日本の美を満喫。どの季節でも楽しめる金沢「兼六園」春夏秋冬の魅力
石川県きっての名所である「兼六園」。どこを見ても絵になる美しい日本庭園は、金沢観光では欠かせない場所です。巨大な庭園である兼六園は、四季折々の美しさを堪能できることでも知られています。
今回は日本の四季の美しさを改めて味わうことができる大名庭園「兼六園」の四季の見どころをご紹介していきますので、金沢旅行の参考にしてみてくださいね。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
加賀藩が誇る絶景の「兼六園」
日本を代表する庭園で「日本三名園」にも選出されている兼六園。石川県金沢市の中心部に位置するとても大きな日本庭園で、「国の特別名勝」にも指定されています。
しっとりとした金沢の雰囲気にぴったりの日本庭園は、加賀藩の歴代藩主により長い年月をかけて作られたもの。
その始まりは、加賀藩5代藩主である前田綱紀が金沢城にほど近い傾斜地に別荘を建て、その周辺を庭園にしたことだとされています。加賀藩によって作り込まれ、守られてきた歴史深い庭園というわけですね。
戦時中も石川県は被害が少なく、そのために歴史の積み重ねそのままの美しい風景が見られることが兼六園の人気の源となっています。
兼六園の見どころは?
大きな日本庭園をくまなく見て回ると一周約1.3km、およそ1時間半ほどかかります。しかし見どころが多くあり、立ち止まりたくなる美しい景色の宝庫ですから、1時間半以上の時間を確保することがおすすめ。
なかには甘味処や茶店もあるので、時間をかけてゆったりと散策するとよいでしょう。どこを眺めても完璧な日本の美を堪能できる兼六園。多くの見どころがありますが、初めて訪れるのであれば
- ・兼六園のシンボル「徽軫灯籠(ことじとうろう)」
- ・中心にある「霞ヶ池(かすみがいけ)」
- ・兼六園内最古の建物である「夕顔亭(ゆうがおてい)」
- ・抜群の雰囲気を味わえる「時雨亭(しぐれてい)」
- ・雪吊りの舞台となる「唐崎松(からさきまつ)」
- ・虎石、龍石、獅子巌からなる「兼六園三名石」
など定番は見逃せません。
しかし兼六園の魅力は季節の流れによる美の変化にあります。季節によって全く異なる美しさを見せてくれる、兼六園の四季の移り変わりを見ていきましょう。
仲春は貴重な「兼六園菊桜」を
春の兼六園、その主役はなんといっても桜です。兼六園内には40種類、約400本もの桜が育てられており、春を迎えると次々と開花を迎えます。品種によって開花時期が異なるため、兼六園は桜の時期が長いのも特徴です。
約400本の桜のなかには、なかなかお目にかかれない珍しい品種も存在します。それが「兼六園菊桜」です。
「菊桜」という品種の桜はその名の通り、菊の花のように花弁が多く重なり合うように花開く桜。ソメイヨシノなどの見慣れた花の形とは異なり、小さなマリのように丸い形の花が咲きます。
この菊桜のなかでも「兼六園菊桜」はさらに花弁の多い品種で、250枚〜500枚もの花びらがつくそうで、とても貴重なものなんですよ。
桜の季節の兼六園はライトアップも行われます。夜桜も楽しめる春の兼六園は、一度は訪れてみたい季節ですよね。
水辺が鮮やかに彩られる晩春
桜の華やかな季節が終わったあとも、兼六園の美しさは衰えません。長い桜の季節が終わると、その後に訪れるのは眩しい新緑の季節。雨も多くなることから、青々とした自然が一層際立つ時期です。
緑の兼六園で注目したいのが水辺の美しさ。あちこちの水面に睡蓮の花が開き、水辺にはサツキの濃い桃色が目立ち始めます。雨の日の日本庭園も美しいものだなあと、新たな発見ができること間違い無しの季節ですよ。
初夏の兼六園は足元に注目
暑さが増してくる6月下旬から7月にかけての兼六園散策は、足元に注目。たっぷりの雨を受けて、緑の兼六園ではキノコが顔を出します。兼六園内ではなんと200種類以上が確認されているのだとか!
暑い夏は水辺を涼しげに散策するのがおすすめ。茶屋や甘味処も夏仕様になり、かき氷や冷やしぜんざいなども提供されます。また、夜のライトアップが行われる時期でもあるので、涼しくなった夜に散策にでかけるのもおすすめです。