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俺、東京に行くことになったけん。夢を追いかける大人の「上京物語」

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2020/04/11

いまの自分を俯かんできる場所「新丸ビル」

東京駅構内を見たら、今度は名建築といわれる東京駅を俯かんで見てみましょう。その絶景オススメスポットは東京駅を丸の内側に出て、すぐ目の前にある「新丸の内ビルディング」通称・新丸ビルです。

image by:徳永秀一郎

この新丸ビルは東京駅と地下で直結もしています。地下1階から地上7階までは商業施設、9階から37階がオフィスとなっています。設計はイギリス人のマイケル・ホプキンス卿。

日本ではこの新丸ビルの設計や日比谷ミッドタウンのマスタープランを担当していますし、海外ではドバイのワールドトレードセンターのマスタープランを設計していることでも有名です。

image by:徳永秀一郎
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マイケル・ホプキンス氏は、41歳で独立し、奥様のパティー・ホプキンス氏とふたりで建築事務所を立ち上げました。いまでは、ロンドンとドバイの他、ミュンヘン、上海、東京と世界各地に事務所をもつ大きな事務所ですが、独立して最初の仕事はロンドンのハムステッドの自宅兼事務所の建築設計だったそうです。

彼らは3人の子どもたちとともに、約8年の間そこで仕事をし、数々の名建築を世に送り出していき、いまの地位を築きました。

その名建築のひとつがここ、新丸ビルというわけです。

さて、新丸ビルを訪れたら、ぜひ7階へ上がってみてください。7階はレストランフロアとなっていますが、外周はガーデンテラスになっています。

image by:徳永秀一郎

7階のレストランで買った飲食物であれば、テラスに持ち込んで丸の内の風景と一緒に楽しむことができるようになっています。


image by:徳永秀一郎

このテラスの南西からは、皇居、そして日本の政治の中心である国会議事堂、さらには霞が関を望むことができます。そしてテラスの南からは、東京のシンボルである東京タワーを望むことができます。

そしてテラスの東からは…。そうです!東京駅の全景を見ることができます。

image by:徳永秀一郎

オススメの時間帯は日が沈み始める直前の時間、まだ明るいときに訪れてみてください。7階で「テラスで食べたい」と一言付け加えて食べ物や飲み物を注文し、テラスへ向かいます。

その時間はまだ大勢の人が東京駅周辺で働いており、活気に満ちた駅が見えることでしょう。東京駅から出てきた元気な修学旅行生や旅行客が写真を撮っている姿も見えるかもしれません。

そして時間が経ち、日が暮れてくると、駅は少しずつその雰囲気を変え始めます。

image by:徳永秀一郎

1日の仕事を終え、東京駅へ向かう大人の姿が目立つようになります。建物はライトアップされ、昼間には見えなかった高層ビルの中にあるオフィスの明かりが、もうひと頑張りをしている社会人の姿を照らし出し始めます。

完全に日が沈むと、白い蛍光灯の輝くオフィスから人が少しずつ減り始め、対照的に茶色くライトアップされた駅舎が、次々と発車していく電車に乗って各地へ帰っていく人を温かく見送ります。

またそのライトアップされた東京駅を背景とするオシャレな街の雰囲気が、東京で愛を育む恋人たちの頬を赤く染める時間を演出しているのも見逃せません。

ここ新丸ビルの7階は、そんな刻々と変化していく東京駅の表情を楽しむことができる、まさに特等席です。

image by:徳永秀一郎

先ほどまでいた東京駅も、俯かんで眺めてみると、違った見え方がするのではないでしょうか。

東京駅(中央停車場)が完成したとき、設計者の辰野金吾氏は、当時18歳だった部下(松本氏)に「松本君、よくできたね。これでいいんだよ。世間の人がこの建物についてなんというか知らないが、なんといわれてもよい。私はこれで良いんだよ」と語ったそうです。

私はまさに、この境地こそが夢や目標を追いかけて東京へ来た人のたどり着くべき場所なのだと思うのです。

何かになりたくて、何かを成し遂げたくて東京へ来るのであれば、自分が納得いくまでとことんやってみる。誰かに何かを評価してもらうためではなくて、他の誰よりも自分自身から最高の評価をもらえるものを作ってみせる。

ここから東京駅をみていると、その気持ちがとても大切であることを思い出させられます。そのためには、あえて一歩離れてみて、全体を見てみたり、ときには休憩してみたりといったことも大切な要素です。

image by:徳永秀一郎

今回は、この春上京される方にも旅行で訪れるかたにもおすすめしたい東京駅のスポットをご紹介しました。地方から上京し、東京で研さんを積み、最先端の建築を学びにイギリスへ向かった辰野金吾氏。

そしてそのエッセンスを凝縮した東京駅。その思いは現代へとつながり、今度は逆に、その東京駅の雰囲気に調和するビルを設計しにイギリスから日本へやってきたマイケル・ホプキンス卿。

全ての場所にはストーリーが、全ての建物にはそれぞれの思いが繋がり時代を奏でてゆきます。

きっとこの春上京された読者のかたも、東京の大学への入学や、東京の企業への就職、あるいは自分の夢や目標を達成するために、いくつもの壁を越えてこられたことと思います。そしてさらに東京に来てからも、何かを成し遂げようとする先には必ず壁が立ちはだかることでしょう。

そんなときにはぜひここへ来て思い出してみてください。壁に当たっているのは自分だけではなく、多くの先人たちも同じであったこと。

勉強を重ね、人のご縁を大切にし、勤勉であることによって、必ず私たちはそれぞれの世界で歴史に名を残すことができるのだという強い気持ちを思い起こすことができれば、きっと明日への活力が湧いてくるに違いありません。

ひとりでゆっくりと時間を過ごしながら疲れた体と心を休ませたいとき。そして愛する人とともに時間を過ごしたいとき。会いに来てくれた故郷の家族や友人をもてなしたいときはぜひ東京駅を訪れてみてください。

2020年4月現在、新型コロナウイルス感染拡大の影響で外出自粛が要請されていますが、落ち着いたころにはぜひお出かけ先の参考にしてみてくださいね。

きっとここ東京で過ごした時間がまた新たなストーリーを作り出し、上京してきた私たちの人生のサンクチュアリとなることでしょう。

  • image by:徳永秀一郎
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。

不動産会社経営。2017年に北九州市から東京都へ上京。旅行好き×不動産好き=旅先で見る不動産大好き。

俺、東京に行くことになったけん。夢を追いかける大人の「上京物語」
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