知っていた? 「五重塔」と「東京スカイツリー」の意外な共通点
法観寺
いかにも京都らしい風景の中におさまる五重塔がこの五重塔でしょう。「八坂の塔」の愛称で親しまれている法観寺の五重塔です。清水寺にほど近い、お土産屋さんとか民家が密集する地域にそびえ立っています。八坂通から見上げる五重塔の姿は、写真やテレビ番組によく出てくる景色ですよね。
法観寺は聖徳太子によって創建されたと伝えられてきました。しかし最近になって、平安遷都された794年よりも前に存在していたという説が明らかになってきました。渡来系の「八坂造(やさかのみやつこ)」の氏寺として創建されたのではないかと言われています。
いづれにしても、かなり歴史のあるお寺であることは確かなようです。ちなみに私たちが見ている現存する「八坂の塔」は室町幕府6代将軍足利義教が建てたものです。
ところで、この五重塔には逸話が残されています。平安時代、八坂の塔の隣にある庚申堂(こうしんどう)に浄蔵(じょうぞう)という僧侶が住んでいました。浄蔵は陰陽師・安倍晴明のような不思議な霊力を発揮した僧侶でした。ある日、八坂の塔が傾いた時がありました。
これを見た人々は恐ろしいことが起きる前触れだと騒ぎ立てました。浄蔵は時の天皇に呼ばれ、八坂の塔を元通りにするように命じられました。浄蔵は八坂の塔に向かって祈り始めました。天空は暗雲に覆われ、八坂の塔はゆらゆらと揺れだし次第に傾きが元に戻りました。浄蔵は法力によって五重塔の傾きを直したのです。
浄蔵は祇園祭の山伏山のご神体です。山伏山の会所近くに近年は毎年祇園祭期間中に被災地の特設ブースが設置されます。東日本大震災以来被災地支援のため毎年石巻市の復興のための特産品を販売していました。昨年からは4月に起きた熊本の震災の支援をしています。特設ブースには熊本の特産品の数々が並び、くまモンも登場しました。地震にあってもすぐに復興出来ると支援をしているようです。