教えて市長!働き盛り・子育て世代に石川県金沢がおすすめな理由
求む!都会のセンスを持って発信できるメッセンジャー
今回のイベントでは、石川県から北陸密着型の総合商社・松村物産株式会社やソフトウェア開発を行う株式会社 Future Tech Lab、介護保険施設を運営する株式会社サンウェルズなどが来られていました。どの企業も気になるのですが、石川県…中でも金沢市といえばやはりこれを思い浮かべるのでは?
そう、「金沢箔」です! そして「金沢箔」と言えば箔一! 金沢市民なら誰でも知っているであろう株式会社箔一は金沢が誇る工芸品、金沢箔を使った工芸品や化粧品、食用金箔などを扱う企業。日本の金箔生産量の98%以上を占める金沢の伝統を受け継いだ職人気質な面もありますが、現代に沿った革新的な商品も多く生み出しています。
ということで、株式会社箔一の浅野代表取締役社長に「石川で働くこと」についてお話を伺いました。
ーー都会のセンスが新しい日本文化を発信できる
あえて県外出身の人や、東京での仕事を経験した人を採用しようとするのはなぜでしょうか?
東京にいる人達は、通勤中にも無意識のうちにいろんな情報に触れています。しかし、その情報は地方ではテレビの中の話なんです。リアルなファッション性も季節感も、肌で感じることはできません。
私も東京に出て、ものすごく刺激をうけました! モノや流行だけでなく人との関わりも刺激的ですよね。
箔一の強みは伝統的なものづくりの技術。ただ、せっかくの技術もいかに現代にマッチさせるかという「ちょっとしたセンス」を兼ね備えていないと活きてこないものです。都会の感覚・センスは財産だと思います。それを取り入れることでさらに良い物をつくり、世界へ向けて新しい日本の文化の確立・発信できるのではないでしょうか。
ーー「よそもの」の感覚を持ったメッセンジャー
ズバリ!これからの石川県発展のために求める人材とは?
今、私達の働き方は変わってきていますよね。北陸新幹線が開通する前は、ものづくりもいわゆる地産地消でした。しかし、地方の良さを発展させながら、どこで消化させていくかを考えるのが、私達のこれからの課題だと感じています。
地方の良さを客観的に見て、外に発信できる人材ということでしょうか。
弊社は伝統を守りながら、金沢箔の新しい魅力を伝える企業です。なので単に都会に憧れるのではなく、金沢の良さをどう伝えていくかというメッセンジャーとしての役割が求められています。
たしかに日本中・世界中の企業と関わっていくためには、地方に留まるだけではわからない「都会の感覚」も必要となってくるのかもしれません。外の感覚に触れたことがある人は、比べるものさしがあるという強みもあります。これからの地方には、よい意味での「よそもの」感覚がある人材が求められていると感じました。
「よそもの」がジモトを面白くする!
さいごに、石川県で生まれ育ったものとして正直なところを言わせてもらいます。
「勤務地:希望なし」の方へ。
石川県、ありだと思います。ド・田舎もありますし、小洒落たお店もあります。車社会なので満員電車のストレスはゼロです。市長の言葉にもある通り、子育てをするなら間違いなし。歴史・文化・芸術を大事にする人にもオススメします。
私自身、石川県にいた時は映画館に行くのと変わらない感覚で、友達とフラっと「兼六園」や「21世紀美術館」に遊びに行きました。でも都会に出てきてこの話をすると、驚かれることもしばしば。自然と伝統文化や芸術に触れることは珍しいようです。石川県では、そういった環境が身近にあったこと、古き良き文化が生活に溶け込んでいたことを幸せに思います。
石川県民は確かに「保守的」なところはあるでしょう。しかし私が今回、金沢市長や箔一・浅野代表取締役社長とお話して感じたのは、石川県も変わってきているということ。
大学進学と共に上京して、7年。「石川県は保守的で閉鎖的で…」という意識から抜け切れなかったのはむしろ私の方だったのかもしれません。「えらい人」が伝統を大事にしながら新しいものを取り入れて変化をしていきたいという願望・ビジョンを語っていた姿は印象的でした。どうか、本気であってほしい。
最後に、私たち同郷フェスティバルも石川県への移住を考えている方に向けて「おもしろいイベントができないかな〜」と画策中です。今後の活動を要チェック!くださいませ。
100点満点じゃないかもしれないけど、私の大好きな石川県。少しでも多くの方にファンになってもらえたらうれしいです。たくさんの「よそもの」の皆さんがやってくることで、きっと石川県はもっともっとおもしろくなるはずです。