あぁ、美味い…富山「寒ブリ」を本場で味わう前に知っておきたいこと

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2019/01/16

ブリの水揚げで有名な「氷見漁港周辺」の名店情報&レシピ

image by:photolibrary

もともとブリは、お造りや塩焼きが定番でしたが、『ますのすし』で知られる「ますのすし本舗 源」が、この押し寿司を1957年に始め、一時期の中断を経て1979年に復活させた『ブリ寿し』も有名になりました。

image by:norikko/Shutterstock.com

一方で、このところはブリしゃぶの人気も急上昇しています。その発祥は1978年の京都の宮津だとされており、宮津・天橋立観光旅館協同組合青年部のメンバーが考案したとされているようですが、その調理法は当然、美味しいブリが捕れる富山でも人気です。

レシピは簡単。ブリを薄く切り、コンブでだしを取った汁に塩と酒適量入れ、後はしゃぶしゃぶをするだけです。しかし、旅行者がホテルで自炊するわけにはいきません。

どこかのお店に食べに出かけなければいけませんが、ブリの「本場」である富山でブリしゃぶを楽しもうと思えば、どこに足を運べばいいのでしょうか?

氷見漁港(image by:photoAC

まず、目を向けたい場所は、ブリの水揚げで有名な氷見漁港の近く。富山湾は「U」の字に海岸線が伸びていて、氷見はその西側にあります。

11月~12月に「ブリ起こし」と呼ばれる雷を伴った嵐が沖合で頻発すると、北東から整然と群れを成して南下してきた太ったブリたちが、富山湾に入り込んできます。その習性を熟知した氷見漁港の漁師たちは網を仕掛け、一群を丸ごと漁獲してしまうのです。

image by:(公社)とやま観光推進機構

その意味で、氷見漁港こそが寒ブリの本場。漁港の周辺にもブリを食べさせてくれる料理屋がたくさんあります。なかでも知名度で言えば「ばんや料理ひみ浜」が挙げられます。

 
 
 
 
 
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同店には冬限定の季節のコース料理として「ぶりしゃぶコース」があり、丸々と太った10kg以上のブリの最上級部位をしゃぶしゃぶで食べさせてくれます。

氷見は富山県の中心部から大きく外れているため交通の便が必ずしもいいとは言えませんが、能登半島の根元にありますので、富山県側から能登半島の和倉温泉などに向かう途中には、ぜひとも前日までに予約をした上で足を運んでみてください。


「富山市の中心部」でブリしゃぶを食べられる名店は?

氷見は富山県内で北陸新幹線が停車する駅から、かなり離れています。鉄道も走っていますが、本数が豊富とは言えません。

その意味で旅行者がもっと気軽にブリしゃぶを食べたいと思ったら、県庁所在地である富山市の駅周辺で食べるという選択肢が現実的になってきます。

image by:EQRoy/Shutterstock.com

富山市には数多くの飲食店がありますので、試みに「地元の居酒屋は行きつくしている」と自負する地元出身の酒好き5人に名店を挙げてもらいました。すると、ブリしゃぶという点においては「酒と人情料理 だい人」という店名が共通して挙がってきました。

 
 
 
 
 
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富山駅から徒歩で行ける好立地の居酒屋で、筆者も移住早々に入店した記憶のある名店です。

同店はブリの刺身や塩焼きはもちろん、ブリしゃぶも出してくれるお店。地元の日本酒も多いですから、地酒に合わせてブリしゃぶをいただくなど、富山の中心部に宿泊した夜などに、ぜひとも繰り出してみてくださいね。

  • 酒と人情料理 だい人
  • 富山市新富町2丁目5-1 はまのやビル1F
  • 076-431-0122
  • 定休日:日曜(月曜が祝日の場合は日曜営業、月曜休業)
  • 17:30~24:00(L.O.23:00)
  • http://www.daito-m.net/
  • 参考
  • 簑島良二『とやまきときと魚名考』(北日本新聞社)
  • 簑島良二『魚ごころ人ごころ』(北日本新聞社)
  • 北日本新聞社編『越中ブリ』(北日本新聞社)
  • 坂下顕『富山湾魚類図鑑第1号ブリ』(アキ編集室「出版倶楽部」)
  • 『富山のさかな』(魚津水族館)
  • ~ぶりしゃぶ発祥の地40周年~ぶりしゃぶ誕生物語(宮津・天橋立)

※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。

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翻訳家・ライター・編集者。成城大学文芸学部芸術学科卒。富山在住。主な訳書『クールジャパン一般常識』、新著(共著)『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日』。北陸のWebメディア『HOKUROKU』創刊編集長。WebsiteTwitter 

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