スリが多いのは本当?人生で一度は行きたい「イタリア」旅行のキホン

Array
2025/06/07

美味しいグルメに世界一の数を誇る世界遺産や頑固に守り続けられる独自の文化と生活など、独特の雰囲気で世界中の人々を魅了してやまない国「イタリア」。一人旅でも友人とでも、新婚旅行でも家族とでも、一緒に行く人を選ばないイタリアへ行ってみたいと思っているかたは多いでしょう。

初めてのイタリア旅行、個人で訪れるとなると不安がたくさんありますよね。今回は初めてのイタリア旅行に出かけようというあなたに、治安のこと、通貨のこと、移動のことなどイタリアの基本情報をまとめてご紹介します!

イタリアってどんな国?

image by:Shutterstock.com

イタリアはヨーロッパの中でもかなり存在感のある国ですよね。正式名称で「イタリア共和国」という南ヨーロッパのこの国は、芸術の花開いた素晴らしい歴史を持つ国です。

日本よりも少し小さな国土に5,885万人の人々が暮らしており、農業も観光業も盛んな恵まれた先進国です。海に突き出したイタリア半島と周辺の島々を国土とし、20の州に分けられています。

日本からイタリアへ行くには?

日本からイタリアへは直行便が就航しています。直行便はイタリアの航空会社である「アリタリア航空」一社のみ。成田空港からローマ、または成田空港からミラノの2便です。直行便の場合のフライト時間は約12時間ほどです。

直接ほかの都市に入りたいかたは、ヨーロッパのどこかで乗り継ぐ必要があります。もちろんイタリアの国内線を利用することもできますよ。イタリア国内はLCCが多く飛んでいるので、とてもお安く飛行機での移動が叶います。

日本とイタリアの時差は?

日本とイタリアの時差は7時間。日本のほうが7時間進んでいます。イタリアはサマータイムを導入しているので、10月の終わりごろから3月の終わりまでの期間は時差が8時間に広がります。サマータイムの開始と終了は年によって異なるので注意しましょう。


イタリアで話されている言葉は?英語は通じる?

image by:Yulia Grigoryeva/Shutterstock.com

イタリアで話されている言葉はもちろんイタリア語です。英語ともまったく違う独特のリズムを持つイタリア語はとっても心地よく、耳障りもよい言葉です。イタリアの人々はなんだか歌うようにリズムを取って話すので、意味がわからなくても聞いていたくなる美しい言葉だと感じるでしょう。

そんなイタリア語、少しでも話せるととても旅が彩り豊かになるのですがなかなか難しいですよね。ホテルやレストラン、駅で働く人々の中には英語を話すかたも少しはいますが、イタリアは英語の通じにくい国だと思っておきましょう。


しかし、イタリアのかたは人懐っこく親切なかたが多いので、こちらがイタリア語を話せないとわかってもいろいろ話しかけてきてくれることも。身振り手振りでなんとかなることが多いので大丈夫ですよ。

イタリアの通貨は?

image by:Shutterstock.com

イタリアの通貨はもちろんユーロです。2002年まではイタリア・リラという通貨が使われていました。EU加盟国はユーロを使っているところがたくさんありますが、各国のコインの裏面は異なったデザインが採用されています。

イタリアのユーロコインは芸術の国らしくすべてが違ったデザイン。2ユーロコインから5セントまでの8枚がどれも違ったデザインなのはイタリアとギリシャ、スロベニアなどしかなく、なかなかレアなんですよ。

イタリアのユーロコインには、レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた有名な人体の絵やミロのヴィーナスなどがモチーフになっています。記念に持ち帰ってみては?

イタリアの物価は?

image by:Shutterstock.com

イタリアの物価は日本と比べて高くもなく、安くもなくといったところです。宿泊費や交通費は日本と大差ありません。

しかし、スーパーマーケットや市場で販売されている野菜やフルーツ、魚介類などは日本より遥かに安いですね。イタリア国内で収穫され、流通にのるものは安い傾向にあります。

そのため、ワインなどもスーパーで調達すれば質の良いものが安価で手に入ります。水やイタリアを代表する食材であるパスタもとても安いので、キッチンつきの宿泊施設に滞在して自炊をすれば、食費は安く抑えられます。

外食費はカフェで飲むコーヒーが1ユーロ~2ユーロ(約163円〜325円)ほど、名物のピッツァを頼むと一枚7ユーロ~12ユーロ(約1,140円〜1,955円)くらいで食べられます。夕食にコースを頼むと大体30ユーロ(約4,880円)くらいは必要になるので、日本とくらべて同じか少し高いくらいですね。

イタリアはクレジットカードが使える国?

海外旅行の際、あらかじめ知っておきたいのがカードが使える国なのか?ということ。カードが問題なく使えるのなら、現金の両替を少なめにするかたも多いでしょう。

イタリアは問題なくカードが使える国です。日本よりも使えるところが多いくらいですね。ホテルやレストランでは当然のようにカードが使えますし、公共の交通機関でももちろん利用できます。クレジットカードを利用する際には暗証番号の入力が必要になるので必ず見直しておきましょう。


イタリアでATMの利用は可能?

