人駅を紹介しますので、ぜひ鉄道旅の参考にしてみてくださいね。
※本記事は現段階でのお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの国内情報および各施設などの公式発表をご確認ください。
餘部駅/兵庫県香美町
「餘部(あまるべ)駅」はJR西日本・山陰本線の駅で、兵庫県香美町にあります。近くにある餘部鉄橋は、1912(明治45)年に完成。高さ約41mを誇る山陰本線有数の絶景スポットでしたが、2010(平成22)年にコンクリート橋に建て替えられました。
そして2013(平成25)年には、線路と旧橋梁の一部が展望施設「余部鉄橋『空の駅』」にリニューアル。現在ではエレベーターを設けて2017年から運用されています。この「余部クリスタルタワー」という愛称のこのエレベーターは全面ガラス張り。なかから日本海の眺めを楽しめるほか、季節ごとに色を変えてライトアップもされています。
萩駅/山口県萩市
「萩駅」はJR西日本・山陰本線の駅。駅舎は1925(大正14)年に建てられ、国の登録有形文化財に登録されています。柱や梁を露出させるハーフティンパー構造で建てられていますが、萩駅は柱や梁をエメラルドグリーン、壁を白と塗り分けた美しいコントラストが特徴的です。
駅舎の中には、萩市民がつくった「萩市自然と歴史の展示館」が無料で開放されており、鉄道に関する展示もあります。また駅舎の横に立つ電話ボックスは、白一色で屋根が六角形。この形式は大正末期から昭和初期にかけてのもので、萩駅にしかありません。中には当時の電話機の復元品が設置してあります。
嘉例川駅/鹿児島県霧島市
JR九州・肥薩線の駅で、1903(明治36)年に開業した「嘉例川(かれいがわ)駅」。鹿児島県内最古の木造駅舎で、国の登録有形文化財に登録されています。
レトロな感じから人気は高く、2004(平成16)年に運行を始めた特急「はやとの風」も停車します。特急運行開始とともに販売が始まった駅弁「百年の旅物語 かれい川」も人気を集めており、JR九州主催の九州の駅弁ランキングで3年連続1位を達成しています。