目まぐるしいほど鮮やか。おじいちゃんが一人で描いた、台湾「彩虹眷村」
黄じいさんは灰色の彩虹眷村の壁や路地に、動物や人物、言葉などがカラフルに描いていき、その色鮮やかで不思議な世界観が村中に広がっていきました。
このカラフルに描かれた村のウワサを聞いた人々が、写真を撮ってSNSなどにアップし、村が再開発計画により取り壊されるという話が広がりました。
さらに台湾の大学教授やその学生たちがアートとしてこの村に価値があるとし、文化資産として保存するよう台中市政府に申請。
これらがきっかけとなり、インターネットで「虹の村を救おう」という活動がさらに拡大しました。その後、台中市長が自ら虹の村を訪問、文化遺産には満たないものの、「彩虹芸術公園」としてこのエリアを残すことを決定。
一度は取り壊される運命にあった村でしたが、2014年1月に「芸術公園」として新たにオープンし、現在は国内外から観光客が訪れるような台中を代表する観光スポットになったのです。
彩虹眷村を描いた「黄じいさん」に会えるかも?
彩虹眷村の小道を入ったところに売店があります。この売店には、黄じいさんが描いた絵を基にしたオリジナルグッズが並んでいます。
ポストカードやシャツ、傘、マスキングテープなど種類もさまざまで、お土産にもぴったり。
そしていまや90歳を過ぎている黄じいさんですが、現在も元気でとってもお茶目。村の売店に出ていることもあるので、運がよければ会えるかもしれません。気軽に写真撮影にも応じてくれたりと、サービス精神も旺盛なかわいらしいおじいちゃんです。
- 彩虹眷村
- 台湾台中市南屯區春安路56巷
- 高鉄台中駅の1階バスターミナル16番乗り場より、617番バス乗車「彩虹眷村」下車すぐ/高鉄台中駅から26、70、99番バス「彩虹眷村」下車
彩虹眷村は、たった一人のおじいちゃんが描き始めた色彩豊かなかわいらしい村ですが、現在は台湾在住の人々が結婚式の写真撮影背景として使うことも多いそうです。
鮮やかでいて、見ているだけでパワーをもらえるようなこの村は、訪れる人々を元気で幸せな気持ちにさせてくれます。
台中の一大観光地ではありますが、いま現在も黄じいさんたちが暮らしているので、マナーを守って観光してくださいね。また、ペンキ代などの寄付もお忘れずに。
image by:asiastock/Shutterstock
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