暑い日は避暑地に癒される。滝をめぐる涼しい絶景「横谷渓谷」トレッキング

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2023/06/17

長野県の蓼科高原にある「横谷(よこや)渓谷」は、トレッキングコースとして大人気の場所です。

夏でも涼しい渓流沿いの遊歩道を歩けば、いくつもの滝が現れマイナスイオンを全身で感じることができるとても素敵な場所。

今回は自然に囲まれた長野県へ、滝めぐりとトレッキングを楽しめる一石二鳥の名所をご紹介します。

初心者も安心のトレッキングコース

image by:石黒まり花

北に「蓼科山(たてしなやま)」、南に「八ヶ岳」をのぞむ蓼科高原。蓼科高原のある蓼科エリアは、「白樺湖」や「蓼科温泉」など観光名所が多く集まるエリアです。

標高1,200〜1,500mで、避暑地としても知られる風光明媚な高原は、夏でもトレッキングにぴったり。

自然に包まれたひんやりとした空気のなか、整備された遊歩道を歩く体験は、一度味わうとクセになってしまう気持ちよさ。

標高が高い高原であることに加え、トレッキングコースには次々と水量豊富な滝が現れ涼しさが倍増します。

image by:石黒まり花

横谷渓谷のトレッキングコースは全長約6km。渓流沿いの遊歩道はしっかりと整備をされているため、トレッキング初心者の方にもぴったりです。

靴と服装、水分にだけ気をつければ気軽にチャレンジできますよ。ただし、夏でも気温は低くなるので、体温調節のできる羽織などを持って行きましょう。


渓流沿いに作られた遊歩道は、滝のほかにも景色が楽しめる展望台、神社、さらには温泉などもあります。遊歩道には至るところに看板が建てられていますし、一本道なので迷う心配はありません。

木製階段の上り下りなどは必要となりますが、気温が低く涼しいためそこまで苦になりません。体力に自信のない方も安心して進んで行きましょう。

スタートは「横谷観音展望台」がおすすめ

image by:石黒まり花

横谷渓谷のトレッキングコースは、コースのポイントにいくつかの駐車場が設けられています。そのため好きなポイントからトレッキングを開始することができますよ。

おすすめは「横谷観音展望台」の駐車場からトレッキングコースに入るルートです。

まず展望台を訪れ、周辺の山々や茅野市をじっくりと堪能したあとでトレッキングコースに入りましょう。横谷観音展望台をスタート地点にすることで、体力のあるうちに眺望が楽しめ横谷観音にお参りすることもできます。

横谷観音展望台からの絶景を

image by:Shutterstock.com

駐車場には案内所やお手洗いなどもあるので、準備を済ませていざ出発!

駐車場から横谷観音展望台までは、徒歩約5分ほどで到着します。横谷観音展望台からは蓼科高原と渓谷の絶景が見渡せます。

とくに紅葉の時期になるとこの展望台からの景色が美しく、山々のグラデーションに見惚れてしまうほど。

しばらく景色を楽しんだあとは、トレッキングコースに向かって行きましょう。途中に現れる横谷観音様へのお参りもお忘れなく。

展望台からトレッキングコースへ入るには急斜面を下る必要があります。木の階段はあるものの、山道を歩き慣れない方だと少し怖いかもしれないのでストックがあると助かります。

この階段を下っている途中には、すでに大きな水音が聞こえてきます。展望台側から入った場合に最初に現れる滝、王滝が見えてきます。


「王滝」

image by:石黒まり花

駐車場からは約7分ほどで落差およそ21m、水量たっぷりの「王滝」に到着します。名前の通りどこか雄々しく雄大な大滝。実は横谷観音展望台からも見えるんです。

そのくらい近くに作られているんですね。何度もトレッキングに訪れている方は、王滝を上から眺めるか近くから眺めるかで迷ってしまうそうです。

王滝の側には屋根やベンチのある展望台兼東屋もあります。大迫力の滝が目の前に見え、水の流れる音が体に響くよう!ジンジンとパワーが送られてくるような、そんな力強い滝です。

「霧降の滝」

image by:photoAC

大きな一枚の岩の上を流れる一枚岩や、屏風岩を眺めながらさらに遊歩道を進むと次に現れる滝は「霧降の滝」です。

落差はあまりないものの横幅が広く、2つに分かれている分岐滝です。雨が降ったあとや雪解けの時期になると3つに分かれるのだとか。

落差が大きくないため滝壺の近くまで進むことができ、水しぶきを肌に感じることができます。

「乙女滝」

image by:石黒まり花

横谷温泉や木戸口神社を抜けると、横谷渓谷駐車場近くにある「乙女滝」が見えてきます。

落差は約15m、直角に切り立った岸壁の真上から水が流れ落ちるとても豪快な滝です。

実はこの乙女滝、江戸時代に作られた人工の滝なんですって。農業用水を下流へと送るために作られたそうで、人工の滝とわかっていても迫力満点で、見応え抜群。

乙女滝も水量が多く周囲には水しぶきが舞います。写真撮影をする方は、防水のカメラかどうかを必ず確認して訪れてくださいね。

「おしどり隠しの滝」

image by:photoAC

乙女滝まで来たら、横谷観音駐車場に向かって引き返しましょう。3つの滝をめぐりましたが、実はさらに奥地にもうひとつ、「おしどり隠しの滝」があります。

こちらは王滝展望台から大体30分ほどかかるので、体力と相談しながら向かってくださいね。

歩くのに疲れたときは一度、横谷観音駐車場へと戻り、そこから「御射鹿池(みしゃかいけ)駐車場」へと車で向かいましょう。ここからおしどり隠しの滝までは、徒歩で約10分ほどで到着します。

岩の上をなめらかに滑り落ちる渓流瀑で、「王滝」や「乙女滝」とは違った魅力があります。

緩やかに流れ落ちる水の様子はとても美しく、優美。水色の滝壺も相まって、とても美しい滝です。

今回は、横谷渓谷の滝めぐりをメインにご紹介しました。

迫力満点の王滝や乙女滝、変わった形の霧降の滝、優美なおしどり隠しの滝といろんな形の滝を一度に楽しめる横谷渓谷。渓谷全体がマイナスイオンに包まれているような、心休まるスポットです。

トレッキングを始めようと考えている方、気軽に自然を楽しみたい方はぜひ横谷渓谷へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

  • image by:Shutterstock.com
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
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元々インドア派だったはずが『恋する惑星』でウォン・カーウァイにハマり、初めての一人旅は上海へ。カメラ片手にどこへでも行くアクティブ旅女子になりました。現在は大学院に通いつつフリーライターとして、旅・アート・美容・ファッションをメインに活動しています。

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