東京から日帰りOK。信玄も愛した長野の秘湯で「冷泉」体験

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2019/11/20

寒くなってくると、一気に温泉が恋しくなります。温泉はもちろんですが、そのうえ「秘湯」とつけば、おさら温泉欲が刺激されます。

ただ、行きたい温泉は山ほどあれど、秘湯と名がつく温泉は東北や九州などの遠方だったり、地図で見るとそう遠くないのに実際に訪れるとなるとそこそこアクセス困難だったりしますよね。

長い時間の移動が面倒でついついありがちな温泉で済ませて満足してしまっている人も多いと思いますが、温泉大国の我が国日本、探せばいくらでも素敵な温泉があるんです。

今回は、東京から近場の別荘地&山岳リゾートとして人気の八ヶ岳周辺で、日帰りでも利用できる秘湯をご紹介します。本格的な山登りの方々にはお馴染みの温泉ですが、登山はせずとも温泉だけを目当てに訪ねる価値ありの温泉なのです。

信玄の隠し湯を訪ねる、奥蓼科「渋御殿湯」

北八ヶ岳の西側に位置する蓼科は長野を代表する高山リゾート。古くから温泉が湧き出で、湯量も豊富です。戦国時代には武田信玄が戦で負傷した戦士たちを癒すために利用したとして、“信玄の隠し湯”と伝わる温泉が点在します。

image by:小林繭

そのなかでも、蓼科温泉の奥座敷と呼ばれ、また八ヶ岳の登山口として登山家に親しまれるのが、奥蓼科の「渋御殿湯」です。

渋御殿湯は冷鉱泉なので、本来は真夏に楽しむのが最高なのですが、ここ最近の夏の暑さではなかなか温泉に食指が動きません。ということで、夜になれば涼しくとも、日中は残暑厳しい秋口が狙い目。

image by:小林繭

同施設があるのは、別名“湯みち街道”と呼ばれる県道191号線のドンつき。八ヶ岳や天狗岳への登山口のすぐ脇に位置するので、ここを拠点に山に登る人や下山後に立ち寄り湯として利用する人々でにぎわう山小屋的な温泉宿です。

image by:小林繭

武田信玄秘蔵の霊湯といわれる同施設は源泉26.3度の冷泉。さらにもうひとつ、1953年に発掘された新湯「渋長寿湯」(源泉温度31.1度)の2種類の源泉があり、こちらはなんと浴槽の下が源泉となっている足元湧出湯。


といっても、足元湧出は男湯のみなので女性のほうはそのフレッシュ感を楽しむことはできませんが…。この足元からポコポコを楽しむために多くの温泉ファンが訪れる温泉なのです。

image by:小林繭

日帰り入浴の場合は、渋御殿湯源泉と湧水の沸かし湯のふたつの浴槽がある西館のみの利用となるので、両方の源泉を楽しみたい人はぜひ宿泊してみてください。

ちなみに、残念ながら私はまだ日帰りのみの利用体験しかありません。それでも浴槽の底にはパウダー状の湯の花がたくさんたまり白く濁って見え、ph2.7の強酸性といい、えぐみのある硫黄臭といい、なかなかテンションがあがる泉質でした。

循環されたあつ湯とこの冷泉をいったりきたりが気持ちよく、鄙びた雰囲気も合わさり、山の温泉を楽しむには過不足ありません。

image by:小林繭

といっても、やはりこの温泉の真髄は宿泊して東館の湯に入らないと意味がないともいわれるので、次回はぜひ泊まりで訪ねてみたいと思っています。源泉を楽しむなら確かに真夏は最高!かもしれませんよ。

  • 渋御殿湯
  • 長野県 茅野市 北山5520-3
  • 0266-67-2733
  • 公式サイト
  • 冬季の車での来館は、必ずスタッドレスなどをご準備ください。

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