がん患者にも、髪型の自由を。美を追求する「資生堂美容室」の挑戦
輝く自分をサポートしてくれる新しい医療ウィッグのかたち
では実際に、資生堂美容室のオリジナル医療用ウィッグには、どのような特徴があるのでしょうか。実際に購入する流れとともにチェックしてみましょう。
1.自然なつむじ
つむじ部分に質の良いシルクスキンを採用。また、1本1本丁寧な植毛を施し、自然なつむじを再現。本物の地肌と見分けがつきにくく、自然で美しいスタイルを叶える。
2.人毛に近いファイバーで「美しさ」と「扱いやすさ」を両立
人毛に近いナチュラルなツヤや柔らかさを備えたファイバーを開発し、オリジナルのカラー配合で、より自然な風合いを再現。耐熱ファイバー仕様で形状記憶ができるため、日々のスタイリングに手間がかからず、またシャンプー・トリートメントを使って自宅でのケアが可能。
3.「美容師がデザインした構造」だから、お客様の要望に応えられる
美容師がスタイルを作ることを前提とした構造になっているため、お客様の要望にそったデザインを提供。
4.フルウィッグを部分ウイッグに加工可能
ベース部分には、資生堂の毛髪理論にそったカットラインがあらかじめ施されている。このラインに沿って裁断することで、フルウイッグを部分ウイッグに加工可能。そのため発毛状況に合わせて、長く愛用できる。
5.どの角度にも動く植毛技術
熟練された職人の植毛技術により、髪の毛の角度を自在に変えられる。これにより違和感のない毛流れを表現できる。
6.安心の紫外線除菌処理
日本国内で紫外線除菌処理をしてからお渡し。
実際に購入するには?
同社の医療用ウィッグは、ブラックとブラウンの2色。来店して被ってもらってから、一人ひとりにあわせてデザインをしていくスタイルです。
まずはカウセリングをしてサイズを測ってから、それぞれのカラーの顔映りや質感などを、じっくり確認。そこでようやく購入するかどうかを決めて、サインをもらってから、好みのカットをしていきます。これにより、その人に合わせてカットしたり、ウェーブを付けたりして、パーソナルな一品が出来上がるのです。
その後、紫外線除菌処理した医療用のウイッグの下に専用のインナーキャップを付けて完了。初回のスタイル保証として3カ月・3回まで無料でお直ししてくれます。
このほか、ヘアロス専門のメニューにはありませんが、レギュラーメニューに頭皮のケアメニューや、髪が再生してきたときのヘアケアメニューなどを同美容院では用意。さまざまなシーンにあわせ、相談しながら決めていく内容になっています。
「今回開発したウィッグは、ファイバーなのでカラーやパーマを施せません。でも熱を当てると、ストレートにしたり、パーマ風にしたりなどアレンジがいくらでもできます。今後ご利用者様が増えていくと、お客様の声が上がってくると思うので、受け止めて改良していこうと思っています」と都築さん。
また、「社内でも近畿エリアや福岡、名古屋、金沢にも店舗がありますので、ケアアドバイザーというスタッフを育成していきたいと考えています」とも続けました。
治療の過程で、医療用ウィッグを必要としている人は日々増えています。でもそのウィッグが本人に似合っていなければ、辛い治療に向き合うにも、気持ち的になかなか前向きになれないかもしれません。
美容師目線で、その人にピッタリとあった医療用ウィッグが求められているいまこそ、1店舗でも多くのサロンが医療用ウィッグを取り扱うようになれば…。誰しもが気軽に、いつも通りに美を楽しめる。そんな未来が近づいてきているかもしれません。
- 資生堂美容室
- 公式サイト
- image by:岡田すみえ
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