いま「古代」が熱い。化石持ち帰りもできる伊豆アンモナイト博物館
アンモナイトは貝の仲間ではなく、タコやイカの仲間だった?
職員さんの説明によると、化石になるのは、主に固い部分であるため、アンモナイトの中身がどのような形をしていたか?という事は、想像によるものだそうです。
しかしながら、アンモナイトは、貝の仲間ではなく、タコやイカなどの頭足類の仲間だと考えられており、良く見かける絵(想像図)では、殻の出口からタコやイカのような足がニョロっと出たものが描かれています。
柔らかい部分は化石として残らないのに、なぜそんな事が想像できたのでしょう?
それは、口の部分が化石として残ったアンモナイトが発見され、その口が、トンビだとかカラスだと言われる、イカやタコの口(くちばし)にそっくりだったそうです。このため、アンモナイトは頭足類の仲間と考えられたのです。しかしながら、実際にその足が何本あったのか?などという事は、わからないのだそうです。
館内にあるアンモナイトの化石は、北海道産の物が多かったように思えました。産地?に、○○川という記載があったのですが、これは、アンモナイトが淡水の生物であったということではなく、この川が昔は海の中にあったという事なのでしょう。
化石クリーニング作業が体験できる!
さて、ひとしきり館内の展示物を見て回った後は、お楽しみの体験コーナーです。このアンモナイトミュージアムでは、化石のクリーニングを体験する事ができます。
混雑時には、お子さんを優先して行われますが、大人も体験する事ができます。なお、体験料は、入館料に含まれていますので、時間と興味がある方は、体験した方が良いと思います。
化石のクリーニングとは、産出現場で大ざっぱに採取された化石を含む石から、化石を取り出す作業です。この作業は根気と時間を要するため、産出現場での作業としては不向きなため、持ち帰ってからの屋内作業とする事が通常だそうです。
クリーニング作業は、角を立てたノミと、ハンマーで、化石と思われる部分の周囲の石を砕いて行く作業です。やり方や注意点は、館長さんが色々と説明してくれますが、化石に付着している石の面積が大きい状態で、化石の近くを叩いてしまうと、化石自体が割れてしまう事が多いとの事でした。
このため、根気良く、時間をかけて作業をする必要があるのです。化石のクリーニング作業が終了すると、その化石は持ち帰る事ができます。館長さんが、その化石の名前を書いた紙と共に、小さなビニール袋に入れてくれます。こうした体験学習は、夏休みの自由研究などにも応用できそうなので、ご家族での訪問でも楽しむ事ができるでしょう。ただし、規模が小さく、駐車場スペースも限られているため、訪問の際のタイミングにも気を付けた方が良いかもしれません。
また、館長さんは本当に化石好きな感じで、1を聞くと10の返答があるタイプなので、化石好きの方でも飽きない時間を過ごせる博物館ではないでしょうか。興味を持たれた方はぜひ、足を運んでみてください。きっと、思い出深い体験ができると思います。
伊豆アンモナイト博物館
静岡県伊東市大室高原10-303
Tel: 0557-51-8570
定休日:火曜日・水曜日
入館料:大人700円(小学生500円)