なぜ、ナイアガラの滝はあんなに大きい?カナダに隠された4つの謎
その2.国旗が何度か変わったのはなぜ?
カナダの国旗といえば、どのような図柄を思い浮かべますか?
公式色である赤と白の縦じまの中央に、赤いカエデの葉っぱが描かれたデザインだと思います。英語では「The maple leaf flag」といわれます。冬季オリンピックで盛んに見かけるため、きっと日本人にもなじみ深い国旗ですよね。
国旗の通り、カナダといえばサトウカエデの木で、メープルシロップや紅葉は日本人にも有名です。
NHL(ナショナル・ホッケー・リーグ)に所属するトロントのアイスホッケーチームもThe Tront Maple Leafs(トロント・メープルリーフス)と名付けられているくらい。
その意味で、建国以来ずっと変わらない国旗なのかと思ってしまいますが、実はこれ、1965年に採用された新しい国旗だとご存じでしたか?
現在、54~55歳より年上の人であれば、カナダが異なる国旗を掲げていた時期に生まれていたはず。一体昔はどういった国旗だったのでしょうか。
以前は赤地に、オーストラリアやニュージーランドと同じくイギリスのThe Royal Union Flag(ユニオン・ジャック)が組み込まれた国旗でした。
さらに1800年代までさかのぼると完全にイギリスの国旗が国土に翻っていましたし、1600年代よりも前になるとフランス王国の国旗を使っていました。まさにカナダの歴史を代弁する流れですね。
ファースト・ネーションズという先住民の暮らす土地にヨーロッパから人が来て、最初はフランスが主導を握るものの、後にイギリスが巻き返し、植民地支配を進めていった歴史が国旗からわかります。
しかし、いまでは独自の旗を国のシンボルとして掲げるカナダ。
葉っぱの先のとげは、当初の州と準州の数(国旗が定められた後、準州がひとつ国土に追加される)を表しています。
National Flag of Canada Actでは、国家統一のシンボルであり、自由、民主主義、勇気、正義の象徴とされています。
カナダに訪れる場合、eTA(電子渡航認証)を申請する段階から国旗を目にする機会が増えます。一度まじまじとチェックしてみてくださいね。