イタリアは街のあちこちにATMがあり、クレジットカードを使って現金を引き出すことが可能です。キャッシング機能を使って現金を調達するのもよいですし、デビットカードを持っていれば、口座から現地通貨で現金を引き出すことも可能なのでとても便利です。

ただ、夜人通りの少ない時間帯や逆に観光地のど真ん中で多額の現金を引き出すことは治安の面からおすすめできません。どうしても多額の現金が必要な場合はお昼間の銀行で引き出すようにしましょう。

イタリアの治安はどう?

image by:Shutterstock.com

「イタリアはとってもスリが多い」という噂話を聞いたことはありませんか?または、「ボッタクリのお店やタクシーが多い」という不名誉な噂を耳にしたこともあるかもしれませんね。これらの噂、残念ですが本当のことです。

イタリアはとっても裕福で幸せな国のように見えますが、実は失業率も高く家族で支え合って暮らしている方々が多いのです。アフリカ大陸からの移民も増えており、治安の良い国とはいえません。それでも観光客にとっては魅力のある国。なんとか安全に旅をしたいですよね。

イタリアの治安は確かによくないのですが、街によってまったく雰囲気が異なるのも特徴です。観光客が多いヴェネチアなどは比較的安全な雰囲気。フィレンツェも怖いと感じることはありませんでした。

image by:poludziber/Shutterstock.com

イタリア国内で「ここは夜に出歩かないほうがいいな」と思った都市は、ローマとシチリア島のパレルモです。どちらも道にゴミが散乱しており、明らかに雰囲気はよくありません。

とくにパレルモは夜になると道に酔っ払った若者が溢れており歩くのも一苦労!楽しい雰囲気ではありますが、ケンカもかなり目にするので巻き込まれないよう注意が必要です。ローマもパレルモも昼間は観光客も多く、魅力的な都市なのでとってももったいないのですが、夜はホテルにいる方が良いでしょう。

被害にあわないためにはどうすればよい?

イタリアでトラブルに巻き込まれないため、私が常に気をつけていることがいくつかあるのでぜひ参考にしてください。

  • ・できるだけ荷物を持たない
  • ・声をかけられても立ち止まらない
  • ・しつこい場合ははっきり「NO!」という
  • ・笑顔を見せない
  • ・荷物がある場合は必ず自分の体の前
  • ・テーブルになにも置かない
  • ・ジーンズにTシャツなどの地味な服装
  • ・できるだけ夜に出歩かない

などなど。ヨーロッパを旅するうえでは、最低限上記のことを意識しておいた方がよいでしょう。とくに客引きに声をかけられた際に愛想よくニコニコしていると、YESと取られかねないので注意です。

イタリアの食事は世界一!

image by:Mazur Travel/Shutterstock.com

イタリアの食事はいわずと知れたピッツァやパスタがメインです。美味しいイタリアの食事を目当てに旅を計画しているかたも多いでしょう。街のあちこちにジェラート屋さんがあったり、地元の人がおすすめするお店があったりと外食産業はとても盛んです。イタリアで食事に困ることはないでしょう。

パスタ以外にも生ハムやソーセージ類、種類は無限大のフリット、トリッパの煮込みやニョッキにチーズにブルスケッタと挙げればキリがありません!こんなにおしゃれで美味しい食べものをイタリアの人々は食べているのか…と思わせてくれるイタリア料理を存分に楽しみましょう。

イタリアの気候は?

image by:Shutterstock.com

イタリアは地中海性気候に属しており、四季があります。南北に長いイタリアですから気温の差があり、北側では夏は過ごしやすい涼しさの代わりに冬は厳しい寒さに見舞われます。南側では夏は強い日差しで気温も高くなりますが、冬はあまり寒くなりません。訪れる街によって少しずつ気候が違うことを覚えておきましょう。

イタリア全体で年間を通して見てみると、大体日本と同じ四季の流れですね。4月、5月、6月は春。梅雨はなく、晴れの日が多いです。5月ごろから日によっては25度を超えることもあるので半袖で大丈夫。乾燥しており日差しが強いので、日焼け止めと保湿クリームなどは欠かせません。

夏は7月~9月ごろまで続きます。カンカン照りの日が多く、みんな薄着で街中を歩いています。日焼け止めは必須アイテムですよ。日傘をさしている人はいないので注意しましょう。

9月の後半~10月が秋に当たります。過ごしやすい時期ですが、朝晩は冷え始めるので薄手の長袖が必要です。

11月~3月までは冬が訪れます。11月は雨季に当たり、スコールに見舞われることも。冬のイタリアは寒さの厳しいところが多く、氷点下になることも多いのできちんと冬支度をして出かけましょう。

イタリアはスーパーマーケットが面白い!

image by:Sophie McAulay/Shutterstock.com

イタリアの滞在時にもお土産探しにもぴったりなのがスーパーマーケットです。イタリアを訪れたのなら、必ずスーパーへ足を運びましょう。

イタリアのスーパーマーケットには日本で見たことのない形のパスタやお惣菜などが豊富に販売されています。とくにパスタの種類はとても数え切れないほど。日本のスーパーではなかなか見かけない、中に詰物をしたラビオリも生パスタのコーナーで販売されていたり、ペラペラのコイン型のパスタなんてものにも出会えます。

イタリアのスーパーで買いものをして、初めての味に挑戦してみるのも旅の思い出になることでしょう。ちなみに冷凍のパスタソースもとても充実していますし、冷凍ピッツァの種類もとっても豊富。スーパーに行くだけでイタリア風の食卓が簡単にできあがります。

初めてのイタリア旅行はここへ行こう!

