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あの頃に戻りたくなる。懐かしい風景を楽しめる富山のブックカフェ

坂本 正敬
坂本 正敬
2018/10/15

昔の農家の暮らしをテーマにした書籍を中心に扱うユニークなブックカフェが、富山県南砺市の井波(いなみ)という田舎町にあります。農村に建つ納屋をオーナー自らが大幅に改修したお店で、水田に面した大窓からは田舎の風景が一望できる絶景空間になっています。今回はそんな居心地抜群の古本カフェ「コメ書房」を紹介します。

役場職員を辞めて移住した農村でブックカフェをオープン

書籍の棚もオーナーのDIYで作られている(撮影:柴佳安)

富山県の西部の南砺市には、井波という地区があります。南砺市は宝島社「田舎暮らしの本」で、住みたい田舎ランキング総合部門で全国第3位に入るほど移住者にも優しい土地。その井波の農村に愛知県から引っ越してきたオーナー・高橋悠太さん夫妻が作った店舗が、ブックカフェ「コメ書房」になります。

もともと富山市出身ながら、愛知県の学校に進学し、公務員として6年間勤務した経歴を持つ高橋さん。しかし東日本大震災を1つのきっかけに、システマティックな社会システムの一員として生きていくのではなく、片足くらいは自給自足的な生活に足を入れ、いざとなったら自然の中で自活していけるくらいのたくましさを身につけた方がいいのではないかと思い始めたと言います。また、30歳を目前にしていたため、生き方を切り替えるには最適のタイミングだと感じ、農村での暮らしを意識するようになったのだとか。

周囲の農村の風景(撮影:柴佳安)

もちろん最初は故郷の富山ありきではなく“農村ありき”で、別にどこの都道府県でも良かったと言います。しかし、調べてみると、富山県の農村風景は住民の手入れが入っていて、あぜ道1つを見ても美しく、受け入れの制度も充実していて次第にひかれていったのだとか。農村出身で田舎暮らしの厳しさを知るオーナーの母親は、公務員として安定した生活を送る息子が富山県の、さらに農村部に引っ越すと聞いて反対したそうですが、最終的に高橋さんは南砺市の現在の物件に出会い、直感で家と景色を気に入ったそうです。

翻訳家/ライター。1979年東京生まれ、埼玉育ち、富山県在住。成城大学文芸学部芸術学科卒。国内外の紙媒体、WEB媒体に日本語と英語で執筆する。 主な訳書に『クールジャパン一般常識』(クールジャパン講師会)。

あの頃に戻りたくなる。懐かしい風景を楽しめる富山のブックカフェ
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