湯布院と由布院の違いは?表記の違いに注意したい日本の地名

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2018/12/08

日本にはさまざまな有名観光地がありますが、同じ観光地なのに異なる表記が共存していて、「どっちが正解なの?」って思うことはありませんか?例えば「湯布院」と「由布院」の違いみたいな感じです。

間違ったところで日常ではそれほど困りませんが、せっかくなら正しく使い分けたいですよね。そこで今回は全国の有名な観光地の中で、似たような表記があることで使い分けに悩む地名をご紹介していきます。

読み方は「ゆふいん」、書き方は湯布院?由布院?

image by: KoBoZaa / Shutterstock.com

最初は冒頭でも紹介した湯布院と由布院。大分県にある有名な温泉地で、昔は別府の奥座敷などと呼ばれていました。

今では確かなブランドを獲得し、別府とはまた異なる魅力で世界中の観光客を楽しませてくれていますよね。その「ゆふいん」、インターネットで検索をすると湯布院と由布院、両方の表記が見受けられます。どちらが正しいのでしょうか?

先だって筆者は同地の取材で、使い方の違いを聞く機会がありました。大前提に覚えておきたい情報として、温泉などで有名な観光地は、大分県由布(ゆふ)市にあります。

その由布市は2005年、湯布院町、庄内町、挾間町と隣り合った3町が合併して誕生しました。

しかしこの合併前の湯布院町も、北部の由布院町と南部の湯平村の合併によって1955年に誕生しています。由布院の「由」と湯平の「湯」を合体させて「湯布院」という言葉が作られたのかもしれませんね。

image by: aaron choi / Shutterstock.com

しかも1955年に湯平村とともに湯布院町になった由布院町も、町制を施行する以前は由布院村で、由布院村はさらに歴史をさかのぼると、北由布院村と南由布院村に分かれていました。要するに基本は「由布院」なのですね。

一般の観光客が思い浮かべる温泉のある観光エリアは、もともと由布院盆地にあった旧由布院町(その前は由布院村)エリアにあたります。そのため、温泉の表記は当然、由布院。さらに由布院盆地にあるJR駅も当然、由布院駅になります。


image by: Jesse33 / Shutterstock.com

ただ、歴史の一時期、由布院温泉や由布院駅のある由布院盆地のエリアは、由布院町と湯平村の合併によってできた湯布院町の一部に組み込まれました。そのあたりで、話が混乱してくるのかもしれませんね。

最終的に由布市になった現在でも、旧湯布院町のエリアに大分県由布市湯布院町〇〇といった感じで、旧町名が生き残っています。つまり、一部の町名で「湯布院」と書く場所があるので要注意です。

また、旧湯布院町のエリアを通過する大分自動車道のインターチェンジ名は、湯布院I.C.になっています。

とはいえ温泉にせよ、駅名にせよ、盆地名にせよ、由布岳にせよ、もちろん市名にせよ、基本は「由布」と考えておけばいいのですね。

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