知っていた? 「五重塔」と「東京スカイツリー」の意外な共通点
地震と五重塔
五重塔の中心には「心柱(しんばしら)」と呼ばれる柱があります。塔を支える大黒柱です。この大黒柱は根元が地面に埋められておらず、石の上に乗っているだけです。浮いているような状態で固定されていません。
心柱と繋がっているのは屋根の上にある相輪のみです。心柱は塔を支えるという役割を果たしていないのです。ではなぜ立っていられるのでしょう?
五重塔の構造は5層の屋根がおもりのようになっています。5つの重りが振り子のように互い違いに揺れるために、バランスがうまくとれて、倒れにくいのです。またこの構造は揺れの収まりが早いという特徴もあるのでより倒れにくいようになっているわけです。
平安時代に建てられた五重塔のこの構造や技法は今も近代建築に取り入れられています。なんだと思いますか? なんと東京スカイツリーに先人の知恵が使われているのです。1,000年以上も前にこのようなことが研究され建築技法として応用されていたとは驚きですね。
いかがでしたか? 京都は日本人の知識と教養の宝庫です。これからもそのほんの一部でも皆さまにお伝え出来ればと思っています。
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- ※本記事はMAG2 NEWSで掲載された記事です(2017年9月25日)
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