「トレヴィの泉」image by:Shutterstock.com

初めてのイタリア旅行、行きたいところがたくさんあるのではないでしょうか?どこを訪れてもその街を代表する観光スポットをもつ観光大国のイタリア。まずは訪れる街を決めましょう。イタリアを代表する観光都市の特徴をご紹介します。

まずはイタリアの首都である「ローマ」。あまり治安はよくないといえども、ローマを外すことはできません。ローマには、初めてイタリアを訪れるかたでも必ず見たことのある風景が数多くあります。

「コロッセオ」や「コンスタンティヌス帝の凱旋門」、「トレヴィの泉」や「真実の口」などは王道中の王道。スケールの大きな遺産は初めて目にしたときは、とても感動することでしょう。バチカン市国にあるサン・ピエトロ大聖堂やバチカン博物館もおすすめです。

image by:Shutterstock.com

観光客がとっても多い人気都市が水の都「ヴェネチア」です。大きな運河が流れ、陸と川の境目がないような不思議な街は必見。ベタにゴンドラに乗って街を眺めるのもおすすめですよ。サンマルコ広場のテラスに座って音楽に耳を傾けたり、ドゥカーレ宮殿の博物館でヴェネチアの伝統を見たりと美しい街全体を楽しむことができます。

image by:Shutterstock.com

落ち着いた大人の街という雰囲気の「フィレンツェ」もおすすめ。街中どこを見ても絵になる美しいフィレンツェは、これぞ想像したイタリア!といった雰囲気です。街を歩いているかたもオシャレですし、丘から見下ろす街並みは絵画そのものです。

フィレンツェを訪れたのなら、まずは天井画と壁画が有名な「ヴェッキオ宮殿」へと足を運びましょう。シニョーリア広場で世界遺産「フィレンツェ歴史地区」の雰囲気と景色を堪能し、「ウフィツィ美術館」で素晴らしい芸術作品を鑑賞するなど大人の旅が楽しめます。

image by:Shutterstock.com

リゾートが好きなら本土から離れて「シチリア島」へと足を伸ばしましょう。ブーツに例えられるイタリア本土のつま先に位置するシチリア島は、ヨーロッパ屈指のリゾート地として知られています。

シチリアを代表するリゾート地「タオルミーナ」は、海に囲まれた環境から魚介類も豊富で食事が特別美味しいのが特徴。夏の時期以外は静かな田舎町になってしまうので訪れる時期には注意しましょう。

イタリアのお土産は魅力いっぱい!

image by:AS project/Shutterstock.com

イタリアのお土産は種類豊富。みなさんも一度くらいは、イタリアのお土産をいただいたことがあるかもしれませんね。ワインにチョコレート、オリーブオイルなどの魅力的なお土産ものがたくさんあるイタリア。定番のものに加えてちょっと変わり種のものも探してみましょう。

日本でも「かわいい!」と人気を集めているのが「マーヴィス」の歯磨き粉。お土産に歯磨き粉!?と思うなかれ。とてもかわいいデザインで、バラマキ用にピッタリなんです。ちょっと変わったフレーバーのものもあるので全種類1本ずつ購入して選んでもらうのも楽しいですね。

image by:TY Lim/Shutterstock.com

スーパーもお土産探しにぴったりです。アンチョビやトマトのペースト、乾燥させたポルチーニ茸などイタリアの味を持ち帰ってみては?パスタソースやリゾットの素なども種類豊富。インスタント食品なのでおうちで簡単に料理できるのも嬉しいですよね。

今回は一生に一度は訪れたい「イタリア」についてご紹介しました。イタリアの旅がイメージできましたでしょうか?美味しい食事に美しい景色、数々の世界遺産が楽しめるイタリアは一度訪れるとまた必ず行きたくなる素敵な国です。

初めて訪れるのなら1~2カ所滞在して、ゆったりと街の雰囲気を楽しむのがおすすめ。次回はまたちがう街に滞在して、イタリアのいろんな魅力に触れてみてはいかがでしょうか。ぜひイタリアへの旅の計画を立ててみましょう。

  • image by:Shutterstock.com
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
いま読まれてます

元々インドア派だったはずが『恋する惑星』でウォン・カーウァイにハマり、初めての一人旅は上海へ。カメラ片手にどこへでも行くアクティブ旅女子になりました。現在は大学院に通いつつフリーライターとして、旅・アート・美容・ファッションをメインに活動しています。

スリが多いのは本当?人生で一度は行きたい「イタリア」旅行のキホン
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
TRiP EDiTORの最新情報をお届け
TRiPEDiTORオフィシャルメルマガ登録
TRiP EDiTORの最新記事が水・土で届きます