お寺に泊まれて座禅も。徳島県の「シームレス民泊」を体験したよ

香川と高知に挟まれ、四国の東に位置し、人口は約74万人ほどの徳島県。徳島といえば、渦潮、阿波踊りなどが有名ですね。

そんな豊かな文化を持つ徳島県が新たな試みを始めました。それが、お寺や古民家を利用した「シームレス民泊」です。民泊は聞いたことあるけど、シームレス民泊って? 今回、徳島県・徳島新聞社のご協力で、編集部が民泊体験の取材にいってきました。

「お接待文化」を推進!22番札所・平等寺が「民泊」スタート

22番札所・平等寺

すでに全国的にも定着しつつある「民泊」。「民泊」とは宿泊料を支払って、一般の民家などに宿泊することを指しますが、徳島県でも地域活性化を狙い、民泊を推進する動きが始まるということで、今回徳島県・徳島新聞社のご協力を得て、一足早く体験取材へ!

なかでも新野町(あらたのちょう)では、ただの民泊ではなく、「シームレス民泊(つなぎめのない)」をスタートします。この「シームレス民泊」とは、普段は観光客向けに提供しますが、もし災害がおこなったときには、避難所に切り替えて、活用する新しいタイプの民泊です。

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その第一弾となるのが、四国霊場22番札所・平等寺です。年間数多くのお遍路さんが平等寺を訪れますが、もともと周辺にはお遍路さん向けの宿泊施設が少なかったこともあり、平等寺が客間を貸し出して、お寺の民泊を開業。

平等寺の谷口副住職によると、外国人旅行客の増加などもあり、年間6000人の平等寺周辺を訪れます。しかし、宿泊施設が十分にないこともあり、1000人ほどが滞在せずにそのまま通過してしまうのが現状だそうです。

これを触ると邪気が払われるといわれている

谷口副住職は「お遍路地域では、見返りを求めない特有の『お接待文化』というものがあります。お遍路さんは自分のかわりに遍路をしてくれているので、地域の人々は食べ物や飲み物を無償で差し出したり、ゴミを置いてもらったり、また声がけをしたりなど、独特の文化があるんです。このお接待文化で観光客をもてなしたい」と話します。

こちらが平等寺の宿泊施設

こちらの平等寺では、客間(8畳・10畳)を1日2組限定で4月8日から貸し出しスタートします。朝食と夕食付きで1人7千円、素泊まりは4千円程度です。

宿泊できる客間がある廊下
2名用の客室は素朴な和室


共同ですが、お風呂&シャワーとトイレや、Wi-Fi設備などもちゃんと整っています。

民泊に参加することで、普通の宿では体験できない、地元の人との交流ができるかもしれません。

今回の取材では、夜は地元の人たちとの交流会を称した夕食会が行われました。
平等寺がほど近いコミュニティ会館へ。地元の人たちの計らいで、肉や魚介類が盛りだくさんの「ちゃんこ鍋」や「筍おにぎり」などの豪華食事が続々登場するのですが、ここではじめて「お接待」という文化を目の当たりにしました。「いっぱい食べてね!」と飲み物や料理をたくさんすすめくれます。

地元の方が「お接待」してくれる場面も
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美味しい鍋を囲んでジモトの人たちと交流(写真提供:徳島県)
手前の左が「フィッシュカツ」、その右が地元の人が握ってくれた「筍おにぎり」
手前の左が「フィッシュカツ」、その右が地元の人が握ってくれた「筍おにぎり」
地元の人たちと乾杯!(写真提供:徳島県)

年齢や性別の垣根を超えて、ゲストにおもてなしをする、四国・徳島の人たちのホスピタリティを深く感じました。

帰り道には、闇夜に浮かんだ平等寺の姿が。神秘的な夜のお寺の姿がみれるのも、民泊ならではですね。

翌朝はいつもより早起きして、早朝のお勤めに参加!

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