日本遺産「珠玉と石の文化」を辿る、石川県小松市の旅コース

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2018/05/23

国名勝指定園「那谷寺」

「那谷寺(なたでら)」の金堂華王殿

小松市那谷町にある「那谷寺(なたでら)」は、国指定文化財を数多く有するお寺です。
平成29年に開創1300年を迎えた古刹「那谷寺」は、四季折々で変化する景色が人気で、大きな一枚岩の「奇岩遊仙境(きがんゆうせんきょう)」がとても個性的で面白いです。

角度によって見え方が変わる「奇岩遊仙境」

角度や季節により、いろんな表情を見せてくれるのですが、浅い洞窟に鎮座する小さな石仏が歯のようにみえ、「笑っているお化け」みたいでカワイイ感じに見えました(笑)
お寺内は手すりがない場所が多いので、歩きやすい靴で行くことをお勧めします。

観光地情報
  • 那谷寺
  • 石川県小松市那谷ユ122
  • 拝観料:大人600円 子供 300円
  • 拝観時間:8時30分~16時45分

滝ケ原石切り場

「滝ヶ原石切り場」は、文化11年から現在まで緑色凝灰岩の採掘が行われています。
切り出された岩肌が露出しているその様は、まるで古代遺跡のよう。


昨年末は、日本遺産認定を機に石川県小松市の「珠玉と石の文化」の魅力を発信するプロジェクトの第1弾としてライトアップを実施。幻想的な雰囲気の石切り場を見ることができました。

滝ケ原アーチ石橋

現存する5つのアーチ石橋の1つ「東口橋」

明治後期から作られたアーチ形の石橋は、1900年代初期に滝ヶ原原産の石材を使用し、京都の石橋を参考に11個のアーチ石橋を作りましたが、滝ヶ原の宇谷川とその支流西口川に西山橋、がやま橋、大門橋、丸竹橋、東口橋の5つだけが現存しています。写真は現存している橋の1つ「東口橋」です。

アーチ石橋を裏からみると、どうやって積み上げたのか興味が沸いてくる

日本のアーチ石橋の90%は九州に集中していますが、狭いエリアで5つもあるのは珍しいらしく、滝ヶ原のアーチ石橋群は小松市指定の文化財となりました。

貫石と呼ばれる石が、点々と橋桁に埋め込まれているのですが、貫石がある橋とない橋ではどれくらい違うのかはまだ解明されていないのだとか。下から覗いたりしてその構造などをじっくり見学してみてください。また、流れている川周辺の石も調べてみると新しい発見があるかもしれません。

いかがでしたか?

石の歴史や物語に触れているうちに、どんどん石に興味が沸き、歩く場所歩く場所、地面に落ちている石が気になって思わず「コレ碧玉?」といいながらしゃがみこんで拾い上げたりしてしまいました(笑) 旅先で道に転がっている石やお城やお寺の生垣なども楽しめるようになりますので、ぜひ一度石川県にお寄りの際は「小松市」へ行ってみてくださいね!


※初出時より修正・加筆加えました。

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【フリーライター・編集】 グルメ雑誌・旅行誌・ウェブサイトの取材、執筆、撮影、ディレクション、編集など。

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