台湾リピーターなら行かなくちゃ。台中「グーグァン温泉」の魅力
日本からだと、週末プラスαで気軽に遊びに行ける台湾旅が根強い人気を誇っています。ちょっとまわりを見渡してみると、私たち日本人の味覚に合う食や親日文化にトリコになり、すっかりリピーター化しているという人も多いはず。
そんな台湾の旅で、リピーターこそが次に注目したいポイントが“温泉”です。国土にして日本の九州と同じくらいの大きさといわれる台湾ですが、なんと100を超える温泉が存在するのです。
これは、なかなかどうして、いえいえ立派な“温泉大国”。今回は数ある温泉地のなから、台中郊外にある「谷關(グーグァン)温泉」を紹介しましょう。
台湾流温泉の楽しみ方
亜熱帯に属する台湾にはもともと人と一緒にお風呂に入るという習慣がなく、故に温泉は沸けども温泉文化がもたらされたのは日本統治時代のことだったそう。
いまではすっかり庶民の文化に馴染んだ温泉ですが、水着を着用した混浴スタイルが台湾流。“入浴”というよりも“リラックス”を目的としている印象です。
日本人としては温泉に行って水着なんて…と若干納得いかない点は否めませんが、そこはご心配なく。日本統治時代に持ち込まれた日本の温泉旅館スタイルがそのまま残る宿もあり、日本で温泉に行った時とまったく同じように温泉を楽しむこともできます。
山間に開ける緑豊かな温泉地、グーグァン温泉
台中から車で約1時間半。距離にして約60km。標高800mの山間に現れるのがグーグァン温泉です。日本でいうとイメージ的には箱根をあげるのが近く、渓流を眺める山間の道に宮ノ下や強羅温泉が点在するあの感じです。
グーグァン温泉の泉質は弱アルカリ性炭酸泉。透明のお肌に優しいタイプの“美肌の湯”です。大型の温泉リゾートホテルの合間に小さな宿が軒を連ね、中心地には土産物屋や食堂が並び、公園には無料の足湯…とまったくもって日本の温泉地と同じ。
3,000m超えの山々に囲まれた自然豊かな地でのリラックスを求めて、ある人は泊まりで、ある人は日帰りでグーグァンを訪れます。温泉と合わせて軽いトレッキングを楽しむ人も多く、またデートで訪れているらしい若いカップルの姿も多く見かけます。
土産物屋に並ぶグーグァン名物は、このエリアでとれた新鮮なフルーツやきのこ類などの乾物。また意外に思いますが、高級食材であるチョウザメもありました。
山間の集落なのに食堂の入口に置かれた水槽のなかで魚が泳いでいるのはなんだか不思議に思いますが、実は近くに養殖場があり、昔からチョウザメはグーグァン名物なんだそうです。
ちなみに開湯当時グーグァン温泉は“明治温泉”の名で呼ばれ、そのため散策しているとあちこちに“明治温泉”の文字を見ます。