あの秀吉も食した極上和菓子も。京都の美味しい門前菓子10選
4. 北野天満宮と粟餅・長五郎餅
「天神さん」北野天満宮は学問の神様菅原道真公をお祀りする神社です。境内の梅の花が有名で受験生のみならず多くの観光客で賑わいます。北野天満宮の門前菓子と言えば「粟餅」と「長五郎餅」が有名です。
創建は平安時代に菅原道真公が太宰府へ配流され没したことに由来します。京都では落雷など災害が相次ぎ、これを道真公の祟りだと朝廷は恐れます。そして、すでにこの世を去った道真公の官位を回復し社殿を造営して祀ったのが北野天満宮です。
●参考記事:京都の梅の名所「北野天満宮」にある七不思議
「粟餅(あわもち)」
粟と書かれた暖簾を掲げる澤屋は江戸時代から続く老舗です。黄金色の粟餅にこし餡ときな粉をまぶした2種類の粟餅がセットで味わうことが出来ます。一度に2種類(餡ときな粉)のお餅が味わえ、口当たりがいいので女性にもとても人気です。
営業時間:9:00~17:00(売れきれ次第閉店)
定休日:木曜・毎月26日
電話番号:075-461-4517
料金: 紅梅(きなこ1個、餡子2個)450円、白梅(きなこ2個、餡子3個)600円
「長五郎餅」
長五郎餅は、粟餅と並ぶ有名な北野天満宮の門前菓子です。1587年に豊臣秀吉が開いた北野大茶湯の席に出された銘菓です。長次郎餅は真っ白な薄い餅皮にこし餡をたっぷりと入れた和菓子です。伸びの良い餅にあっさりした甘さのこし餡が詰まったシンプルで絶品の和菓子です。
営業時間:8:00~16:00
定休日:木曜日
電話番号:075-461-1074
料金:長五郎餅 2個(煎茶付)380円~
公式サイトURL:http://www.chogoromochi.co.jp/
5. 西本願寺と亀屋陸奥の松風
西本願寺は浄土真宗本願寺派の本山です。地元では「お西さん」の名で親しまれています。京都駅から近く世界文化遺産に指定されていることもあり、国内外の観光客も沢山訪れる京都を代表する有名寺院です。
西本願寺の門前菓子は松風です。松風の由来は織田信長の本願寺攻めを起源とするとても歴史ある御菓子で、1570年11年間続いた織田信長と石山本願寺の合戦の最中に亀屋陸奥の三代目大塚治右衛門春近が献上した品です。
その献上品が兵糧の代わりとなり当時の教祖・顕如(けんにょ)率いる浄土真宗の門徒は信長と和睦したと伝わります。その時に顕如が詠んだ歌にちなんでこの名がつけられました。
「忘れては波の音かと思うなり まくらにちかき庭の松風」
以来「松風」は、門徒にとって本山へ参った証のようなものとなりました。松風は小麦粉、砂糖、麦芽飴と白味噌を合わせて焼き上げたお菓子で上品で素朴な味わいが魅力です。司馬遼太郎氏の小説にも登場した銘菓「松風」を食べて戦国の世、幕末の乱世に思いを巡らせてみて下さい。
営業時間:8:30~17:00
定休日:水曜日
電話番号:075-371-1447
料金:松風袋入り8枚650円 10枚750円など
公式サイトURL:http://kameyamutsu.jp/products/matukaze.html